自分の飼っている猫を見て、ときに「この子は何を考えているんだろう?」と思うことはありませんか?
あぁ、これがしてほしいのね、とすぐにわかることもあれば、何かを訴えてはいるのだろうけど、飼い主にはピンとこない場合もよくあります。
それは人と猫の感情面では、人にはあるけど猫にはない感情が存在するからです。
今回は、その代表的な3つの感情をご紹介したいと思います。
「罪悪感」は、自分の言動が他者に悪影響を与えたときに感じる反省や後悔の感情です。
たとえば知人にうっかり失礼なことを言ってしまったとき、私たちはその失言を後悔して相手に謝りたくなることがあります。
このような感情は、社会的な関係を円滑に保つための大切な要素ですが、この罪悪感を猫は持っていないといわれています。
猫が飼い主さんの大切な物を壊してしまったとしても、特に気にすることはなく、その後もいつもと変わらない様子でいるところを見たことがあるのではないでしょうか。
それは、猫は人間のように「悪いことをした」と感じることがないからです。
大抵は、飼い主さんが一方的に猫に腹を立て、猫は今日はご機嫌が悪いなぁ…くらいにしか感じていないようです。
猫はその瞬間をただ楽しんでいるだけで、行動の結果に対する社会的な評価は気にしません。
猫に悪気があるわけではないので、壊されたくないものは近づけないところに置いておくのが大切なようです。
2.羞恥心
「羞恥心」は、自分が社会的に不適切な行動をしたときや、他者の前で自分が思い通りに振る舞えなかったときに感じる恥ずかしいという感情です。
誰でも大勢の人の前で何かを発表するときに、言葉が出ずに赤面してしまうことがあると思います。
このような状態になってしまうのは、自分の社会的なイメージや他者からの評価を意識する人間ならではの「羞恥心」という感情が存在するからです。
猫にはこうした「恥」の概念がなく、たとえジャンプが得意な猫が高い場所から落ちて失敗してしまっても、恥ずかしそうな表情をすることはありません。
むしろ、何事もなかったかのように一瞬で元の状態に戻ることがあります。
これは、自分の行動に対する他者の視線を気にしないからです。
3.後悔
「後悔」は、自分の過去の行動を振り返り、それが誤りだったと感じる感情です。
私たちは、人生の選択や行動に対して後悔し、「あのときこうしておけばよかった」と何度も考えてしまうことがあります。
人には時間の流れを意識して未来や過去について思考する能力があるため、何かと振り返って後悔の感情を抱きやすいのです。
猫の場合は、現在の瞬間を生きており、過去を振り返ることも後悔することがありません。
猫が目の前の獲物を捕まえられなかった場合でも、くよくよする素振りなど見せず、すぐに次のチャンスに備えて次の行動に集中します。
猫じゃらしで一緒に遊んでいるとよくわかりますが、何度捕まえ損ねてもすぐに体勢を立て直して果敢に猫じゃらしに飛びかかってくるのは、常に今を集中しているからなのです。
まとめ
しかし、人がそれを理解することでさらに一緒に暮らす猫との関係が深まるのではないでしょうか。
人間が「罪悪感」「羞恥心」「後悔」といった感情を持っているのは、他の動物と違って社会的な関係性を重視し、過去や未来を考えて生きている特性です。
一方で、猫はそのときの瞬間を生き、結果にこだわらない自由な動物です。
両者の違いを理解すれば、猫の行動に対する期待や誤解が解け、よりおおらかに付き合えるようになります。
人間は、このような猫の自由奔放さに憧れがあるからこそ、飼いたいと思うのかもしれません。
ぜひ、猫の独特な魅力を理解し、一緒に過ごす時間を楽しんでくださいね。