お気に入りの食べ方は人それぞれでしょうが、栄養豊富な納豆は、普段から摂取したい食材だけに、より納豆をおいしく食べるための「かき混ぜる回数」に注目してみました。
かき混ぜる回数やタレを入れるタイミングなど、納豆の奥深い世界をご紹介します。

日本の伝統食納豆は、混ぜれば混ぜるほど独特なネバネバが増す食品です。
納豆独自の栄養素であるナットウキナーゼが含まれており、日本では古くから愛されてきました。
そんな納豆をおいしく食べるためには、混ぜ方にポイントがあるといわれています。
「混ぜれば混ぜるほどおいしくなる」という話を耳にしたことがある方も多いと思いますが、実際、どのくらい混ぜると納豆を最もおいしく食べることができるのでしょうか。
生活の中の何気ない行動ではあるものの、何回かき混ぜると一番おいしく食べられるのか、という疑問は、昔から多くの人が感じているところかもしれません。
というのも、実はさまざまな企業や団体が納豆を最もおいしく食べられる回数を検証しているのです。
その一部をご紹介します。
【全国納豆協同組合連合会】
全国納豆協同組合連合会の会長によると、納豆を美味しく食べるためには、最低でも110回以上はかき混ぜるのがポイントだと語っています。
より具体的な内容を見てみると、まず何もかけずに40回ほど混ぜた後に薬味を入れ、さらに20~30回ほど混ぜてから途中でタレを入れるのだそう。
そこから10回ほどかき混ぜて辛子を入れ、その後は最低でも40回は軽い手つきでかき混ぜるのがよいそうです。
【味覚センサー研究所】
味覚に関する研究を行う味覚センサー研究所では、味覚センサーを使って旨味を数値化することで、よりおいしい混ぜ回数を研究したそうです。
味覚センサーを使って実験したところ、400回までは混ぜれば混ぜるほど旨味の数値が上昇ししましたが、400回以降は旨味の数値が上がらなかったため、納豆を最もおいしく食べるためのかき混ぜ回数は、400回が最適だという研究結果が出たといいます。
【北大路魯山人】
美食家・北大路魯山人が記した究極の納豆は424回という検証結果があります。
美食家として有名な北大路魯山人氏も、自身の著書で納豆をおいしく食べるための最適な混ぜる回数に言及しています。
魯山人氏が記した納豆を究極においしく食べる方法では、「糸がたくさん出て、かき回すのが硬くなるまでよく練る」と納豆の状況は記載されているものの、具体的な回数は書かれてはいません。
しかし、魯山人の方法を実際に再現して回数をはかったのが、おもちゃ会社として有名なタカラトミーアーツです。
【タカラトミーアーツ】
タカラトミーアーツでは、北大路魯山人氏が著書に記していた究極の納豆を作る製品を開発するため、検証を重ねたのだそうです。
すると、最もおいしく食べられる回数は424回ということに行き着いたのだとか。
味覚センサー研究によると、400回までは旨味の数値が上昇したものの、それ以降は数値が上昇しなかったという研究結果が出ています。
さらに、400回以上混ぜ続けると、納豆の粒が衝撃に耐えられず、崩れてしまう恐れがあるとのことです。
粒が崩れてしまうと納豆の食感が損なわれるため、おいしさも減ってしまうと指摘されているのです。

納豆はかき混ぜる回数だけでなく、タレを入れるタイミングやかき混ぜ方にも重要なポイントが隠されています。
タレは、かき混ぜている途中で複数回にわたって入れりタイミングを分けるのがポイントです。
途中でタレを入れることで、味が深く染み込み、納豆の旨味や食感を崩さずに食べられます。
また、あまり力強くかき混ぜてしまうと粒が崩れてしまうため、優しい力でフワッと空気を含ませるようにかき混ぜるのが良いようです。
すると、ネバ付きがフワッとした柔らかい食感になり、よりおいしく食べられます。
個人の好みも大きく左右する納豆を混ぜる回数ですが、概ね110回から400回の間で調整をするのが良いようです。
納豆をおいしく食べるためには、最低110回、最高400回という回数を目安に覚えていてかき混ぜるようにしましょう。
自分の好みに合う回数を見るけるのも楽しいかもしれません。

まとめ
今回ご紹介した、美味しく食べられるかき混ぜ回数を参考に、自分がもぅっとも美味しく食べることのできる回数とタレ投入のタイミングなどを実験してみてはいかがでしょう。