猫も動物なので、認知症になってしまうことはあるだろうと想像はできますが、実は人間や犬と比べると、猫の認知症に関する研究はあまり進んでいるとは言えないのだそうです。
今回は、猫が認知症になった時に見られる行動をリスト化した「猫の認知症チェックリスト」を参考に、高齢猫を飼う飼い主さんに向けて認知症と向き合うためのヒントをご紹介します。
猫を含め、動物の写真やペットの動画をみるとき、私たちはまず「かわいい」という感情をベースにして鑑賞していることが多いと思いますが、猫も人間と同じように、赤ちゃんから、子猫、成猫、老猫と動物としての寿命を生きて、年齢を重ねます。
猫も高齢化すると人間同様に、脳の病気や衰えなどにより認知機能が低下し、若い時のように元気に遊んだり、動き回ったりすることがなくなり、物忘れのような行動を示すことが多くなるようです。
しかし、人や犬の認知症と比べてみると、猫の認知症の研究はまだほとんど進んでいないのだそう。
飼い主さんの間でもあまり浸透していないのが現状です。
一般的に猫は10歳を超えると3割、15歳になると半数以上に認知症の症状がみられるといいます。
人間同様、老猫に認知症は珍しくない疾患なのです。
愛猫が高齢になってきたら、おうちの中を歩きやすいようにスロープを作ったり、隙間をふさいだり、すべらないような工夫をして、愛猫が危険な目にあわずに心地よく過ごせるよう工夫していきたいものです。
また、日頃の様子から「うちの子、認知症かも?」と感じたら、早めに医療機関を受診しましょう。
猫の場合、早くて10歳くらいから認知機能の低下に伴う行動の変化が報告されているといいます。
以下の「猫の認知症チェックリスト」は、猫の認知症でよく見られる行動です。
愛猫に当てはまる項目があるかどうかをチェックしてみてください。
<猫の認知症チェックリスト>
1.低い場所しか飛び乗ったり飛び降りたりしたがらない
2.時々身体がこわばっているようにみえる
3.俊敏さが低下している
4.歩行時に足を引きずる
5.猫用ドアからの出入りが難しい
6.階段の上り下りが困難
7.抱き上げると怖がって鳴く
8.トイレ外で排泄の粗相が増える
9.身づくろいしなくなる
10.飼い主と関わらなくなる
11.ほかの動物やオモチャで遊ばなくなる
12.眠る時間が増え、活動性が低くなる
13.突然大声で鳴く
14.忘れっぽいようにみえる
何個当てはまると認知症、というものではありませんが、まずは確認して愛猫の状態を把握しましょう。
まとめ
不安に感じる人もいるでしょうが、まずは「知る」ことで、その不安が少し和らぐこともあります。
愛猫を看取るその日まで、ずっと一緒にいるために、猫の認知症について少しでも関心を持ってもらえたらと思います。