それは、愛しい猫ちゃんとお別れする日です。
そんな日など来ないでほしい、と願っても、必ずいつかやってきます。
猫は自分の命が亡くなる際に、いくつかその前兆を見せると言われています。
原始野生の猫は自由に外で生活していたたため、その前兆については人間にはわからない不明な部分もありました。
しかし昨今では飼われている猫の大半は完全室内飼いとなり、もちろん猫によって個体差はあるものの、今までわからなかった「亡くなるときの前兆」が次第に明らかになってきています。
今回は室内飼育の愛猫が「亡くなるときの前兆」について解説したいと思います。
人間と同じように猫の長寿化が進み、毎年平均寿命は伸びています。
猫は人間の年齢で換算すると何歳くらいにあたるのでしょうか?
猫は生まれて1年の間に一気に人間の17歳程度まで成長します。
2歳で約23歳、3歳で約28歳、その後は1年ごとに人間の4年間に相当して年をとっていくようです。
そして一般的には、7歳以上になると「シニア」と呼ばれる年代となり、この頃から徐々に老化が始まります。
人間に換算すると、ちょうど中年期にあたります。
この年齢になったら、人間と同じように食事や運動などを心がけて、太り過ぎに注意したいですね。
11歳を過ぎたころに「老齢期」に入り、人間で言うと、「還暦」に当たる時期になります。
この頃から、動作がゆっくりとなったり、白髪が増えたりと、飼い主さんも見てわかる形で愛猫の「老化」を感じることが増えてきます。
風邪をひきやすくなったり、病気になったりすることも増えるので、ちょっとした体調の変化に注意して、気になることがあればすぐに獣医さんを受診しましょう。
平均寿命は年々伸びていると言われるものの、猫の平均寿命はだいたい12~18年程度といわれています。
完全室内飼育であれば、交通事故や感染症にかかるリスクが少ないため、外に出られる飼い方をするよりも長生きする猫が多いようです。
ギネスブックによれば、猫の最長寿記録はアメリカのテキサス州で暮らした「クリームパフ」という名の猫で「38歳3日」(1967年8月3日~2005年8月6日)です。
人間に換算するとなんと約170歳!
しかも、同じ飼い主さんの元で育てられたもう1匹の猫も34歳2ヵ月(1964年~1998年)まで生きたというから驚きですね。
もともと猫は、体調不良を隠しがちな動物なので、飼い主さんでもわかりにくいと言われています。
最期の時が近くなると当然体調が悪くなってくるため、猫ちゃんは、なるべく外部からの刺激を感じないように部屋の隅や物陰にかくれていることが増えてきます。
気持ちを落ち着けて安静にしていたいということもあるでしょう。
2.食欲が低下する
猫が亡くなるときの前兆として、いつも食べているご飯を食べたがらないとか、食べても量が極端に少なくなっていく様子が見られます。
その一方で、病気によっては一時的に食欲が回復する様子もみられることもあるため、体調がよくなったと勘違いしてしまわないように注意が必要です。
3.明らかに痩せている
最期の日が近くなると、猫はご飯を食べなくなるため、体重が急激に減ってしまうことがあります。
首の辺りから背中を撫でてあげると直接骨を感じたり、腰のあたりのくびれが目立つようになります。
4.周囲への反応が薄くなる
体を思うように動かすことができなくなるために、周囲へのリアクションが少なくなるのも、猫が亡くなるときの前兆のひとつです。
大好きな飼い主さんや家族に対するスキンシップも少なくなっていきます。
猫の普段の活発さが見られなくなり、興味を持っていたおもちゃにもあまり反応しなくなってきます。
・獣医師に相談する
・状況に合った環境を作る
・飲み水を猫の近くに置く
・ストレスを与えないように注意をはらう
猫の状態を把握するために、体調や行動の変化をかかりつけの獣医師に相談しましょう。
アドバイスを聞いたうえで、少しでも猫が安心してリラックスできるための環境づくりを整えてあげることが大切です。
たとえば、寝床を暖かくすることや、静かで自由に過ごせる空間にいられるようにするのが理想的です。
また、食欲がなくても、お水は飲もうとしてくれるときもあります。
そのため、飲み水は猫が飲みやすい場所に必ず置くようにしましょう。
だんだん自力で飲めなくなってくるかもしれませんが、猫の様子を見ながらスポイトなどを使って飲ませてあげましょう。
まとめ
私が初代の猫とのお別れが近づいたときに思ったことは、なるべく好きなように、自由に過ごしてもらいながら、かつストレスや苦痛からできるだけ解放してあげることでした。
彼と過ごした19年というかけがえのない月日は、今でも私の宝物です。
猫の最期が近づいているという現実を受け止めることがなかなかできずに、不安で苦しくなりますが、今まで一緒に過ごしてきた感謝の気持ちを持って精一杯愛猫のためにできることをしてあげましょう。