猫を飼っている方は大抵、野菜のネギ類を与えてはいけないことはご存じのようです。
猫がネギ類に含まれる成分を食べると、赤血球を破壊して貧血や下痢、血尿、嘔吐、発熱などを起こすからです。
実は魚が好きだと一般的には思われている猫ですが、魚類でも危険なものがあるのです。
もし知らずに与えていたら大変なことになる場合も。
今回は、まさかの猫に与えたらダメな魚、その他与えてはいけない食べ物をチェックしてみましょう。

・魚の干物
知らずにあげた覚えのある方はかなりおられるのではないでしょうか。
魚の干物は塩分が強すぎるので、猫の内臓に重大な負担がかかります。
さらに味付けの濃い食べ物を与えすぎると、キャットフードを食べなくなってしまうこともあります。
特にサンマやサバ、アジといった干物にすると美味しい青魚類には「不飽和脂肪酸」が多く含まれていて危険です。
摂取しすぎてしまうと、黄色脂肪症(イエローファット)にかかるリスクもあるので、与えるとしても必ず十分に加熱し、少量にとどめておきましょう。
・ヒラメなどの生魚
マス、タラ、ニシン、ヒラメ、コイなどの生魚はビタミンB1を分解して猫が麻痺を起こす恐れがあります。
必ず加熱して与えりようにしてください。
・イカ、カニなど
猫によってはイカや貝が好きな子もいます。
しかしイカ、タコ、貝類などの軟体動物やカニ、エビなどの甲殻類を生のまま与えるのは厳禁です。
食欲低下、嘔吐、後ろ足の麻痺、皮膚炎などが報告されており、中毒症状を引き起こして命に関わるケースがあるほど危険なので、与えるのであれば必ず加熱しましょう。
・煮干し
煮干しは大丈夫、というのは実は間違いです。
煮干しは塩分を多く含んでいるため、週に1回など、時々おやつで少量を与える程度であれば問題ありませんが、毎日与えていると、ミネラル過多で尿石症の原因になると言われています。
・カツオ節
猫用として売られていることも多いカツオ節。
しかしマグネシウムなどの含有量は人用とほとんど変わらないため、煮干し同様、ミネラルの過剰摂取による尿石症が心配な飼い主さんは頻繁には与えない方が良いでしょう。

・レバー
レバーには貧血の予防や消化促進などよい面もありますが、猫に長期間継続して与え過ぎると、カルシウム不足による歩行障害、ビタミンAの過剰摂取による骨の発育異常を起こすことがあります。
生で食べてしまった場合は、上記に加えて、下痢や嘔吐、食欲不振を起こす可能性があるので注意が必要です。
・生卵
猫は割と卵が好きです。
栄養価の高い卵は加熱して少し与えるののであれば問題ありませんが。生卵のままだと、人と同様に病原菌の感染リスクがあります。
また、猫に生の卵白を与えすぎると、ビタミン不足で、皮膚炎、結膜炎を引き起こす恐れがあります。
・牛乳
猫の中には、牛乳が大好き、という子もいます。
しかし猫は牛乳に含まれる乳糖を分解する酵素を持っていないため下痢をおこす可能性が大きいです。
できれば与えない方が飼い主さんは安心できるのではないでしょうか。
どうしても与える必要がある場合は、猫用専用ミルクを選ぶとよいでしょう。
・チョコレート
チョコレートには、「デオブロミン」という成分が含まれています。
これは、カカオの苦みの元になる成分で、カフェインとよく似ています。
猫がデオブロミンを摂取すると、体内で素早く分解することができません。
恐ろしいことに食べてから4時間以内に嘔吐・下痢、息切れ、筋肉の震え、脱水症状といった症状が出る場合があります。
ひどい場合には死に至ることもあるので、家族の就寝中、留守中に誤食することがないように、チョコレート類の保管場所には十分に気をつけましょう。

猫にとって危険なものは、食べ物以外にもあります。
飼い主さんが部屋にお花(生花)を飾る習慣がある場合、ユリ科の花は避けるようにしましょう。
ユリ科の花は、葉も花粉も猫にとっては危険だからです。
猫が少し口に含んだだけで中毒症状を起こし、死に至る可能性もあります。
紫陽花、菖蒲も避けたほうが安心です。
クリスマスに飾る鉢植えのポインセチアやシクラメンなども、猫と暮らしている場合は避けて欲しい植物です。
また、人間にとってはとても役に立つ鉢植えのアロエを育てている飼い主さんは、猫が口にすると下痢を起こすと言われていますので、手の届かない場所に移した方が安心です。

まとめ
しかし全てがダメというわけではばく、なかにはこれらが大好きな子もいるので、「知らずにあげていました」という飼い主さんもたくさんおられると思います。
うちの子もドライフードに煮干しやカツオ節をかけると食いつきが違いますから、好きな猫はかなり多いと思います。
。 でも、猫の健康を考えたら、週に1回程度、少量与えるほうが安心なようです。
他にも愛猫の体質やアレルギー、今までの食歴によってがNGなものがあるかも知れません。
不安な場合は、かかりつけの動物病院の先生に相談してみてくださいね。