噛んだり引っかいたり、家具で爪をといだり…かわいい愛猫でもやってほしくないことをされると悩んでしまいますよね。
良い関係を築くためには、ときにはきちんと叱ることも大切です。
愛情を持って叱りたいけれど、どうすればよいのかわからない飼い主さんが意外に多いのではないでしょうか。
NGな叱り方をするとかえって逆効果になってしまうこともあります。
今回は、猫を上手に叱るための「さしすせそ」をご紹介します。
最初に、愛猫を叱る際の基本的なポイントを押さえておきましょう。次のふたつをチェック!
1.してほしくない行動をする直前か、遅くても3秒以内に叱る
2.叱っているのが飼い主さんだとバレないようにする
2.についてですが、猫は自分にとって好ましくないことを飼い主さんがしていると認識すると、信頼関係が崩れてしまうこともあります。
なるべく猫から見えない場所や気付かれない方法で、「ダメ」を伝えてくださいね。
それでは、上手に叱るための「さしすせそ」を順に見ていきましょう。
さ:先回りしてふせぐ
・爪とぎされると困る場所にカーペット素材のカバーをつける
・収納棚にストッパーをつける
・棚の上に物を置き、猫が通れるスペースをつくらない
など、イタズラされて困る場所にはあらかじめ対策をしておきましょう。
し:視線をそらす
壁を引っかくなど、愛猫に困った行動をされた場合は、猫の近くに靴下や小さめのクッションなどを投げて視線をそらしましょう。
その際は、万が一猫にあたっても安全なものを投げてくださいね。
す:すぐに音を出す
声や聞きなれない音を出して、猫を驚かすことも有効です。
困った行動に気付いたらすぐに音を出すことで、「この行動をすると嫌なことが起こる」と覚えさせましょう。
せ:説教は短く
叱るときは、「コラッ!」「あ!」など短い言葉を発すること。
猫の気をそらし、行動をやめさせることができます。
ふだんの声のトーンより大きめ&低めにすると、猫がいつもと違う状況だと感じやすく効果的です。
そ:そっぽを向く
おやつをしつこくおねだりされるなど、困りごとをされても猫に構わずに無視し続けましょう。
「○○しても飼い主さんはかまってくれない」と学習し、次第にあきらめるようになります。
別室に移動するなどして、徹底的に無視しましょう。
以上の「さしすせそ」が、効果的な叱り方です。
一方で、絶対にやってはいけない叱り方もあります。
・猫の体を叩いたり、拘束する
・猫の前に手のひらを出して寸止めする
・猫を追いかけ回す
これらの行為はかえって行動がエスカレートしたり、信頼関係を崩す場合があるので気をつけてくださいね。
まとめ
自分にご飯をくれる人、甘えて鳴き続ければ折れておやつをもらえる人など、ほんとによく観察しています。
自分のしていることは悪いことだとは少しも思っていないので、飼い主さんがやってほしくないことを愛猫がしそうなとき、したときには、できるだけその場ですぐに叱ることです。
でなければなぜ自分が叱られているのかわからなくなり、飼い主さんがただの怒っている怖い人になりかねないのです。
反対に決めた爪とぎ場所できちんと爪とぎができた時などは、思い切り褒めることも大切です。
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