「おひとりさま」になった時、どのくらいお金があれば安心でしょうか。
今回は、65歳~90歳に必要な費用を検証してみたいと思います。
老後に必要な貯金額を調べるためには、その期間の支出額や平均寿命、収入について知っておく必要があります。
・毎月の支出額
総務省統計局の調査によると、65歳以上の単身無職世帯の消費支出は月額132,476円となっています。
この額はあくまでも平均値のため、住居費は約1万円として算出しています。
もしも賃貸暮らしの場合は、住居費が実際の家賃と同額にして支出額を計算したほうがよいでしょう。
・平均寿命
2023年の厚生労働省の発表では、日本人の平均寿命は、男性が81.09歳、女性が87.14歳です。
65歳から数えて、男性で約16年、女性で約22年を生きることになります。
・収入
不労所得などの収入がない場合は、老後の主な収入源は年金になります。
厚生労働省によると、年金の受給額は65歳以上の男性で約17万円、女性で約11万円です。
ただし、各人が加入している年金の種類や年数によって金額は異なるため、前もって自身が将来受け取る年金額を大まかにでも把握しておくことが重要です。
また、いくつまで働いて収入を得続けるのかも大切な要素になってきます。
以上3つの情報から、毎月の支出額が135,000円だと仮定して計算すると、男性は収入に対して黒字になりますが、女性は支出額135,000円から収入額約110,000円を引くと、毎月約25,000円のマイナスとなり、約25,000円×12ヶ月で、1年では約30万円の赤字になってしまう結果となります。
つまり、女性の場合は、年間約30万円の赤字分に、65歳以降の余命年数をかけた額が貯金として必要となるわけです。
計算すると、30万円×25年=750万円となります。
しかし、現実問題として750万円の貯金額だけで生活していくのは困難だと言えるでしょう。
老後に大きな病気やけがをした場合などは、予定の毎月の支出額を大幅に超えてしまう恐れがあります。
悠々自適な暮らしをおくるためには、できるだけお金は用意しておくのが安心ですが、まずは750万円を最低ラインとして、貯金計画を立ててみましょう。
老後に備えて750万円以上の資金を用意する方法は難しいように感じますが、さまざまな方法で資金形成は可能です。
例えば、計画的に毎月3万円を貯金するならば、1年で36万円、20年で720万円ためることができます。
また、金融商品への投資を考えるのも良いでしょう。
まずは初心者向けの投資を勉強し、慣れてきたらまとまったお金で資産形成する方法もあります。
ためる手段と方法があれば、目標貯金額の750万円に少しずつでも近づくことができるはずです。
まとめ
細かい条件は個人差大きいため、一概に必要な貯金額は「いくら」とは確定できません。
とはいっても、お金はいくらあっても困るものではありません。
多いほうが安心なので、無駄遣いを控えて、将来のためにも計画的に貯金をしていきましょう。
身体が健康なら、一般的な定年を過ぎても働いて収入を得続けることもできます。