努力したい気持ちはあるのに誘惑に負けてしまい、努力が続かないという人は多いかもしれない。
そんな人が努力を続けるためのコツを、経済学博士・山根承子氏著書『努力は仕組み化できる』よりご紹介したいと思います。
★ 努力を仕組み化する
1.フィードバック
2.フィードフォワード
3.努力の自動化
★ 努力の継続には、“他人の力”を利用する
★ 何かを“やめる”努力をするには?
★ まとめ
1.フィードバック
「努力」と聞くと、「つらい、楽しくない」というイメージを抱く人も多いともいます。
そもそも、なぜ努力はつらいと感じるのでしょうか。
それは新しいことを始めたばかりのときはできることが増えていく一方のため、楽しく努力を継続でますが、一定のレベルに達すると成長を感じにくくなり、自分の頑張りを適切に評価できなくなるため努力が辛くなってしまうということだそうです。
そんなときにおすすめなのが、自分の頑張りを目に見える形にしてフィードバックすることです。
自分が毎日何をどれくらいやったか、記録をつけてみてください。
スマホアプリを使うのもおすすめです。
記録をつけ始めると、これまでの経過を見返すこともできますし、モチベーションも上がります。
2.フィードフォワード
過去を振り返るフィードバックに対して、未来の行動に対して行う「フィードフォワード」も効果的です。
フィードフォワードとは「その行動をどれくらいやるつもりか」を先に決めておく方法です。
それをより詳しく細分化し「どこで、いつ、どのように行うか」をあらかじめ決めておくことを「実行意図」といいます。
実行意図は習慣の形成に有効で、漠然と『今週はジムに行こう』と考えるより、『火曜日と金曜日はジムに行く』と具体的に決めておくことで、習慣化もしやすくなります。
さらに、その行動を取らざるを得ないような状況を作り出す工夫は「コミットメント」と呼ばれています。
例えば、勉強をしたいのについスマホで遊んでしまうという場面では、スマホを持たずに図書館に行くという方法が挙げられます。
スマホを見たくても見られない、という状態に自分を追い込むことで、勉強に集中せざるを得ない状況を作り出せるわけです。
3.努力の自動化
努力を継続するのに意志の力があてにならないのであれば、意志に関係なく自動で努力できるようになってしまえばいいのです。
先に紹介した実行意図を繰り返しているうちに無意識にできるようになっていれば、自動化に成功したといえるのだそうです。
さまざまな行動が自動化されるまでの日数についての研究を見ると、どんなことでも2カ月継続することができれば、その行動は意識せずとも行えるようになっている可能性が高いとの結果もあるといいます。
しかし、自動化に成功したと見えたあとに問題になってくるのが「怠け心」の存在です。
イレギュラーな用事や旅行、生活習慣の変化などが入り込むとそのタイミングで人はどうしてもサボりがちになります。
そんなときは自分がどんなタイミングで努力をやめてしまうのかを、知っておくといいでしょう。
できなかった日は『なぜできなかったのか』を分析して記録しておくと、自分の傾向を知るのに役立ちます。
例えば、金曜日に飲み会に行くと土曜日にジムに通わなくなるということがわかれば、サボらないように、『金曜日は飲み会に行かない』などとあらかじめ手を打つことも可能になります。
最初からうまくいかないのは当たり前だと割り切って、試行錯誤することが大切です。
行動経済学の考えによると、「他人の力」を借りることで、努力を継続するための効果をより発揮しやすいのだそうです。
何か努力をしたいことがあれば、他人とグループを作って取り組んで、お互いの成果をフィードバックし合うのも効果的です。
自分一人では怠けてしまいやすいことも、他人と一緒に頑張ることで達成しやすくなります。
また、コミットメントとして他人にやりたいことをあらかじめ宣言しておくのもいいでしょう。
宣言することで『有言実行しなければ』と自分を追い込むことができます。
このようにいくつかの仕組みを組み合わせるのもおすすめです。
一つのやり方にこだわりすぎるのではなく、いろいろなやり方を気軽に試してみることで、自分に合った努力の仕組みがわかってくるでしょう。
とはいえ、どうしても努力が苦手だと感じることもあるかもしれません。
そんなときは小さな成功体験を積むといいです。
努力を続けるには、やれば報われるということを知ることが大切です。
始めは必ずできることから取り組み、徐々にステップアップしていくのをおすすめします。
そのはじめの一歩として『朝起きたら、コップ1杯の水を飲むこと』というような、誰にでもできる簡単なことから習慣化するのもよいでしょう。
そもそもなぜ努力が続かないのかといえば、成功体験がないからです。
努力して成功したことがないからやる気が出ない、だから続かないという悪循環に陥るのです。
努力の継続に重要なのは「自分の力でどうにかできる」と感じることです。
どんなことでもよいので、まずは簡単なことを自分に課して、「習慣化できた」という成功体験を積んでいくことが大切です。
努力というと、何かを継続するためのものである印象が強いですが、喫煙やスマートフォンの見過ぎなど、悪い習慣をやめる努力が必要な場面もありますよね。
習慣になっていることをやめるのはなかなか難しいのですが、先に紹介した実行意図などは、継続する努力には有効ですが、やめる努力には適しているとは言えません。
習慣をやめようと努力するよりもまったく別の新しい習慣を作るほうが簡単だと言われています。
例えば、寝る直前に夕食を食べるのをやめたいときは、『6時に夕食を食べる』という新たな習慣を作るとよいでしょう。
そうすることで自ずと良くない習慣を断ち切り、理想的な習慣を手に入れることができます。
まとめ
ただ、競争から逃げていると成功体験が身につかないことが多いです。
対して、競争を潜り抜けてきたタイプは努力が得意な人が多いように見受けられます。
人間は成功体験を積む機会がないと、努力もできなくなっていくのではないでしょうか。