そのメールにに「誤り」を見つけたとき、あなたはどう指摘しますか?
同じ誤りを指摘するにしても、「感じのいい人」と「そうでない人」とでは内容が大きく違ってきます。
相手の間違いを積極的に指摘することは、誰でもしたくありません。
「おせっかいだと思われたらどうしよう…」と躊躇したり、「指摘しなくてもたぶん気づいてくれているだろう…!」と言い訳して、何もしないことも多いのではないでしょうか。
しかしそのせいで、結果的に仕事上の大きなミスにつながる可能性もあるのです。
今回は、相手を刺激しない「メールライティングのコツ」についてご紹介します。
多くの人は、メールを送信する前に、「誤りがないかどうか」をチェックします。
まして、相手が取引先や上司だった場合には、なおさら念入りにすることでしょう。
一方で、相手からのメールに「誤り」を見つけるときがあります。
簡単な誤字脱字程度ならいざ知らず、業務上重要な事柄だった場合には、その誤りを指摘するハードルは、想像以上に高いものです。
とくに若手のビジネスパーソンなら、いっそ、見なかったことにしたくなるかもしれませんね。
そんな時、相手が気分を害することなく気持ちよく伝える方法をいくつかご紹介します。
ひとつめは、「クッション言葉」を活用することです。
クッション言葉とは、その名称どおり、伝えにくいことや依頼ごとなどを、やわらかくする効果があります。
代表的なクッション言葉として、「おそれいりますが」「お手数ですが」「失礼ですが」などがあります。
たとえば、相手が日時を間違えてメールを送ってきている場合ならば、
「念のための確認ですが、次回のお約束は6月13日(木)13時でよろしいでしょうか。」
というように、本当はわかっていることでも、「念のための確認」というクッションを挟むことで、やわらかいばかりか、謙虚さも感じられますよね。
2つめは、「記録」という言葉を効果的に使うことです。
「次回のお約束については、手元で6月13日(木)13時と記録していますが、いま一度確認させていただけますでしょうか。」
こうすると、「間違いの指摘」が「記録の確認」という要素になりますから、書き手のハードルがググっと低くなるかと思います。
訂正したい内容を含むメールを送る際は、疑問形で表現すると優しい印象になります。
たとえば、請求書の金額の桁を間違えていたとします。
「請求金額が◯◯円となっていますが、△△円です」
「請求書の金額が違います」
といったは、直接的な表現です。
「請求金額が◯◯となっておりますが、△△円ではないでしょうか」
「請求金額が違うようです。恐れ入りますがご確認いただけないでしょうか」
とすると、やわらかい印象になります。
また、自分の認識が合っているかを確認するメールとして送るのも効果的です。
相手の非を責めるのではなく、自分が間違っているかもしれないと伝えることで、相手も再確認をおこないやすく傷付くこともありません。
先ほどのシチュエーションなら、
「請求金額は△△円と認識しておりました。大変恐縮ですがご確認いただけないでしょうか」
「大変申し上げにくいのですが、請求金額は△△円だと認識しておりました。私の勘違いもあるかもしれませんので、一度ご確認いただけますと幸いです」
のように送るといいでしょう。
まとめ
その際、相手の間違いを直接的に指摘するのではなく、クッション言葉や疑問形を用いてやわらかい表現にしましょう。
自分の認識が間違えていないか確認する手法もおすすめです。
そうすることで、間違いを指摘されて相手が気分を害してしまうことを避けられ、角を立てずに相手の間違いを訂正することができますよ。