いろいろな効果のあるコーヒーですが、なかには飲まない方がいい方もいらっしゃいます。
まったく飲んではいけないというわけではありませんが、なるべく控えた方がいい方について、その特徴をご紹介したいと思います。
★ コーヒーの効果とは
★ 飲まない方がいい人の特徴
1.胃腸の弱い人
2.貧血ぎみの人
3.睡眠不足の人
4.妊娠中の人
5.カフェインの感受性の高い人
★ まとめ

コーヒーは、コーヒー豆を乾燥させて焙煎したものを粉砕し、お湯で抽出した飲み物です。
コーヒーの起源には諸説ありますが、西暦900年頃アラビア人の医師が患者にコーヒーを飲ませ、「消化、利尿効果あり」と記した記録が残っています。
中世後期にヨーロッパで広まり、現在では世界中で飲まれています。
日本には江戸時代後期に長崎の出島に駐在していたオランダ人より伝来しました。
コーヒーに含まれる成分として、真っ先に思い浮かぶのはカフェインでしょう。
よく知られているカフェインの効果としてもっとも有名なのは覚醒作用です。
眠気覚ましにコーヒーを飲む習慣がある方も多いのではないでしょうか。
また、コーヒーには、ポリフェノールがたくさん含まれていることが知られています。
近年、ポリフェノールを豊富に含む赤ワインを多く飲んでいるフランス人は油の多い食事をとっているにもかかわらず心疾患での死亡率が低いことが分かり、赤ワインに含まれるポリフェノールが体にいいということで注目されるようになりましたが、実はコーヒーにも、赤ワインに匹敵する量のポリフェノールが含まれています。
ポリフェノールは、植物が持つ苦味や色素の成分で、活性酸素などから体を守る抗酸化作用の強い成分です。
そのため、ポリフェノールは活性酸素が引き金となって起こるがんや、動脈硬化、心筋梗塞、などの生活習慣病の予防に効果があります。
さらに、ポリフェノールが紫外線による肌のダメージを防ぐ効果も注目されており、コーヒーを1日2杯以上飲む女性は、紫外線による顔のシミが少ないという実験結果も報告されています。
もう一つ、コーヒーの効果で忘れてはならないものは、リラックス効果です。
コーヒーの良い香りをかぐと気持ちがほっとしませんか。
おいしいコーヒーを飲んでリラックスして、ストレスを解消することは、健康のためにも大切なことです。
このように健康効果に注目されるコーヒーですが、実はコーヒーを飲むことで健康とは逆効果になってしまうこともあります。
コーヒーを飲む習慣のある方はご自身の体がどうかを確認してみましょう。

1.胃腸の弱い人
コーヒーに含まれるクロロゲン酸という成分は、血糖値のコントロールや体の炎症反応やストレスを抑えてくれる効果があると考えられています。
体にとってよい効果もあるのですが、クロロゲン酸には胃酸の分泌を促進する効果もあるため、もともと胃の調子が悪い方や慢性的に胃痛を感じるような方は、より胃酸の分泌が促進されてしまい胃が荒れる可能性もあります。
そのため、胃腸の弱い方ははなるべく、胃に食べ物などがはいっているタイミングでコーヒーを飲むのがおすすめです。
2.貧血ぎみの人
貧血の症状は、月経がある関係で女性の方が男性より感じる方が多く、約65%程度の方が「かくれ貧血」と考えられています。
かくれ貧血で気を付けたいのは食事からの鉄分の補給です。
1度に多く鉄分をとるのではなく1日の食事の中で持続的に鉄分を取り入れることが望ましいとされています。
しかし、コーヒーに含まれるカフェインは、鉄分と一緒になることで結合し、鉄分の吸収率を下げてしまいます。
貧血予防のために鉄分を意識されている方は、コーヒーを飲むタイミングをコントロールした方がよいです。
なるべく食事と同じタイミングではなく、食事の間のブレイクタイムなどに飲むのがおすすめです。
3.睡眠不足の人
カフェインの覚醒作用は広く知られていますが、睡眠不足の方がコーヒーを多く摂取すると、寝付きが悪くなることや睡眠の質が低下することがあります。
カフェオレや微糖コーヒーのように砂糖やミルクが含まれていると、一時的に覚醒効果が感じられても、しばらくすると落ち着きます。
なるべく、夜遅くのコーヒー摂取は避け、眠る前にはカフェインを90%以上取り除いたデカフェコーヒーを選ぶことが望ましいです。
4.妊娠中の人
妊娠中にコーヒーを飲むことのリスクは広く認識されています。
特に妊娠初期のコーヒー摂取は、早産や低体重児出産のリスクを高める可能性があります。
最も影響を受けやすい妊婦には、カフェインレスのデカフェコーヒーがおすすめです。
赤ちゃん用品の専門店などでも販売されているので、妊娠中は普通のコーヒーを避け、カフェインレスのものを選ぶようにしましょう。
5.カフェインの感受性の高い人
カフェインの効果を感じにくい人もいれば、微量のカフェインでもカフェインの効果がしっかり体に効く体質の方もおられます。
コーヒーを飲んだ際に体調の悪化や動悸・下痢など、体に何かしらの不調を感じる方は、コーヒーやカフェインを含む飲料を控えた方がよいでしょう。
飲みたい場合や、コーヒーの雰囲気を味わいたい場合はデカフェコーヒーやノンカフェインコーヒーなどのタイプを選ぶとよいと思います。

まとめ
体調が悪い日や、既に多くのコーヒーを摂取している日には、カフェイン中毒のリスクも高まりるため、飲むタイミングなどを工夫してコーヒーの摂取を控えるようにしましょう。
カフェインフリーの体に優しい代替の飲み物もたくさん出回っていますし、体質的にコーヒーが合わない方は無理して飲まないようにしましょう。
ご自身の体質にあった飲み物の選択が、健康を維持する上での鍵となります。