実は、猫は人間が思っている以上にヒトの言葉を理解している事が研究によって証明されています。
あなたの飼い猫も、知らんぷりをしながら、実はしっかり飼い主さんの言うことを理解しているのかもしれませんよ。
今回は猫は人間の言葉をどこまで理解できているかについて解説していきます。
猫は、人間の言葉を理解する事ができるのでしょうか。
この疑問を解決するために、ある大学が実験が行われました。
それは、約70匹の猫に猫の名前と同じアクセントや長さの単語と、他の猫の名前を4回続けて呼びかけるというもの。
実験の結果は、ほとんどの猫は自分の名前に対してだけ強い反応を示したそうで、猫は少なくとも自分の名前を理解していることが証明されています。
一般的に猫の知能は1歳半~2歳くらいの子どもと同程度と言われており、自分の名前の他にも「ご飯」「おやつ」「ダメ」などの簡単な単語であれば理解できるようです。
また、自分に危険が及ぶ単語や、メリットに繋がる単語には特に覚えがよいようです。
さらに飼い主の声のトーンや声質の違いから、褒められているのか、叱られているのかも判断できると言われています。
ただ、猫は気まぐれなので、言葉を理解していてもわざと知らんぷりすることもあるのだとか。
猫がどこまで人間の言葉を理解しているのかは、実際にところ猫にしかわからないのです。
多頭飼いされている猫を対象に、猫本人に関する言葉以外も理解していることを証明するおもしろい実験を行った大学もあります。
それはまず、被験者となる猫をモニターの前に配置して、一緒に飼われている猫の名前を4回呼びかけます。
次にモニターに先ほど名前を呼んだ猫か全然違う猫の写真どちらかを映します。
被験者の猫は、名前を呼んでいた猫が登場すると思っているので、別の猫がモニターに映ったときに、モニターを見る時間が明らかに長くなり不意をつかれたような反応を見せたそうです。
この実験結果から、猫は自分以外の猫の名前も認識しているということがわかります。
ここで大切なのが、この反応は、家庭で多頭飼いされている猫に多く見られ、同じ多頭飼育でも猫カフェで暮らしている猫には、あまり見られなかったということです。
ただ一緒の空間にいるから名前を覚えているのではなく、猫の中でも「家族」と認識した猫の名前だけ覚えるといった傾向にあるのかもしれません。
他の猫の名前を覚えているということは、もちろん飼い主の名前も覚えているのでは?と思いたいですよね。
しかし残念ですが、飼っている猫すべてが飼い主の名前を把握しているわけではないようです。
特に一人暮らしで猫を飼っている場合、そもそも飼い主の名前を聞く機会がないので、覚えようがないのかもしれませんよね。
家族が多いほど名前を聞く機会も増えるので、生活環境によって飼い主の名前を覚えるようになるのではないかと考えられます。
猫が人間の言葉をある程度理解している事がわかりましたが、猫に話しかけることは意味があるのでしょうか。
そもそも単語を理解することができても、会話まで理解できる猫は皆無と言って良いでしょう。
ですが、話しかけた時に猫が反応を示すことに気づいている方は多いと思います。
猫はもともと、単独行動をする動物なので、コミュニケーションを積極的に取ったり、必要以上に鳴くこともありません。
しかし飼い主が一生懸命話していると、猫なりに応えようとコミュニケーションをとってくれる時があります。
「ニャー」と泣いたり、尻尾を振ったり、耳を傾けたり、擦り寄ってくるのも猫の愛情表現なのです。
話は通じなくても猫との絆を深めるために積極的に猫に話しかけていきましょう。
言葉がわかるとなると犬のように芸もできるのでしょうか。
結論から言うと猫も芸を覚えさせることはできるようです。
犬も猫も知能的にあまり差がないと言われています。
さらに猫は観察眼がとても鋭く、人間の行動をしっかりと把握しています。
例えば、飼い主がトイレに行く姿を見て、自分もトイレで用を足そうと便器の上に座る猫もいます。
猫は学習能力が優れているので、窓やドアを自分で開けることも難しいことではありません。
しかし、犬と違うところは飼い主にそこまで従順ではないと言うことです。
そもそも犬が芸をするのは、飼い主に喜んでもらいたかったり、褒めてほしいなどの理由があります。
単独行動をする猫は、誰かに媚びるといった習性がないため、猫の性格によっては全く芸を受け付けないこともあるでしょう。
どうして自分が飼い主を喜ばせなくちゃならないんだ、と思っているかもしれません。
訓練次第でさまざまな芸を覚えられる事ができるようですが、教えるときは猫の意志を大切にしてあげてくださいね。
猫を飼っていると猫が喋ることはありませんか? ネット上には「ごはーん」と、あたかも人間の言葉を喋っているかのような猫の動画も存在します。
猫が喋り出すタイミングとしては、ご飯が食べたい、トイレが汚い、飼い主と遊びたい時が多いと思いますが、よく話しかけている飼い主の場合、猫からお喋りをしてくることもあるそうです。
ツンデレな性格の猫ですが、自分から何かを一生懸命伝えようとしているのかもしれません。
また、猫同士で人間の言葉を伝え合っているのではないかとも言われています。
猫の中でも言葉は便利なツールとして活用しているのかもしれませんね。
自分の気持ちを飼い主さんが汲み取ってくれたと思った猫は、さらに飼い主を信頼してくれるはずですよ。
まとめ
優しい言葉を猫にかけることで、どれだけ愛されているかを実感できることでしょう。
猫との楽しい生活を送るためにも、毎日積極的に話しかけてあげてくださいね。
新装版猫の気持ちがおもしろいほどわかる本