日本ではサラダに入れたり、お酒のおつまみなど若い年代層に人気ですが、老若男女すべての年代に適した食材です。
今回は、アボカドの主な栄養素や体への働き、1日あたりの適量、効果的な食べ方などをご紹介します。

アボカド1/2個(約80g)には、14gの脂質があり、オレイン酸などの不飽和脂肪酸が多く含まれます。
エネルギー源となるほか、血中脂質のバランスを整える働きがあります。
2.カリウム
アボカドには過剰なナトリウムを排泄する作用があるカリウムが豊富です。
日本人は塩分のナトリウムを摂りすぎる傾向があるため、カリウムの摂取が重要です。
ゆでると損失されやすい栄養素ですが、生で食べられるアボカドは効率よく摂取することができます。
3.食物繊維
アボカド1/2個(約80g)あたり4.5gの食物繊維が含まれています。
整腸作用だけでなく、血糖値の抑制などの多くの生理機能効果があります。
日本人の食物繊維摂取量は減少傾向にあるため、積極的に摂取することが勧められています。
4.ビタミンB群
たんぱく質の代謝や神経機能に関与するビタミンB6や、赤血球の合成や胎児の発育に不可欠な葉酸をはじめ、ナイアシンやパントテン酸などの代謝をサポートするビタミンが豊富に含まれています。
5.ビタミンE
脂溶性ビタミンであるビタミンEも含まれています。
抗酸化作用が期待され、脂質と一緒に摂ることで吸収率が高まる栄養素なので、アボカド自身の脂質によって効率よく体内に取り込まれます。
いいことばかりの栄養豊富なアボカドですが、脂質が多いため半分食べるだけで約140kcalとカロリーにもなります。
食べすぎないように心がけ、1日あたり1/2個を目安にしましょう。

アボカドを買ってきたら、まずは皮を洗いましょう。
アメリカなど他国から輸入したアボカドの皮には、リステリア菌に対して約18%が陽性だという報告があります。
リステリア菌に感染すると、健康な人ではインフルエンザのような症状(発熱、頭痛、悪寒など)が現れることがあります。
しかし、妊婦、高齢者など、免疫力が低下している人では、敗血症や髄膜炎、脳炎などの重篤な状態になるケースも見受けられます。
妊婦が感染すると、胎盤を通じて胎児に感染し、流産や死産、新生児のリステリア症を引き起こすこともあります。
買ってきた輸入アボカドを調理の際に包丁を入れる際に、皮についていた菌が身についてしまうことがあります。
調理する前に、一度皮ごと丸洗いするのがおすすめです。
また、切った後は酸化しやすいため、放置しておくとすぐに変色してしまいます。
これを防ぐのには、よくレモン果汁が使われますが、酸化を防ぐのにもっと楽なのは、アボカドを耐熱皿にのせて、ラップをかけずに600Wの電子レンジで10秒加熱する方法です。
そもそもアボカドの変色の原因は酵素によるもので、この酵素が空気に触れると、酸素と結びついて酸化して変色する仕組みなのです。
レンジで加熱すると、変色の原因である酵素を破壊することができ、酸化反応が進まなくなるので、変色を防ぐことができます。
ただ、加熱のし過ぎは逆に変色の原因となるので注意してください。
これからは、レンジでアボカドの変色は防止しましょう。
レモンなどを活用するテクニックとは異なり、料理の味付けの邪魔にならずに変色を防ぐことができますよ。
また、食べきれなかったアボカドは、冷凍室を活用すると保存期間を伸ばせます。
切る前のアボカドは、まるごとラップに包んで保存袋に入れ、空気を抜いてから冷凍室に入れておきましょう。

アボカドはそのままでもおいしく食べられますが、他の食材と組み合わせることで栄養バランスがさらに良くなります。
1.卵をプラスしてたんぱく質を補う
アボカドは脂質が豊富な一方、たんぱく質は少なめです。
スクランブルエッグを添えたり、ゆで卵と組み合わせてサラダにしたりすれば、ほどよくボリュームもあり、朝食にもぴったりのひと品になります。
2.大豆製品を組み合わせる
豆腐や納豆などの大豆製品を合わせると、たんぱく質も同時に摂れます。
豆腐サラダにアボカドをプラスしたり、アボカドをいつもの納豆に加えて混ぜたりすれば、火を使わず手軽にバランスの良いひと品になります。
3.緑黄色野菜を組み合わせる
アボカドに含まれる脂質は、にんじん・パプリカ・ブロッコリーなど緑黄色野菜に含まれる脂溶性ビタミンの吸収を助けます。
また、アボカドに含まれるビタミンEは他の抗酸化成分とともに摂取すると、より抗酸化作用が強くなります。
サラダにすることで彩りも良く、栄養バランスも整います。
4.トーストにのせて朝食に
トーストだけでは栄養が偏りがちですが、アボカドをプラスすることで手軽に満足感のある朝食になります。

まとめ
たくさんの栄養素が含まれているアボカドには、多くの健康効果が期待されています。
ただし、過剰摂取するとよくないので、1日に半個を目安に適量を食べることを心掛けてください。
好きな方も苦手な方も、美味しく食べられるレシピがたくさんあるため、ぜひチャレンジしてみてください。