歌手、舞台俳優、画家、小説家、詩人になりたい。
そんな思い出が、あなたにもひとつやふたつはあるのではないでしょうか?
しかし、ほとんどの人は、「夢みたいなこと言ってないで、まともな仕事につきなさい」といった世間や親、そしてまさしくあなた自身の思い込みで、抱いた夢を捨ててしまいます。
モーニングページとは、ベストセラーとなったジュリア・キャメロン著書『ずっとやりたかったことを、やりなさい』という本の中で紹介されているワークのひとつです。
当初は「アーティストの創造性を高める」ためのものでしたが、今では私たちの内面に秘められた「創造的な子ども」を見出し、育て、誰もが持っている「ずっとやりたかったこと」をやって創造的に生きるための具体的方法論として世界中の人から注目が集まっています。
★ モーニングページを成功させる4つのポイント
1.起きたらすぐに書く
2.何を書いてもいい。とにかくページを埋める
3.できるだけ毎日、まずは12週間続けて
4.決して人に見せない。自分でも8週間は読み返さない
★ まとめ
毎朝、目が覚めたらすぐにノートを広げて、心に浮かんだことを書くだけ。
それだけで気持ちが前向きになったり、イライラがぐっと減るという「モーニングページ」の実践。
さっそく、モーニングページを成功させる4つのポイントを見ていきましょう。
1.起きたらすぐに書く
「育児や家事が気になって、なかなか仕事に集中できない」
「ちょっとした悩みや不安、会社員時代は同僚と愚痴を言い合ってスッキリできたけど、ひとりの時にイライラしてしまう…」
「モーニングページ」は、そんな方にぜひおすすめしたいツールなんです。
用意するものは、「お気に入りのノート」と「書きやすいボールペン」のたった2つ。
仕事でパソコンばかり使っている方も、モーニングページの実践にはあえてペンとノートを使います。
準備ができたらいつもより20分早起きして、ノートを広げましょう。
いつもより早起きすると、ついメールをチェックしたり、部屋を片付けたりと他の事をしたくなるかもしれませんが、ここはモーニングページのための早起きだと割り切ってください。
起きたばかりの、まっさらな頭で書き始めることが、モーニングページの大切なポイントなのです。
2.何を書いてもいい。とにかくページを埋める
よし、早起きした。
ノートとペンも目の前にある。
それで、何を書けばいいか…って?
答えは簡単。
「何を書いてもいい」んです。
その瞬間の心に浮かぶことをそのまま、どんどん書いていきましょう。
うまくに書こうとか、素敵な文章にしようと思う必要はありません。
たとえば、ある人のある日のノートは、こんなふうに始まります。
『眠い。昨日も息子の夜泣きであんまり眠れなかった。洗濯機を回して寝たつもりだったのに、スイッチが入っていなかった。あのTシャツじゃないと保育園に行かないって次男が駄々をこねるのに、どうしよう。明日締め切りの原稿、まだ全然書けていない。今日中に何とか時間を作らなくちゃ…』
あるいはまた、別の日。
『今日は天気がよくて、いい気分!窓を開けたら、鳥の声が聞こえた。子どもたちが起きたら、久しぶりに布団を干そうかな。関係ないけど昨日読んだあの本、すごく面白かったなあ…』
気になること、腹が立ったこと、楽しかったこと、将来の展望、とにかく頭に浮かんだことを何でも書いていいんです。
書くことが何もないときは「書くことが何も思いつかない」、こんなことをやって本当に意味があるのかな…と疑いたくなる時は「モーニングページなんて本当に意味があるの?」と書いてください。
大切なのは、「心の中にあるものを、いったん全部出し切る」ことなのです。
3.できるだけ毎日、まずは12週間続けて
12週間って3ヶ月ってこと…?忙しくってそんなに続かないかも、と思うかもしれません。
毎年新しい日記帳を買って、新年の3日間くらいは書いても、そのあとはほぼ真っ白という方もおられるでしょう。
毎日欠かさず絶対にやらなければ意味がない…というわけではないので、お休みの日があってもOK、というゆるい気持ちで、まず始めてみてください。
書き始めて1週間くらいたつと、「あれ、そう言えば最近、仕事の効率が上がってる?」「新しいアイディアを思いつくようになった」「苦手な上司との関係を冷静に見つめられるようになった」などの効果を実感できると思います。
そうなると、「やらなくちゃ」が「やりたい」に変わってきます。
モーニングページを書かないと何だか気持ち悪くて一日が始まらないと感じるようになればしめたものです。
すでに毎朝のモーニングページが、頼りになる相談相手のような存在になってくれる習慣化に成功です。
4.決して人に見せない。自分でも8週間は読み返さない
モーニングページの効果を感じられるようになると、周りの人にすすめたくなります。
家族や親しい友人にモーニングページの話をすると、「見せて」と言われるかもしれません。
そんな時は、心を鬼にしてこう言いましょう。
「ごめん。モーニングページは、誰かに見せるためのものじゃないの。自分と向き合うためのツールだから」と。
誰かに読まれると思うと、どうしてもかっこよく書きたくなるのが人情です。
そうなると、本心をノートにぶつけることができなくなり、「心の中にあるものを全部出し切って、自分本来の創造性を高める」というモーニングページの目的を果たすことが難しくなります。
たとえ愛するパートナーや親友であっても、モーニングページは見せないこと。
そして自分自身に対し、「あらら、私こんなこと書いちゃって、痛いやつだな」なんて突っ込みを入れて心が折れることを防ぐために、自分でも8週間は読み返さないことをおすすめします。
まとめ
自分の心をチューニングするためのツールのひとつとして、とにかく20分だけ早起きして、始めてみてはいかがでしょうか。