今回は、Poche(ポッシュ)さんの著書『あなたはもう、自分のために生きていい』から「生きづらい人」と「人生が楽しい人」はどうして生まれるのかについてご紹介します。
あなたが「できてるよ」「すごいね」と褒められると戸惑ってしまうほど、「あなたはダメな子」「まだまだ全然ダメ」と言われ続けてきたのかもしれません。
あなたが「えらいね」と褒められると戸惑うほど、はるかに叱られる回数のほうが多かったのかもしれません。
あなたが「大好きだよ」と言われると戸惑うほど、今まで誰かに愛されている実感が持てなくて不安だったのかもしれません。
あなたが自分に自信が持てないのも、人の顔色を見てしまうのも、いつも自分は失敗していまう人間で何もできないと、過去の言葉に囚われて苦しんでいるからでいるからです。
時計を例にたとえ話をしましょう。
目の前に色も形状も年式も、まったく同じ時計がふたつ並んでいるとします。
Aの時計は「粗悪品」「訳あり」「不人気なので半額!」というシールが貼られ、Bの時計には「最高級品」「一番人気」「心を込めて作りました」というシールが貼られています。
あなたが受けるふたつの時計の印象はどうですか。
Bは良い時計、もう一方のAは安物の時計ような印象を受けるのではないでしょうか。
まったく同じ時計なのに「どんなシールが貼られているか」だけで印象はガラリと変わりますよね。
実はこれと同じことが「私たちの心」にも当てはまるのです。
子どもの頃に、親をはじめとした身近な大人に言われた言葉は、シールのように心にべったりと貼りつきます。
それがポジティブな良い言葉ならいいのですが、ネガティブな悪い言葉のシールを貼られてしまうと厄介なことになります。
子どもの頃に貼られた大人からのネガティブな「言葉のシール」は、自分から意識してはがさない限り大人になってもずっと残り続けてしまいます。
子どもの頃に「何をやっても続かない」「最後までできない」と何度も言われれば、「飽き性」「落ち着きがない」「あきらめ癖」という悪い言葉のシールが心に貼られます。
実際にはただそのことについて興味がなかったから続かなかっただけかもしれないのに、このシールを心に貼ってしまったせいで「やっぱり私は何をやっても続かない」と思い込むのです。
すると次第に、本当に何をやっても続かないようになってしまいます。
大人になったあなたの心が、相手の優しい言葉を素直に受け入れることができないのは、過去に誰かがあなたに貼った「悪い言葉のシール」のせいかもしれません。
子どもの頃、日常的に言われていた言葉はシールとして残りやすいのです。
「あなたは私に似て○○だから」「あなたはお父さんに似て○○だから」という親の言葉が、そのまま「私は○○」というシールになってしまうこともあります。
親に言われた「良い言葉のシール」はそのまま貼っておき、あなたに必要ない「悪い言葉のシール」はどんどんはがしていきましょう。
はがした部分に、あなたが自分で「良い言葉のシール」を貼っていけばいいのです。
具体的に頭で場面をイメージして、「こんなシールはいらない」とリアルにシールをはがしましょう。
そうすることで、前向きになることが少しずつでもできるようになっていきますよ。
まとめ
「過去に言われた言葉」が原因となり、あなたを苦しめていないかを振り返ってみて、思い当たることがあれば、その言葉のシールをきれいにはがしてしまいましょう。
そしてその上から誰かがかけてくれるポジティブな言葉のシールを疑わずに自分で貼るのです。
ポジティブな言葉のシールを貼り続けていくうちに、きっと自分の良いところが素直に肯定できるようになりますよ。
『あなたはもう、自分のために生きていい』