今回は、マーク・ハイマン氏著書『アメリカの名医が教える 内臓脂肪が落ちる究極の食事』より、世界一の肥満大国・アメリカの食生活を激変させた、脂肪を食べて脂肪を燃焼させるという画期的な減量法についてご紹介します。
毎日、少なくともグラス8杯の水を飲むようにしましょう。
これはデトックスと便秘の予防にとりわけ重要になります。
水に加えて、1日を通して次のどの飲み物は飲んでも構いません。
・炭酸水またはミネラルウオーター
・ハーブティーまたは緑茶
代謝を高めて食欲を抑制する2つの要素が誰にでも必要で、それは睡眠とリラクゼーションです。
健康になって体重を減らしたいなら、正しい食事と同じように睡眠を優先しなければなりません。
一晩に最低7~8時間眠ることを目標にしましょう。
次に挙げるのは、健康に良い眠りを確保するためのコツです。
自分に合ったものを選んで実践してみましょう。
1.一定のスケジュールを維持する
毎日の就寝時間と起床時間を決めると、生活に一定のリズムができます。
寝室は、静かなやすらぎの場にすること。
毎日、できれば午前中、少なくとも20分間日光を浴びると、脳から睡眠サイクルを調節する化学物質が放出されます。
2.寝る前に明るい画面を消す
寝る1~2時間前からスマホの画面を見るのを避けましょう。
画面の光がメラトニンを抑制して眠りを妨げることがないようにするためです。
3.神経系をリセットする
指圧マットを使って寝る前の35分間、その上で横になりマッサージすると、副交感神経系の作用が強まり、睡眠前の深いリラクゼーション効果が得られるでしょう。
4.Wi-Fi をオフに
時には電磁波(EMF)が睡眠を損なうことがあります。
Wi-Fi をオフにして、スマホやラジオなどのエレクトロニクス機器をベッドから遠ざけましょう。
5.気持ちをスッキリさせる
日記帳かノートをベッドの脇に置いて、眠る前に自分がやるべきことや思案することをすべて書きとめます
。 そうすることで、目を閉じたときの心の混乱が少なくなります。
6.軽いストレッチやヨガ
就寝前に軽いストレッチかヨガをする体をリラックスさせましょう。
7.体の中心部を温める
温水のボトルか温熱パッドを使い体の中心部を温めます。
これで体の中核体温が上昇して、眠りに適した化学的性質ができあがります。
8.5回呼吸法
医者がすすめる呼吸訓練法「5回呼吸法」をやってみましょう。
ゆっくりと5数えるまで鼻から息を吸い込み、そして5数えるまで吐き出す。
これを1日に5回、目が覚めたとき、各食事の前、そして寝る前に行うと絶大な効果があります。
誰しも生まれ育ちに違いがあり、その人に固有のニーズと生体作用があるため、生活習慣や食事を変えると、さまざまな疑問、不安、問題が発生することがあります。
もし、プログラムの途中で問題が生じたときは、以下の対策を実践してみてください。
問題点1:プログラムを始めてから数日間、気分がすっきりしない
考えられる原因:離脱症状または塩分不足。
解決策:食べ慣れていた加工食品や化学物質をやめると、離脱症状として体が強い反応を示すことは珍しくありません。
私たちの身体は、こうした有毒な食材や飲み物を取り除こうと、他のデトックスと同じように、痛み、いら立ち、吐き気、頭痛、頭の重さといった不愉快な反応が伴います。
こういった不快感は48時間もすると消えてしまうので、心配することはありません。
また、塩分が不足していることが原因かもしれません。
糖や炭水化物をやめると、腎臓から塩分と一緒に体液と水分が放出されます。
炭水化物を削減するとインスリンが減り、その影響で腎臓がナトリウムつまり塩分を排出するからです。
これが血液量の減少を引き起こし、全般的なめまいや貧血、脱力感、気分の落ち込みを起こすのです。
したがって、少なくとも小さじ1杯程度の自然塩を毎日の食事で確実に摂取したいもの。
高血圧あるいは心不全の疾患を抱えている場合は、血圧や症状から目を離さないようにも注意しましょう。
気分がすぐれないときには、次のことを試してみるとよいでしょう。
●サウナに行ってマッサージを受け、軽いストレッチかヨガをして、血液の循環とリンパ系の流れを活発にする。
●便秘だと、あなたが洗い流したい有毒物も詰まっているので、排泄系が何時もスムーズに働くようにする。
●水をたっぷり飲んで有毒物を出し切る。
●体全体の血行が良くなり、有害物質を体外に運ぶリンパ液の流れを盛んにするために軽い運動をする。リンパ系は筋肉の収縮でのみ作動する。筋肉を動かそう!
●休憩を十分取る。うたた寝するか10分横になるのも良い。
●プログラムのプロセスを信頼し、あと数日もすると気分は軽く爽やかになり、これまでにない活力が出てくる。こうした兆候はあなたのデトックスがうまく行っている証拠。
問題点2:腹部の膨満感とガス、食事の後の異常な満腹感、下痢、便秘
考えられる原因:脂肪を食べることに慣れていないと、適応に多少の時間がかかるかもしれないため、軟便になることがあります。
食事を変えると水を十分飲めず、時には便秘を起こす可能性もあります。
水がないと、繊維は腸管の中で固まってしまいます。すると、腸内菌が異常増殖していて難消化性でんぷんを食べると、腹部の膨満感やガスを発生させますが、食事を最適にすると腸内菌が変化するため、最終的には体がそれに適応していきます。
便秘の解決策
便秘に悩んだときには、次のように心がけよう。
●何よりもまず、十分に水を飲んで腸をきれいにすること。
●フラックスシードパウダー(亜麻仁パウダー)をサラダかスムージーに振りかけ摂取します。
食物繊維を多く含んでいるため大量の水を吸収しお、便秘の緩和に効果があります。
●便秘が解決するまで、毎日のクエン酸マグネシウムを摂取をします。
飲み過ぎると下痢気味になるため、ちょうど良いレベルになるよう調整する必要があります。
腎臓が悪い方は、マグネシウムを飲む前に医師に相談しよう。
●緩衝型ビタミンCを毎日1、2回飲むこと。
1日に1、2回までなら2000~4000ミリグラム程度まで増やして便通を促しても構わない。
マグネシウムと一緒に飲んで下痢するようなら、服用を控え目に。
●運動。運動は排泄システムを活性化する最善の方法です。
●こうした方法にどれも効果がなかったら、何か別のことが起きている可能性が高いので、主治医に相談しよう。
問題点3:疲労
考えられる原因と解決策:不適切な睡眠、あるいはタンパク質の不足
解決策:まずは毎晩十分な睡眠をとるようにしましょう。
質の良くない睡眠や不十分な睡眠は、脳の食欲信号を変えて炭水化物や糖を欲しがるように仕向け、減量と健康のための努力を台無しにしてしまいます。
特に、頻繁にまたは激しい運動をしている場合には、ぐっすり良く眠っているのにまだ疲れていたら、それは体にタンパク質の追加が必要なサインかもしれません。
また1日を通してタンパク質の摂取を増やし、タンパク質を増やしたときにどう感じるかを日記に記録して、自分の体に最適な量を見いだしましょう。
問題点4:減量が頭打ちになっている、それ以外の成果が出ない。
考えられる原因と解決策:これについてはいくつかの原因が考えられ、ホルモン系、炎症性、胃腸、毒素の問題、遺伝的特徴その他の問題のさらに深い評価が必要だろう。まず次のような解決策を試してみてください。
解決策
・グルテン、乳製品、砂糖または砂糖の代用品、ピーナッツ、隠れた添加物や保存料などの化学物質が食事に紛れ込んでいる。
ラベルを注意深く読み、しばらく自宅での料理だけにして、これらの食材の摂取を最小限にしましょう。
・もしコーヒーを飲んでいたら、体組織にマイナスの効果を与えているかもしれないので、コーヒーをやめてみて、これが当てはまるか確認しましょう。
まとめ
アメリカの肥満は、日本とは比べ物にならないので、プログラムを忠実に守らなくてはならないでしょうが、日本人の場合は、習慣化している加工食品や化学物質の摂取をやめるだけでも成果はあるのではないかと思われます。
アメリカの名医が教える 内臓脂肪が落ちる究極の食事