完全室内飼いの猫の寿命は年々延びる傾向にあるそうで、20年以上生きることも珍しくありません。
猫は人間と違い、年齢を重ねても外見の変化があまりないので、ずっとかわいいままなんですよね。
ほんと、羨ましい限りです。
今回は、シニア猫の魅力についてご紹介します。
改めてシニア猫の定義を確認しておきますが、一般的には7歳頃から始まると言われています。
人間に換算すれば、猫の1歳は約15歳になります。
2歳までに24歳と急速に成長し、以降、1年に4歳ずつ年を重ねていくと考えられています。
なので7歳の猫は人間の44歳と同じくらいになります。
44歳だと、シニアというよりは、まだ中年世代になりますが、多くの飼い主さんが「あっという間に年を取ったと感じるのも頷けます。
シニア猫の魅力のひとつは、若い頃と比べて、性格的に落ち着いてくることです。
子猫時代は手のつけられないほどの暴れん坊だった子も、シニア期に入るにつれて、だんだんおとなしくなり、やがては悟りを開いたかのようにもの静かになります。
当然ながら、飼い主さんも愛猫と同じように年を重ねます。
子猫の頃のやんちゃぶりが成猫になっても続けば、体力が落ちる分、遊び相手や後片付けもひと苦労です。
やや物足りなさを感じるものの、年相応に穏やかになってくれると、逆にほっとするかもしれません。
飼い主さんのそばに寄り添い、空気のようにたたずむ愛猫は、シニアでなければ醸し出せない「滋味」なる存在感です。
そんなシニア期こそ、お互いにリラックスしながら、円熟味に達した関係をしみじみと味わうのにふさわしい時期だと言えます。
2.苦手なことが減る
お互いの負担が軽くなるという意味では、生活上の苦手意識がだんだん和らいでいくのも、シニア猫の魅力のひとつかもしれません。
病院通いをはじめ、爪切り、シャンプー、服薬、抱っこ、掃除機の音など、猫にはそれぞれに苦手なことがたくさんあります。
たとえば、キャリーケースを用意するだけで病院通いを察知し、物陰へ避難しては立てこもる愛猫に、手を焼いた飼い主さんもたくさんおられることでしょう。
しかし、シニア期に差しかかると、若い頃には拒絶していたことも、だんだんと抵抗感が薄まり、スムーズに受け入れてもらいやすくなることがあります。
経験を重ねて慣れたのか、あるいは、もはや諦めがついたせいなのか、一度、愛猫に尋ねてみたいものです。
人間の場合でも、思春期の頃は極度の恥ずかしがり屋さんが、中高年になって、路上パフォーマンスの観客を前に、ギターの弾き語りで自作曲を絶唱する人もいます。
時の力というのは偉大なり、といったところでしょうか。
苦手なことが少なくなると生きやすくなるのは、猫も人も変わりがないのかもしれません。
愛猫の病院通いのたびに、ひと騒動を繰り広げていた昔が懐かしく思えてきます。
3.すっかり家族の一員
飼い主さんとの暮らしが長いシニア猫のなかには、自分のことを人間だと思っているような子もいます。
飼い主さんにとっても、愛猫は小さくてちょっと毛深い家族なのではないでしょうか。
当たり前のことですが、子猫から育てたとして、15歳の猫を飼っていると、15年もの歳月を共有してきたことになります。
日本酒の長期熟成で言えば、透明色から琥珀色に変わるほどの時間です。
15年の間、愛猫は、飼い主さんの笑顔や思い悩む顔、ときに泣き顔さえ身近で見届けてくれています。
ある意味、飼い主さんのことを誰よりも知っている存在なのです。
言葉の意味はわからなくても、ニュアンスだけで通じ合っている気がする、そう実感する飼い主さんもいることでしょう。
猫じゃらしにそっぽを向いたり、高いところに上れなくなったり、ゴハンをやけにゆっくり食べるようになったりしても、愛猫のかわいらしさは、衰えるばかりか、以前にも増して輝きを放ちます。
家族の一員として、愛猫と同じ時間を共に過ごしてきたからこそ、年齢ごとの微妙な変化や違いを肌身に感じ取り、心の底から愛せるようになります。
愛猫と飼い主さんとの確かな結びつきは、種の違いを超え、表情ひとつ、しぐさひとつで、お互いに了解し合える、深みのある世界をもたらしてくれます。
まさに歳月によって育まれたシニア猫からの特別な贈り物なのでしょう。
シニア期に入った愛猫が末永く元気でいられるように、シニア用の食事に切り替えることを前提に、飼い主さんは以下の点を心がけてみてください。
・スキンシップやブラッシングを欠かさない(体調チェックのため)
・バリアフリーな環境を整える(足腰が弱るため)
・適度な飲水量をキープする(ウェットフードの活用も)
特に、普段からのスキンシップは、被毛のツヤや皮膚トラブル、目ヤニの有無、お口まわりの健康など、老化や病気のサインを知る貴重な手掛かりになります。
おうちで気軽にできる健康チェックとして、毎日欠かさないようにしましょう。
まとめ
遊び回ったり、高いところに登ったり、若い頃にできていたことが難しくなっても、シニア猫ならではの持ち味があり、相変わらず飼い主さんを喜ばせ、楽しませてくれます。甘えん坊になることもそのひとつかもしれません。
いつまでも幸せにいてもらえるように、飼い主さんはこれまで通りに、愛猫の健康を第一に考え、共に楽しい時間を過ごし続けてくださいね。