チョコレートやケーキ・アイスクリームなどのお菓子は何歳からあげてよいのでしょうか。
今回は、子どものおやつの適切な量や、市販のお菓子のあげ方など、子どものおやつにまつわる疑問点をチェックしていきたいと思います。
大人も子どももチョコレートが好きな方は多いでしょう。
しかし中には、チョコレートを小さいうちから食べさせるのは抵抗があると考える方もおられるかもしれませんね。
チョコレートにはカカオポリフェノールなど身体に有効な成分が含まれていることでも知られていますが、一方でカフェインが含まれていたり、脂肪分や糖分が高かったりと、子どもに与えるのに抵抗のある成分が含まれていることも確かです。
チョコレートに限りませんが、脂肪や糖分が高いものは消化器官に負担がかかります。
特に乳幼児は消化器官もまだまだ発達段階にあるため、1~2歳までは、控えたほうがよいかもしれません。
幼児期になっても完全に与えてはいけないことはありませんが、身体への負担などを考えると、少量にとどめるなどの配慮が必要だと言えそうです。
チョコレートは日常的に食べさせるのではなく、特別な日のおやつとして与えるのがよいかもしれませんね。
あまぁいお菓子その2.ケーキ
イベントやお祝いごとに欠かせないケーキは、家族一緒に食べたいと思う方も多いでしょう。
しかしケーキの生クリームやスポンジには、たくさんの砂糖が使われています。
1~2歳の子どもには、生クリームの油分やケーキの砂糖は胃腸の負担になることもあるので、なるべく控えたいものです。
お祝いの席では、やはり家族みんなで食べたくなるので、子どもは少量だけにする、写真だけ撮影し大人がいただくなど、配慮してあげることをおススメします。
また、子どもが食べられるように、市販のケーキスポンジを食パンや蒸しパンに代えたり、生クリームはさつま芋や栗きんとんを豆乳などでのばしたペーストなどで代用するなど、食材を工夫して「ケーキ」感を演出してみるのもおススメです。
幼児期は味覚が養われる大切な時期でもあるので、なるべく食材の持つ自然の甘味を優先するといいですね。
あまぁいお菓子その3.アイスクリーム
アイスクリームも、糖分や脂肪分が高い嗜好品です。
1~2歳のうちは、なるべく控えめにしておきたいものです。
アイスクリームやかき氷などの冷たいおやつは、冷たいものの刺激で子どもの胃腸に負担がかかります。
また、アイスクリームの多くは乳製品や卵が含まれ、非加熱のものも多いです。
お店で市販されているソフトクリームなども、低年齢でアレルギーの心配がある場合は避けたほうが良いでしょう。
夏場の暑いシーズンには大人も食べたくなり、ついつい子どもにも与えてしまいがちですが、子どもの食べる量には気を付けて、日常的に食べるのは控えた方がよさそうです。
どうしても甘くて冷たいものが食べたいときなどは、バナナやぶどう、みかん、スイカなどのフルーツを凍らせて半解凍させたものを与えるのがおススメです。
2歳頃になると離乳食を卒業し、大人と同じ1日3回の食事リズムが定着し始めます。
とは言え、まだまだ1回の食事量ではエネルギーや栄養素を十分には補いにくいものです。
そのため次の食事までの間にお腹が空いて子どものご機嫌が悪くなる、なんてことも起こりがちになります。
「おやつ」と言うと、大人にとっては嗜好品・甘いものというイメージが強いかもしれませんが、子どもにとってのおやつは、1日3回の食事を補う「補食」という役割が大きいのです。
1歳半から2歳にかけて離乳食が完了した後も、消化器官はまだまだ成長過程にあるため、1回に摂れる食事量はそれほど多くありません。
おやつは食事ではまかないきれないエネルギーや栄養素を補うものとしてとらえましょう。
そうは言っても、必ず子どもにおやつを与えないといけないわけではありません。
生活リズムやお昼寝などのタイミング、日中の運動量、その日の体調など、子どもの様子を見て調整してください。
小さいおにぎりや、飲み物だけで十分な場合もあるでしょう。
子どもが欲しがるままに与えるのではなく、おやつの時間帯や内容・量などは親が管理しながら、なるべく子どもの身体に負担をかけないように配慮することが大切です。
政府が定める日本人の食事摂取基準によると、1日のエネルギー必要量は、
1~2歳児 900~950kcal 3~5歳 1250~1300kcal 大人 2000~2500kcal
です。
大人に必要なエネルギー量は男女間や運動量で差はあるものの、小さい子どもに必要なエネルギー量は大人の約半分にすぎません。
一般的に間食の目安は、必要エネルギー量の10%ほどと言われています。
この考え方にあてはめると、1~2歳児のおやつの目安は、100kcal未満です。
板チョコ(ミルク)1枚(約70g)は、約390kcal。チョコレート一粒(5g)で約28kcalなので、お子さんに食べさせる際には年齢や体調に応じて食べる量には気をつけてあげたいですね。
できる限り子どものおやつは身体に良いものを与えたい、と頑張って手作りする方もいますし、それが理想ではあります。
ただ、やはり毎回手作りとなると大変なのも事実です。
市販のおやつをうまく取り入れるには、味の薄いもの、塩分や糖分が控えめなものを選ぶのがポイント。
おせんべいやクッキーは薄味のものを選び、ドライフルーツやヨーグルトといった栄養価の優れたおやつにするなど工夫しましょう。
個装タイプで食べ切りサイズのお菓子や干し芋などもおススメです。
なるべく素材の味がいきているものを選べば、子どもの味覚も育ちます。
市販のおやつを上手に活用し、子どもの身体にもママの家事にも負担が少なくなると嬉しいですね。
そして、やはり1~2歳のうちはケーキやチョコレートのような糖分や脂肪分の高いもの、また、カロリーの高いおやつは、なるべく控えたいものです。
また、誤飲や誤食の観点からも、子どもがのどに詰まらせる恐れのある、噛みごたえのあるゼリー、飴玉、ガム、豆菓子やナッツ類、餅、ラムネといったものは避けましょう。
噛みごたえのあるゼリーや飴玉などは、幼児の事故も報告されています。
さらに、直径1㎝以上の丸い形状のお菓子や細長いお菓子にも気をつけて。
ラムネなど溶けやすいお菓子も、形によっては、思ったほど上手に食べられないこともあります。
子どもがおやつを食べるとき、1~2歳のうちは大人が横で見守ってあげると安心です。
まとめ
おやつには栄養を補う補食という意味もある一方で、パパママやお友達と楽しい時間を共有する時間でもあります。
ケーキやチョコレートを食べる際は「お友達と一緒のとき」「お出かけのとき」「家族にとって特別な日」など、おうちの中でルールや量を決めておくとよいでしょう。
季節ごとのお菓子やハレの日の特別なおやつは、子どもの食育の面からも大切なイベントになるので、子どもの健康を第一に、食べる楽しみを育んでいけるといいですね。