就寝中のエアコンの設定温度を適当にしてしまうと、室温が上がりすぎて、夜間に熱中症になるリスクがあります。
実際、熱中症の40%程度が夜間に発生しているという調査結果もあります。
夜間の熱中症リスクが高まる理由としては、
・日中に壁や天井が日光で温められている
・壁や天井に熱中症のもととなる余計な熱が溜まっている
・室内に蓄えられた熱が空気や風の流れによって室温を上げる
などが挙げられます。
さらに、夜間は防犯対策のため窓やドアを閉めきることが多く、熱がこもりやすくなるため、エアコンによって安全で快適な睡眠を確保することが重要となります。
今回は、就寝時のエアコンの適切な設定温度や、夜間の電気代についてご紹介します。

就寝前にエアコン設定を適切の行うことは、快適な睡眠のためにとても大切です。
夜間にエアコンを使う際の適切な温度設定と、それにかかる電気代についてご紹介します。
夜間のエアコン設定温度の目安として、寝るだけだからエアコンは必要ないと思われる方もおられるかもしれませんが、そうすると十分な睡眠時間を確保することができません。
さらには、夜間熱中症になる危険性も高まります。
熱帯夜や日中の気温が高い場合は、就寝時にもエアコンを使うことをおすすめします。
夏場の就寝時のエアコンは、室温が25~28℃になるよう設定するのがおすすめです。
ポイントは「エアコンの設定温度」ではなく、「室温」が何度かにあります。
エアコンの設定温度が必ずしも室温になるとは限らないため、室温が25~28℃になるようにエアコンを調整し、室内の湿度は50~60%以下になるように調整しましょう。
エアコンを使うと乾燥が気になるという方は、加湿器の併用を検討してください。
これらの条件を満たした環境で眠ると、疲れが取れやすく、快適な睡眠が得られます。
一晩中エアコンを使用すると、電気代が気になりますね。
目安としては、夜間8時間をエアコンつけっぱなしにしたときの平均的な電気代:約124円です。
8時間で124円、と思われる方もいるかもしれませんが、昼間に比べると夜間は外気温が低いため、電気代が抑えられるのです。
夜間のエアコンの電気代を抑える要因としては、外気温と室内の設定温度差が小さく、夜間は人の出入りや窓の開け閉めが少ないため、室内温度が安定しやすくなるので電気代が抑えられるのです。
エアコンは室内と外気温の差が大きいほど消費電力が増えるため、外気温が低く室内を温かくする冬の方が電気代が高くなりがちです。
夏は夜間の気温が下がり、室内温度が安定するため、電気代の急上昇は避けられるのです。

エアコンの設定だけでなく、以下のポイントも取り入れると、より快適な睡眠が得られるので検討してみましょう。
1.エアコンの「おやすみモード」快眠モード」を活用
寝ている人にエアコンの風が直接体に当たらないよう、風向きが自動で上向きに設定されたり、室温が適温になったら、自動的にスリープモードになったり、寒さを感じた場合には、自動で設定温度を上げてくれる機能が搭載されています。
2.サーキュレーターや扇風機をエアコンと併用
サーキュレーターや扇風機自体は、エアコンのような冷却効果はありませんが、穏やかな作用で乾燥や冷えすぎるトラブルを予防できます。
エアコンの冷風が室内にまんべんなく行き渡り、より効率的に室温を調節することができます。
3.寝具やパジャマの選び方に注意する
快適な睡眠のためには、寝具やパジャマの選び方も大切です。
エアコンによる冷えを防ぐために長袖・長ズボンのパジャマを選びましょう。
また素材は吸湿性が高く、体温調節に役立つコットンやシルクがおすすめです。
肩や首まわりの冷えを防ぐために、必要に応じてブランケットを用意することも忘れずに。
これらの工夫により、エアコンを使用しながらも体を冷やしすぎることなく快適に眠ることができます。
4.定期的な換気と清掃を行う
エアコンを効果的に使用するためには、部屋を閉め切らずに定期的に換気を行い、新鮮な空気を取り入れましょう。
また、エアコンのフィルターを定期的に清掃することや寝室全体の掃除を行い、ホコリを取り除くことも大切です。
これらの習慣により、エアコンの効率が上がるだけでなく、より清潔で快適な睡眠環境を維持することができます。

まとめ
適切な温度設定(25~28℃)と湿度管理(50~60%)を心がけ、おやすみモードの活用やサーキュレーターと併用するなど、工夫することで、より快適な睡眠環境を整えることができます。
熱中症予防や良質な睡眠確保のために、これらの方法を組み合わせて、自分に合った最適な睡眠環境を見つけてください。
質の高い睡眠は、日中の生活の質をも向上させ、健康的な生活リズムの維持につながります。
快適な睡眠を心がけて暑い夏の夜を乗り切りましょう。