とても可愛らしい姿ですが、実はこの手をバッテンにする行動にはさまざまな心理が隠されています。
今回は猫が手をバッテンにしている時、一体どのような気持ちでやっているのか、その時の心理についてご紹介します。

猫が手をバッテンにする一般的な理由は、その時リラックス状態にあるということです。
猫が安全だと感じている場所で、体を落ち着かせているとき、前足をクロスさせる姿が多く見られます。
特に猫が床や柔らかい場所で「バッテン」しているときは、居心地の良さを感じているのでしょう。
この姿は、人でいえば足を組んでリラックスしているのと似たようなものです。
猫も居心地の良い環境でくつろいでいると、こうしたリラックスした仕草をしてしまうのかもしれません。
ですからバッテンをしている姿を見たら、安心してくつろいでいると理解してあげましょう。
2.警戒心が少しある
リラックス状態とは逆に、猫が顔の前で目を覆うようにバッテンをしていたら、音や光などの環境に警戒心を感じているのかもしれません。
多く見られるのは、猫がお昼寝中に電気や日の光に眩しさを感じたとき、突然の物音などに驚いたときです。
少しでも安心感を得ようとして顔の前で前足をクロスさせます。
移動するまでもないけれど、少し居心地が悪いと猫が感じているかもしれないので、飼い主さんは快適に過ごせるように配慮をしてあげてください。
3.姿勢を変えて気分転換
猫が「バッテン」をする理由には、気分転換をしたいときもあります。
眠っている途中に伸びをするかのように胸のあたりでバッテンを作っていたら、体をほぐすためのストレッチであることが多いです。
他には猫が起きている場合でも、気分転換のために前足をクロスさせている場合もあり、その仕草を通してリラックスを深めているとも考えられます。
4.体温調整をしている
猫が「バッテン」をする理由には、気温や体温調整みも関係しています。
寒い日や少し冷える場所では、体を横に丸めて前足をクロスさせることで体温を逃がさないようにしていることがあります。
このとき、猫の体全体は小さく丸めていることが多いでしょう。
反対に暑い時期には、体の熱を放出するために腕を伸ばすようにバッテンしてリラックスしている姿も見られます。
猫は季節や気温に応じて姿勢を変えることがあるので、注意しながら猫の行動を観察すると、猫が好む環境のヒントを知ることができます。

かわいいバッテンをする猫がいる一方で、くつろぎ方や好きな姿勢は、個体によって千差万別です。
手をバツの状態にするのが好きな猫もいれば、違った姿勢が好きな猫もいるため、全ての猫が一様にバッテンポーズをとるわけではないのです。
手を折りたたんで隠すのが好きな猫、手を交差させずに真っ直ぐと伸ばすのが好きな猫、おばけのような手のポーズをするのが好きな猫、顔を手で隠して眠るのが好きな猫など、手のポーズひとつとっても、猫の好みはさまざまなです。
猫を飼っている人や、猫と接する機会が多い人は、ぜひ身近な猫がどのようなポーズを好んでいるのか観察してみてください。
もしかしたら新しい発見があるかもしれませんよ。

まとめ
バッテンにする頻度も猫によってバラバラといえますが、ただ、手をバッテンにしている時は、比較的穏やかな気持ちになっている傾向があるようです。
もし、愛猫が手をバツにして眠っているのを見かけたら、猫のリラックスタイムや睡眠時間を邪魔しないように、そっと見守ってあげることをおすすめします。
愛猫の小さな仕草に込められた気持ちを知ることで、飼い主さんとの距離がさらに縮まるかもしれません。