特に伸びた時は、猫の体は長いなぁ~と驚いてしまうことも。
ヨガの「猫のポーズ」は、猫がお尻を高くして背中を反らす、このポーズから来ていますが、このポーズには、人間にも背中や肩まわりの凝りをほぐしてくれる効果があります。
よく猫は体が柔らかいといいますが、そもそもなぜ体があそこまで伸びるのでしょう。
今回は、猫がびよーんとストレッチしながら歩く理由についてご紹介します。
1.目覚めのストレッチとして
2.日常的なストレッチ運動として
3.気持ちを切り替えるための行動として
4.リラックスしている・眠い
5.体温の上昇を防ぐため
★ まとめ
目覚めた時にベッドの上で腕を伸ばしたり背中を反らしたり、伸びをしてから動き出します方も多いと思います。
猫もまさしく同じ理由で伸びをしています。
ずっと寝ていると、筋肉や関節が動かしにくくなるからです。
野生の世界では、猫は野性では単独行動をしていたためいつ何が起きるかわかりません。
近くにいて危険を教えてくれる仲間がいないので、寝起きの状態からすぐに動けるようになっておかなくてはなりません。
なので、伸びをしながら歩いて、眠っている間に固まってしまった筋肉や関節を伸ばし、準備運動することが必要なのです。
伸びをしながら歩くと、血液の循環が良くなって活発に動けるようになります。
血流が良くなることで、老廃物を排出する効果もあります。
2.日常的なストレッチ運動として
猫は単独で行動しながら獲物を狩る動物です。
自分の身は自分で守らなくてはならないため、敵と遭遇したときや獲物を見つけたときには、いつでもすぐに動き出せるようにしておくことが大切なのです。
素早く走り出したり、ジャンプしたりするためには体の柔軟性が必要になります。
もともと身体能力が優れていて体が柔らかい猫ですが、それを維持するために定期的に伸びをしながら歩いてストレッチをしているのです。
3.気持ちを切り替えるための行動として
ジャンプに失敗した、お気に入りの場所に別の猫がいた、おやつが落ちていると思ったらゴミだった…・。こんなプチストレスを感じた時、猫は急に毛づくろいをしたり、爪とぎをしたり、伸びをしたりします。
これを猫の「転移行動」と言い、一時的にイラッとした時に、日常よくする行動をとることでイライラを抑えて気持ちを切り替え、落ち着こうとするのです。
私達人間がイライラした時に、紙に意味のないいたずら書きをしたりするのも「転移行動」のひとつです。
一見クールに見える猫ですが、実はこんなふうにして気分を切り替えて、上手にストレス解消をしているのです。
4.リラックスしている・眠い
猫はリラックスしているときや、そろそろ眠たくなったときにも、伸びをしながら歩きます。
飼い主さんに対して「安心しているよ」「一緒に寝ようよ」というアピールの意味が込められていることもあります。
人間もリラックスすると、体が伸びた状態になり、逆に緊張していると体が縮こまります。
猫もまったく同じで、警戒心の強い猫が縮こまらずに、体をだらっと伸ばしている時は、安心している状態なのです。
ちなみに猫の関節はとてもやわらかく、関節と関節の間は通常時の2倍くらいまで伸びますし、背骨の関節がMAXまで伸びると体長が1.3倍くらいになり、ゴムのように長くなった印象を与えます。
5.体温の上昇を防ぐため
猫は汗腺の数が限られた部位にしかなく、人のように汗をかくことで体温を下げることができません。
そのため、体をぐーっと伸ばすことで放熱できる表面積を最大に広げ、体温を下げようとするのです。
まとめ
また、気持ちを落ち着かせるためや、落ち着いていることをアピールしたりする心の健康のためという目的もあるのです。
愛猫が伸びをしながら歩いている姿を見たときは、猫が今どのような気持ちでいるのか、じっくり観察してみてはいかがでしょうか。