あなたの飼い猫も寝ているときに、手で顔を隠す仕草をすることがないでしょうか。
まるで人間のようで可愛らしいしぐさですが。これにはちゃんと理由があるようです。
では、猫はどういうときに顔を手で覆ってしまうのかをご紹介したいと思います。
猫は蛍光灯や白熱灯など、家庭によくある照明器具の光が苦手だと言われています。
人の目にはわかりにくいですが、これらの照明器具は細かな点滅を繰り返していて、動体視力が優れている猫はこの点滅が気になったりまぶしかったりするようです。
そういった理由で、前足をアイマスクのようにして顔を覆っているんです。
照明が嫌なら暗い場所で眠ればいいのに、と思いますよね。
でもそれは、猫が手で顔を隠してまでも飼い主さんと一緒にいたい、と思ってくれているということなんです。
なので、飼い主さんは猫のためにできることはしてあげましょう。
例えば、部屋を暗くしたり、夜ふかしが多い飼い主さんは早く寝るようにしたりするのもいいかもしれません。
また、猫が寝る場所だけが暗くなるように、ダンボール箱やドーム型の猫ベッドを使用したり、猫がもぐれるように毛布を置いたりすると、猫がまぶしくなく眠れるようになるでしょう。
2.うるさい
猫が寝ているときに、人やテレビ、電気製品など、周囲の音がうるさく感じるときも、手で顔を隠してしまうことがあります。
猫の聴覚はとても優れていて、20メートル先の獲物の音もわかると言われており、犬の2倍、人の3倍あるのだとか。
我が家の猫ですら、私が帰宅すると、マンションの廊下を歩く足音で飼い主を判断できるのか、玄関扉を開けると必ず玄関先で待っていてくれます。
寝ていれば音なんて気にならないような気がしますが、寝ている間に敵に狙われるという野生時代の本能がとれないため、猫は熟睡することはあまりありません。
なので、浅い眠りでわずかな物音がすればすぐ起きてしまいます。
また、人間が聞き取れないような電化製品から発せられる小さな音も、うるさく感じることがあるようです。
すべての電化製品をオフにすることはできませんが、猫が安心して眠れるように、大きな音を立てないようにしてあげましょう。
穏やかに話す人や、静かに行動する人の方が猫に好かれやすいのもこのためです。
3.子猫の気分
明るい場所では瞳孔が細くなり、暗い場所では瞳孔が丸く大きくなるのが猫の目の特徴です。
ただ、瞳孔の調節ができるようになるのは、生まれてから10日ほど過ぎて目が開いたあと、さらにその数日が必要だそうです。
それまでの間は瞳孔の調節が上手にできないため、子猫は顔を隠して寝ます。
さらに子猫は母猫に甘えるときに、母猫の体に顔をうずめる仕草をします。
このことから、大人の猫が顔を手で隠したり、布団に顔をうずめたりするのは、子猫の頃を思い出している可能性があります。
母猫がいるような安心した気持ちで寝ているかもしれないので、静かにそっとしておいてあげましょう。
まとめ
とても可愛い姿ですが、明るい光や、騒音に猫が不満を感じている場合もあるので、飼い主さんは、ぜひ猫がゆっくり眠れるよう環境を整えてみてはいかがでしょうか。
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