動物好きな方なら、犬派と猫派だとかどちらがペットとして最適か、という議論をしたことが一度はあるのではないでしょうか。
もちろん、どちらの動物にも長所と短所があり、その答えは個人の好みによります。
しかし、科学的な視点から判断すると、どちらが私たちにとって理想的なパートナーであるかを評価するのに役立つ、いくつかの興味深い情報があります。
今回は、猫と犬のどちらがペットとして最良のなのかを科学的見地から考えてみたいと思います。
犬は猫よりも脳が大きいですが、猫の方が大脳皮質の神経細胞の数が多いので、情報処理能力が高くなります。
犬の脳の重さが約64グラムであるのに対し、猫の脳は25グラムしかありません。
しかし、猫の大脳皮質には約3億個の神経細胞があるのに対し、犬は1億6千万個しかありません。
絆
犬は主人と強い絆で結ばれていることが知られており、それを示唆するパターンがあります。
その行動は幼児が母親に対するものと比較されるほどです。
猫は独立心が強く、縄張りから離れるだけでストレスを感じてしまうため、研究室での研究が難しいのです。
ポピュラリティ(大衆性。流行。評判。人気)
世界の多くの国で、猫は犬よりも人気があることが、最近の研究で明らかになりました。
日本のような猫主体の国では、猫は2億400万匹と推定されるのに対し、犬主体の国では1億7300万匹と推定されています。
また、SNS上でも猫は非常に人気があります。
理解する能力
犬は人間の語彙や口調を理解することができ、さまざまな仕事をさせるために訓練されてきました。
ある有名なボーダーコリーは、200語の語彙を理解することができたと言われています。
一方、猫は人間の作業にはあまり興味がありません。
問題解決能力
犬が猫よりも問題解決に優れているのは、協調的なアプローチとモチベーションの高さによるものです。
猫は人間から与えられた刺激に対してあまり注意を払いませんが、犬は自分に与えられた問題を解決することに長けています。
ボーカリゼーション(発声。 また、発声法)
犬や猫は、何かを達成するため、あるいは人間とのコミュニケーションを図るために、さまざまな種類の発声を発達させてきました。
例えば、犬は幸せや気分を表現するために吠えるし、猫は生まれたばかりの子どものような周波数の鳴き声を発することで飼い主の無意識下に刺激を与えます。
スーパー感覚
犬の方が猫よりも嗅覚が優れていると思われていましたが、新たな研究により、平均的な猫の嗅覚受容体は約2億個と、犬よりも高いことが明らかになりました。
また、猫は視力や聴力に優れていることでも知られています。
エコロジカル・フットプリント
エコロジカル・フットプリントとは、地球の環境容量をあらわしている指標で、活動が環境に与える負荷を、資源の再生産および廃棄物の浄化に必要な面積として示した数値です。
通常は、生活を維持するのに必要な一人当たりの陸地および水域の面積として示されます。
犬は忠実な伴侶と考えられていますが、エコロジカル・フットプリントは大きいです。
中型犬は0.84ヘクタールの広さを餌の場所として必要とします。
最小の犬であるチワワでさえ0.28ヘクタールで、猫の0.15ヘクタールのほぼ2倍を消費しているのです。
まとめ
しかし、科学はこれらの生き物について、どちらが私たちにとって理想的な伴侶であるかを評価するための多くの情報を私たちに提供してくれているのです。
それぞれの動物には長所と欠点がありますが、犬と猫のどちらを飼うか迷ったら、科学の力を借りた選択をしてみるのも楽しいかもしれません。
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