つい感情的に叱ってしまったり、子育てにおける悩みが発生したときなどは、特にネガティブに考えてしまいがちです。
近年は共働き家庭も増えたため、子どもと過ごす時間を十分に取れずに寂しい思いをさせているかもしれない、という悩みを持つ親も少なくありません。
今回は、親の愛情が子どもにきちんと伝わっているのかをはかる目安としての、子どもが出すサインについて深掘りしてみます。
★ 子どもが『愛情不足』の可能性がある5つのサイン
1.叱られるとわかっていて悪さを行う
2.癇癪を起こしたり物に八つ当たりする
3.親よりも他の人に甘えるようになる
4.わがままを言って親や周囲を困らせる
5.無気力になったり感情が乏しくなる
★ 愛情不足に気付いた親がすべき行動
★ まとめ

子どもが親に対して愛情不足を感じている可能性があるとき、子どもが見せる主な行動の異変を5つ挙げてみました。
もしも心当たりのある方は、お子様との関わり方を見直してみることが必要かもしれません。
1.叱られるとわかっていて悪さを行う
「これをやったら叱られる」「これは悪いことだ」とわかっているはずなのに、あえてそのような悪さを行っている様子が見られる場合は、愛情不足を感じている可能性が高いと思われます。
この行動の裏では、悪さを行うことで叱られるという行為であっても自分を見てくれる、親の注目を引くことができるという心理が働いています。
また、悪さをしたら自分の親はどのような反応を見せるのだろう、このようなことをしても自分を愛してくれるだろうかと、子どもながらに無自覚で試しているケースもあります。
2.癇癪を起こしたり物に八つ当たりする
親からの愛情不足を感じている子どもは、正しい甘え方やお願いの仕方を学べていないことも多いため、自分の思い通りにいかないとどう表現したらよいのかがわからず癇癪を起こしたり物を破壊するといった行為を繰り返して示そうとします。
もちろん、小さな子どもであれば癇癪を起こしたり、時にものに八つ当たりしてしまうことはあることです。
しかし、この頻度があまりにも高い、あるいは以前に比べて明らかに多くなったと感じる場合は注意が必要です。
3.親よりも他の人に甘えるようになる
家では大人しいのに、幼稚園や保育園から「元気すぎて少し困ることが…」と相談を受けたり、「先生にべったり甘えていますよ」といった話を聞いたりすることはありませんか。
「あれ?家ではわがままを言うことも、そんなに甘えることもないのに…」と疑問に思う場合は、親からの愛情不足を外で解消している可能性が浮上します。
この傾向は共働き世帯に多く見られ、親よりも先生と過ごす時間が長くなっている分、先生に愛情を求めてしまっているようです。
悪いことではありませんが、一緒に過ごしている時間は思い切り甘えさせてあげるなど、い家庭での接し方を見直してみましょう。
4.わがままを言って親や周囲を困らせる
「これやって」「これ買ってほしい」「どうして〇〇してくれないの!?」など、激しいわがままを頻繁に繰り返すという特徴も愛情不足の子どもによく見られます。
わがままを言うことで「親は応えてくれるかな?」「私のことを愛してくれているかな?」と試しているのです。
また、わがままを言って納得のいく対応をしてもらうことで、愛情を確認しようとする子もいます。
5.無気力になったり感情が乏しくなる
以前と比べてぼーっとしていることが増えたり、活動量が減ったと感じることはありませんか。
これは親からの愛情が不足している状況が長く続き、全てにおいてやる気を失い、諦めてしまっている状態です。
また「わがままを言わなくて手がかからなくなった」と言う親御さんがいますが、果たして本当にそうなのかを見つめ直すことが大切です。
年齢とともに過度なわがままが収まる子も多いですが、種類の違うわがままやお願いはある程度残るものです。
感情をあまり表に出さなくなったり、以前に比べて明らかに聞き分けが良くなった場合は、親に対して諦めの感情が強く働いてしまっている可能性があるので注意しましょう。

もしも我が子が愛情不足を感じているかもしれないと気づいた時は、限られた時間の中でも何かを全力で一緒に楽しむことを意識してみてください。
・子どもがやりたいことを一緒に取り組む
・子どもの話を満足するまで聞いてあげる
・些細なことでもできたことや感動したことを褒める
・「ありがとう」「ごめんね」など気持ちを伝える
・年齢に合わせたスキンシップを行う
共働き家庭の場合は、なかなかたくさん時間を取ることは難しいと思われますが、ほんの15分~30分でも良いので、しっかり子どもだけと向き合い、全力で子どもがしたい遊びを一緒に楽しんだり、今日あった楽しいことや嫌だったことなど話を聞いてあげましょう。
また、たくさん褒めたり子どもの良い部分を見つけて伝えてあげることも「ちゃんと見てくれている」「愛してくれている」と子どもが実感しやすい関わり方です。

まとめ
日々慌ただしく過ごされているなかでも、ちょっとした時間を工夫して短時間でも子どもと向き合う時間を作り、スキンシップや会話、遊び、勉強などを通して愛情を伝えましょう。
この少しずつの時間が、子どもと真摯に向き合いお互いの愛情を確認する作業時間になります。