ある日、貯まった500万円を銀行に預けにいきました。
すると後日、税務署から通知が来たのです。
その内容は預けた500万円に「税金」がかかるというのもの。
はたして自分で貯めたお金なのに「税金」を払う必要があるのでしょうか…?
今回は、タンス預金の罠についてご紹介していきます。
「タンス預金」で貯めた500万円を一気に銀行に預けるのは、その500万円を本当に自分で貯めたものであることを証明できない可能性がある点でリスクといえます。
誰かから贈与された可能性が考えられ、500万円ほどの金額になると贈与税の対象として判断されるかもしれません。
贈与税は1月1日から12月31日までの1年間で、贈与額が基礎控除額の110万円を超えると課税の対象になります。
500万円は110万円を超えているので、自分で貯めた貯金であると証明できなければ課税対象になる可能性があるのです。
ここで重要になのは、客観的に見て自分で貯めたかが証明できるかどうかです。
自分で貯めたと証明できないようなまとまった金額が預けられると、「贈与や相続で得た現金」と判断されてしまう場合があります。
本当に自分で貯めたお金なのに、贈与や相続で得た現金と判断されれば、贈与税や相続税などが課税されてしまうことも否めません。
せっかくコツコツと自分で貯めた500万円にさまざまな課税がかかると、最終的に手元に残る金額が目減りしてしまいます。
ただし、タンス預金で500万円を貯めて銀行に一気に預けても、客観的に見て自分で貯めた証明ができるなら大丈夫です。
例えば、タンス預金以外の方法で毎月決まった金額を銀行に預けて500万円を貯めた場合や他の銀行口座から引き出して預けた場合などは問題ありません。
もし証明できる方法がないのであれば、場合によっては税務署から通知が来る可能性も視野に入れておきましょう。
タンス預金で貯めた500万円を問題なく銀行に預ける方法としては、一気にまとめて入金せずに少しずつ入金をすることです。
贈与税は1年間に110万円までなら課税されないので、100万円ずつ5年間に分けて預金する方法も有効です。
また、これと同時に給料から無理のない金額を毎月貯金をしても問題はありません。
タンス預金は贈与税や相続税が課税されるリスクのほかにも、さまざまな問題が起きる可能性があります。
そもそもタンス預金は「保障が存在していない預金」なので、災害や盗難被害に遭っても対応ができません。
安全面から考えても、特別な事情がないかぎり銀行などに預けるようにしたほうが確かなのです。
また、お金を貯めている本人だけがタンス預金の存在を知っていて、本人以外は誰も知らない場合は、遺産相続時などにトラブルの原因になります。
タンス預金に気づいた人物が勝手に持ち出してもわからないため、後から思わぬ問題やトラブルに発展する可能性があります。
まとめ
ほかにも災害や盗難などにあっても何の保障もありません。
さまざまなリスクを抱えてしまうタンス預金ですので、安全のためにも、特別な事情がない限り定期的に銀行に預けるのがおすすめです。
特に、相続においては問題やトラブルにつながる可能性あるため、タンス預金はやめて銀行に預けることを考えましょう。