遠出するときには便利な新幹線ですが、普段新幹線に乗り慣れていない方にとっては、勝手が分からないこともあると思います。
今回は、新幹線の座席についてのあるあるをまとめてみました。
体の大きい人は、新幹線普通車指定席の並びの2席分を買って、ひじ掛けを跳ね上げてゆったりと座りたいと思われるかもしれませんね。
体が大きくなくても、隣に人が来るのを避けるため、2席分購入したい方もいるでしょう。
しかし、JRグループの旅客営業規則の乗車券類の使用条件(第147条第5項)により、下記のように1人で並んだ2席分を買って使うことはできない規則になっています。
「同一旅客は、同一区間に対して有効な2枚以上の同種の乗車券類を所持する場合は、当該乗車については、その1枚のみを使用することができる。同一旅客が、同一区間に対し有効な2枚以上の指定券を所持する場合についてまた同じ。」
どうしてもゆったりと座りたいと思うのであれば、「ぷらっとこだま」なら、普通席よりも10cmほど幅の広いグリーン席に1,000円足らずの追加料金でをアップグレードできます。
基本的にJR各社で共通ですが、妊娠中の女性や介助犬を伴って乗車する人は、例外的な処置が行われる可能性もあるので予約時に相談してみましょう。
また、同じように2席分買って大きな荷物を隣の座席に置きたいという場合も、体の大きな方のケースと同様、1人で2席分を買って隣の席を荷物置き場として使うことはできません。
東海道・山陽・九州・西九州新幹線に乗車する場合、3辺合計160cm~250cmの特大荷物を持ち込む際には、追加料金はかかり前んが、事前に専用座席の予約が必要です。
もしも事前予約せず特大荷物を車内に持ち込んだ場合には、所定の手数料(1,000円)が徴収されます。
専用座席には、車両最後部のスペースを使える「特大荷物スペースつき座席」と対象座席の最寄りのデッキのスペースを使える「特大荷物コーナーつき座席」があります。
ただし、スポーツ用品・楽器・車いす・ベビーカー等については、そのサイズに関わらず事前予約不要で持込可能です。
特大荷物スペースを利用する場合は、事前予約が必要になります。
3辺合計250cm超の特大荷物は、車内に持ち込むことはできません。
子連れで新幹線移動となると、赤ちゃんや乳児の場合、料金がいくらかかるのか気になりますよね。
「大人」と「子ども」の区分は原則として以下のようになっています。
・ 大人:12歳以上
・ 子ども:6歳~12歳未満(12歳の小学生も含む)
・ 幼児:1歳~6歳未満(6歳の未就学児も含む)
・ 乳児:1歳未満
料金は、「子ども」の乗車券・特急券・急行券・指定席券は「大人」の半額、「幼児」と「乳児」は原則無料です。
ただし、幼児・乳児でも料金が発生するケースがあり、以下のケースでは幼児・乳児でも料金が発生します。
・「大人」または「子ども」1人に同伴する「幼児」の人数が3人以上の場合(3人目以降は「子ども」扱いになります)
・「幼児」「乳児」が1人で指定席、グリーン席を利用する場合
・「幼児」が単独で旅行する場合
極論になりますが、大人1人が幼児2人を自分の膝の上にのせて乗車する場合は、大人1人分の料金で済みます。
大人2人が幼児2人をそれぞれの膝の上にのせれば、大人2人分の料金になります。
ただしどちらも大人が相当キツいと思われるので、1席くらいは料金を払って子ども用の席を取ってもいいのではないでしょうか。
ちなみに、お盆や年末年始の期間は、「お子さま連れ車両」が設定されることもありますので、事前に確認されることをお勧めします。
では、子どもとは違いますが、家族同様のペットを旅先に連れていきたい場合はどうすればよいのでしょうか。
ペットを新幹線に持ち込む際は「手回り品扱い」となります。
1個につき290円(窓口で現金払いのみ)の「手回り品きっぷ」を購入する必要があります。
持ち込む際の規則として、3辺の合計が120cm以内の動物専用のケースに入れ、ケースと動物を合わせた重さが10kg以内にしなければなりません。
そして、駅や車内ではケースから出さないこと。
ただし、盲導犬、介助犬などは無料で一緒に乗車できます。
新幹線に乗った後に、普通車自由席や指定席が想像以上に混んでいたものの、グリーン席は空いているといった経験はありませんか。
長時間の乗車でグリーン席に移動したい場合は、乗車後であってもグリーン席に変更することが可能です。
車掌さんに自由席や指定席とグリーン車の差額料金を支払うだけで変更が可能です。
指定席を予約した新幹線に乗り遅れた場合、乗車券分の払い戻しは可能でが、特急券分の払い戻しを受けることはできません。
ただし、後続の新幹線の普通車自由席であれば特例として当日に限り乗車可能で、自由席のチケットを持っていて乗り遅れた場合はそのチケットで乗車することは可能です。
最近では、年末年始・GW・お盆期間の東海道新幹線「のぞみ」が全席指定席というケースが増えています。
年末年始・GW・お盆期間は多くの人が利用するため、全席が指定席となっても予約競争は熾烈です。
もしも運悪く予約が取れなかった場合は、自由席特急券をを購入して、目的地まで普通車デッキに立って行くという条件で乗車できます。
また、のぞみではなく「ひかり」「こだま」「さくら」であれば、年末年始・GW・お盆期間でも自由席が設定されています。
まとめ
もしも運悪くトラブルに巻き込まれてしまったら、当人同士で解決しようとせずに、車掌さんに事情を説明して間に入ってもらうことをおすすめします。
日本にはなくてはならない交通手段の新幹線ですが、短時間で快適な移動をするためにもできる限り乗車の条件などを事前に予習をして新幹線に乗るとよいでしょう。