うちのオス猫はまさにそうで、普段はほとんど「おなかがすいた!ごはんくれ!」と用事があるときにしか寄ってこないのに、時々、私がリビングのソファにいるとそっと傍らに寄ってきて何も言わず黙って座っていることがあるのです。
そんな時は、私も黙って背中や頭を撫でるのですが、しばらくすると満足したのか?またふっと去っていきます。
これって、なぜなのでしょうね。
調べてみたところ、理由としていくつか考えられることがわかりましたのでご紹介したいと思います。
猫は、母猫と離れて生きる確率の方が高い動物です。
飼い猫の場合も生まれてから、そのまま親猫と一緒に暮らす子たち以外は、里親さんにもらわれることになります。
なので里親さんに引き取られるほとんどの子猫は、生まれてから半年もしないうちに、母猫と離ればなれになってしまいます。
猫は親子でも、いずれ単独行動をするようになります。
野生の場合、本来は生後半年までに自立する習性をもつからです。
しかし、子猫のうちに母親と別れてしまうことで、親離れできなくなるケースも少なくありません。
そのため、飼い主さんにベッタリとくっついて傍から離れない猫は、成猫になっても子猫気分が抜けていない可能性があります。
お世話をしてくれる飼い主さんのことを親猫(の代わり)だと思っているので、可能な範囲で傍にいさせてあげましょう。
2.なでてもらいたい
猫は、なでてもらいたいときも、飼い主さんの傍から離れません。
ひざに上にのったり、自分の身体の一部をのせてきたりするのは、なでてもらいたいサインです。
うちの子も、じっと傍らにたたずんでは、時々右手や左手で私の顔をチョンチョンと触ろうとします。
構ってほしいのだろうと思って、背中や頭を撫でるのは正解みたいですね。 猫は「ツンデレ」と言われるように、かまわれすぎるのは嫌がりますが、大好きな飼い主さんには適度なスキンシップをしてほしいのです。
また、なでてもらいたい気分にも種類があり、まったりしたい「リラックスムード」な気分のときもあれば、テンションが高い「高揚モード」な気分のときもあります。
もし、なでているうちに猫が寝てしまうようなら前者なので、額やあごの下など、顔の周りを触ると喜びます。
後者の場合は、頭をゴツゴツあててきたり、しっぽを上げておしりを見せてきたりします。
猫にとって「なでてもらいたい人」とは、自分にとって安全で、なおかつなでるのが上手、と認定している人です。
いつものように、やさしく、ゆっくり、猫が満足するまでなでてあげましょう。
3.独占欲のあらわれ
クールなイメージのある猫ですが、実は「嫉妬」という感情を持っています。
猫は基本的に縄張り意識が強いので、飼い主さんに対しても「自分のものである」と主張することがあるのです。
特に多頭飼いの場合だと、自分こそが飼い主さんにかわいがってもらうのだ、とベッタリくっついてくる猫もいます。
猫の「嫉妬」がエスカレートすると、他の猫にやきもちをやいて不機嫌になったり、他の弱い猫に意地悪をすることもあります。
うちの子も、メス猫がくつろいでいるところに行って、わざわざまたいで歩く意地悪をすることがあります。
もしも多頭飼いしている猫たちから不穏な「嫉妬心」を感じたときは、まずは平等をこころがけましょう。
決してひとりだけ甘えさせることなく、上手にかまってあげましょう。
また猫の嫉妬は、同居猫以外にも向けられることがあります。
テレビやスマホ、雑誌にパソコンなど、ほかのものに集中していると、それをさえぎるように寄ってくることがありませんか?
それは、まさしく「自分に注目して」「かまって」という猫の合図です。
とはいえ、そのアピールをいつも100%受け入れてしまうと、猫にとってはそれが「当たり前」のこととなり、最悪なワガママ猫になってしまう危険性があるので、きちんとメリハリをつけて、あくまでも余裕のあるときにたくさん遊んであげて、仕事や家事など他のことを優先させるべき時間は離れて、猫のアピールに負けないで臨機応変に対応してくださいね。
まとめ
ただし、いずれにも共通するのは「飼い主さんのことが大好き」で「傍にいたい」ということです。
ただ、人間には忙しい時間があり、いつも要求したときに遊べるものではないということを学習してもらわなければなりません。
そのため、飼い主さんが優先すべき仕事や家事を後回しにしてまで猫のために時間を割くのは厳禁です。
「一緒にいられるときもあれば、一緒いられないときもある」ことを覚えてもらい、愛猫とのコミュニケーションではメリハリをつけることに気を付けましょう。