また、納豆を食べる際には薬味を合わせるとよりおいしくなりますが、皆さんはどんな食材と併せていますか。
今回は、7月10日の「納豆の日」にちなんで、納豆について深堀してみます。
納豆は大豆を原料としており、大豆は「畑の肉」と言われるほど、栄養価の高い食品です。
蒸した大豆に納豆菌を加えて発酵させたものが納豆となりますが、その発祥にはさまざまな説があります。
一般的に広く食べられるようになったのは江戸時代からといわれており、当時はみそ汁に入れて食べるのが定番だったようです。
ヘルシー志向の高まりから、現代においてもますます納豆の注目度はアップしています。
ひと口に納豆といっても、粒の大きさや形状など違いがあります。
日本食品標準成分表では納豆を「糸引き納豆」「ひきわり納豆」「五斗(ごと)納豆」「寺納豆」の4つに分類しています。
この分類は、大豆の種類や粒の大きさではなく、作り方の違いです。
「糸引き納豆」は、蒸した大豆に納豆菌を加えて発酵させたもので、店頭でよく見られる糸を引く粒納豆のことです。
大豆の大きさで大粒と小粒で分けたり、黒豆など大豆の品種が違う種類のものもあります。
「ひきわり納豆」は糸引き納豆の一種です。
「五斗納豆」は、糸引き納豆に米麹と塩を加えて発酵熟成させたものです。
「寺納豆」は、大豆から麹を作り塩水を加えて熟成乾燥させたもので、黒っぽい見た目と糸を引かないのが特徴で、別名、浜納豆とも言います。
同じ糸引き納豆でも、ひきわり納豆は、発酵した粒納豆を細かく刻んだものではありません。
発酵させる前の大豆を砕き、皮を除いてから発酵させたものがひきわり納豆です。
一般的な粒納豆は、大豆に納豆菌をつけて発酵させますが、ひきわり納豆は大豆を砕いた後に納豆菌をつけて発酵させるため、納豆菌が付着する表面積が増えます。
そのため通常の粒納豆とは味わいや栄養価は異なるのです。
粒納豆とひきわり納豆では、栄養価では、どのような違いがあるのというと、納豆1パック(50グラム)でみると、粒納豆は95キロカロリー、ひきわり納豆は92キロカロリーとカロリーはあまり変わりません。
納豆に含まれる注目成分としては、血栓予防のナットウキナーゼ、体を構成する良質なたんぱく質、整腸作用に期待できる食物繊維、骨の健康を助けるビタミンKとカルシウム、エネルギーの代謝を促すビタミンB2があり、どちらにも含まれています。
栄養価でみると、食物繊維とビタミンB2、カルシウムは粒納豆の方が多く、ビタミンKについてはひきわり納豆のほうが多く含まれています。
味や食感にも違いはあり、粒納豆は、大豆の食感や歯ごたえをより感じることができます。
ひきわり納豆は、皮が取り除かれているため、納豆本来の旨みを強く感じられます。
皮がない分、やわらかく消化も良いので、高齢者や子どもにはひきわり納豆のほうが食べやすいとも言えるでしょう。
納豆と生卵は食べ合わせが悪いと聞いたことはありませんか?
これは、生卵に含まれるアビジンと納豆に含まれるビオチンが関係していると言えます。
ビオチンは、皮膚や爪、髪を健康に保つといわれ、美容に良いとして近年注目されているビタミンB群です。
タンパク質の一種アビジンはビオチンと結合する性質があり、ビオチンの吸収を妨げるとされていることが、相性が良くないと言われる所以でしょう。
しかしビオチンの吸収を妨げるといっても健康に悪影響があるわけではないので、食べ合わせが悪いとまではいえないのではないでしょうか。
ほかに、納豆はどんな食材と合わせて食べるのが良いのかと言うと、血液サラサラ成分で知られる硫化アリルを含む長ネギや、納豆にはないビタミンAを含むシソなどを薬味としてプラスすると良いでしょう。
またキムチやザーサイなどの発酵食品をプラスすると、さらに整腸作用がアップする効果に期待できます。
食物繊維が豊富なオクラや消化酵素が含まれる長イモなどのネバネバ野菜もおすすめです。
まとめ
でも二つの製造過程はまったく違うことがわかってまた少し知識が広がりました。
もうすぐ梅雨明けと共に暑い夏が始まりますが、夏バテ防止に納豆を食べて元気に乗り切りたいですね。