それでもいつかお別れすることになることはわかっているものの、できる限り長くこの願いを叶えるために重要なのは果たして何なのでしょう。
実は良質なキャットフードでも、最先端の医療でもなく、飼い主さんの「日々のお世話」なのです。
高齢の猫にはシニア期に適したお世話の仕方があります。
今回は、愛猫が10歳を超えたら見直してほしい『お世話の方法』を６つご紹介いたします。
目次
★ シニア猫の生活が快適になる「お世話」6選
１.ブラッシングの頻度を増やす
２.食事の内容を見直す
３.こまめに爪を切る
４.できることは自分でやってもらう
５.スキンシップを取る
６.脳に良い刺激を与える
★ まとめ
１.ブラッシングの頻度を増やす
２.食事の内容を見直す
３.こまめに爪を切る
４.できることは自分でやってもらう
５.スキンシップを取る
６.脳に良い刺激を与える
★ まとめ
飼い主さんによって愛猫のブラッシングをどれくらいの頻度で行うのかは違います。
一般的に短毛種の場合は1週間に1回～2回程度でしょうか。
実はこの目安は若い成猫に向けたもので、シニア期はもう少し増す必要があります。
なぜなら高齢になると、人間もそうですが自分のケアを怠りがちになるから。
愛猫が気持ちよさそうにしてるのであれば、毎日でもやってあげてください。
ブラッシングには血行促進・毛艶の維持・グルーミングの負担軽減の効果があります。
年齢を重ねるごとに関節が固くなり、関節炎を患うと毛繕いが大変になってしまいます。
なので、飼い主さんがそこをサポートしてあげてください。
２.食事の内容を見直す
これまで食いしん坊だった猫も、食が細くなることがあります。
これまでダイエット系のフードを食べていた猫の暴食が落ち着き、むしろ食べる量が減ったと感じたら、フードを見直す機会かもしれません。
まずは食欲の有無や元気の有無、便の状態などをかかりつけの動物病院に伝え、今後の食事内容について相談してみましょう。
重要なのは絶対に自己判断で変更しないことです。
一度健康診断を受け、何が最良なのかを精査してもらうことが大切です。
その後はアドバイスに沿って、＂今の状態に合った食事＂を用意してあげてください。
３.こまめに爪を切る
先ほど年を取ると自分でグルーミングするのにも負荷がかかるとご紹介しましたが、高齢の猫は爪を研ぐ頻度も減少します。
理由は、関節のトラブルです。
人間も年を取ると身体のあちこちの巻ア説が痛みだすように、猫も関節に痛み生じてきます。
そうすると、爪を研ぐことが困難になります。
また、痛みを伴うことから徐々に億劫になり、頻度が減少していきます。
その結果、伸ばしっぱなしにした爪は巻き爪になってしまいます。
巻いた爪が肉球に食い込んでしまうこともあるので、注意が必要です。
活発に動くことがなくなり、爪研ぎの頻度が減ったと感じたら、これまで以上に爪切りを意識的に行ってあげてくださいね。
４.できることは自分でやってもらう
高齢期に差し掛かったからといって、何でも飼い主さんがやってあげることが好ましいわけではありません。
これまで通り、できることは積極的にやってもらうこともまた介護予防につながります。
敢えてトイレと食事のスペースを離し、その中間地点に水飲み場を作りましょう。
これらのスポットへの移動が＂ちょうどいい運動＂になります。
トイレの段差も、関節が健康なうちはステップをつけなくて大丈夫です。
ただ、食器に関しては少し高さを出してあげてください。
シニア猫は８cm～10cm程度の高さがあると食べやすく、吐き戻しや関節炎の予防になります。
５.スキンシップを取る
高齢になった猫は、性格面にも変化が生じます。
そのパターンは３種類。
頑固になる猫・甘えん坊になる猫・どちらの要素も兼ね備えた猫です。
その背景には『不安』があります。
主だった内容は、老いによって様々な機能が衰える不安、耳が遠く危機管理が困難になった恐怖、視覚や嗅覚が弱り飼い主さんの気配が探れない不安などが挙げられます。
これを解消できるのは『スキンシップ』です。
シニア猫は様々な不安から、よく鳴くようになります。
子猫の甘えとは異なるため、無視をするのではなく『声』や『触感』によって安心感を与えてあげてください。
『ここにいるよ』『毛艶が良くていいね』など、その都度心が穏やかになるような言葉をかけながら撫でてあげてください。
６.脳に良い刺激を与える
愛猫がシニアになったら、これまで以上にカーテンを開けて過ごしましょう。
安全が確保できる状態であれば少し窓を開けて外気を取り込むのも良いですね。
日々の暮らしの中で季節感が味わえる刺激を与えることは、脳の活性化につながり、認知機能の低下を遅らせる効果があります。
ここでも『今日はいい天気だね』『ぽかぽかして気持ちいいね』『今日は雨が降っているよ』など、積極的に話しかけてみてください。
大好きな飼い主さんの声もまた良い刺激になります。
まとめ
私の母が老齢になった時に気をつけていたことと同じような内容が猫の場合にも当てはまるのだなと思いました。
シニア期は変化の時期ですので、これまで以上に繊細に気を配ってあげてください。
猫の健康寿命が伸びた要素として、動物医学の発展やキャットフードの進化は無関係ではありません。
しかしながら、その年齢に合ったお世話もまた重要な要因なのです。
愛猫が＂まだまだ若い＂と感じられるうちから少しずつお世話の仕方を見直し、改善が必要な部分は修正してみてくださいね。
