毎日を前向きな気持ちを持つことは大切です。
最近では、自分の好きになれない部分やマイナスだと感じる部分を別の角度から見直してよい方向に捉え直したり、同じ内容でも言い方を工夫して受け取りての印象を変える「ポジティブ変換」も話題です。
しかし人を生きやすくするための思考の意識が、知らずしらずのうちに「義務」になってしまっていては、逆に苦しくなってくることもあります。
今回は、ポジティブ思考や自己肯定感についてお話していきたいと思います。






「ポジティブハラスメント」だってある


◇ ◇ ◇

自己肯定感をアップしようと懸命になりすぎて、それがプレッシャーになっていることはありませんか?


人間は自分のネガティブな面も含めて、すべてをあるがままに認めたうえで、そんな自分を好きになれれば言うことはありません。


どんな場面の自分の態度にも意味と価値があると肯定しながら動ける感覚が、すなわち自己肯定感です。

それは、今までの自分を乗り越えるためにも失敗を恐れず挑戦し、周囲の意見に惑わされない自分をつくるために重要なキーワードになります。


しかし最近は、自己肯定感をアップさせる熱の高まりに警鐘を鳴らすカウンセラーもいるようです。


自分の自己肯定感をあげることに熱くなるあまり、人にもその感覚を押し付けてしまう「ポジティブハラスメント」を招いてしまうこともあります。

落ち込んだり自分を否定したりすることを、すべて悪の行いと感じて、ネガティブなことを許せなくなってしまうのです。


人間がネガティブな感情を持つことは自然なことで、その感情を含めて自分を認められる感覚が自己肯定感なのに、これでは本末転倒になってしまいます。







自己肯定感≠ポジティブ思考


◇ ◇ ◇

そもそも、自己を肯定することと、自己肯定感とは、少しばかり違います。


自分には価値があると言い聞かせるのではなく、自分には価値があるのだと自然と思えることが自己肯定感なのです。


同じように、共通点が多いけれど少し意味が異なるのが、ポジティブ思考です。


ポジティブ思考は、どんな事象も前向きに捉える考え方ですね。

ネガティブな出来事があっても、それをポジティブに変換して捉え直そうとする思考です。


一方で自己肯定感は、ネガティブをポジティブに無理やり変換はせず、ネガティブ自体も受け入れて肯定します。

「いつもポジティブでなければいけない!」と気負うことなく過ごし、ネガティブなことも受け入れながら最終的には前を向いていることです。






自信よりも尊重を


同じように、自己肯定感やポジティブ思考と混同されがちなのが、「自信」です。


ポジティブ思考の人は、いつも自信に満ちあふれていると感じませんか?


なぜ自信に満ち溢れているのかというと、自分の価値や能力を信じること、自分を信頼する気持ちを前向きに持ち続けることができるからです。

仕事などでも、能力を発揮して成果を出たときなどは、特に自信を感じやすいですよね。


しかし自己肯定感というものは、たとえ能力がなくても、成果を出せていなくても、失敗をしたり、ミスをしたときでも自分を肯定できる感覚です。


教育においてもテーマになることの多い自己肯定感ですが、成果を出したときだけ褒めるのではなく、うまくいかないときにもその状況を認めて受け止め、何が悪かったのか、どうすれば最良の結果が出せたのか、次の機会ではどうすることが良いのかなど、自分を尊重し、サポートしてみましょう。


ダメだった時、失敗したときのネガティブな状況こそ、より自分を知り得るチャンスだと考えましょう。





まとめ

自分で自分を認められるようにならなくちゃと思いすぎていませんか?
人生の豊かさとは何かを考えたとき、物質的な満足度も大切ですが、心の満足度はさらに大切なことに気づくはずです。
そのために、自己肯定感のアップやポジティブ思考への変換をするとよいと言われていますし、そういったフレーズは心理学の世界でもよく登場します。
しかし、いつでも100%ポジティブな人はいませんし、自分のすべてを肯定できる人もなかなかいません。
好きな自分と嫌な自分が混在しているのが人間なのです。
ネガティブな部分を無理やりポジティブに変換することが義務になっていませんか?
次回は、気負わずあるがままでいられる具体的な5つのヒントをご紹介したいと思います。

筆者プロフィール

こらっと

大阪生まれ。団体職員兼ライターです。
平日は年季の入った社会人としてまじめに勤務してます。
早いもので人生を四季に例えたら秋にかかる頃になり、経験値は高めと自負しています。
このブログがいきいき生きる処方へのきっかけになれば幸いです。

お問合せはこちらで受け付けています。
info.koratwish@gmail.com


海外からの人材受け入れ団体職員として働いてます。
遡ると学生時代のアルバイトでアパレルショップの売り子から始まり、社会人となってから広告プロダクションでコピーライターとして働きました。
結婚・出産を経て、印刷会社のグラフィック作業員として入社。
社内異動により⇒画像・写真加工部⇒営業部(営業事務)⇒社内システム管理者と、いろんな部署を渡り歩きましたが、実母の介護のためフルタイムでは身動きが取れなくなり、パート雇用として人材受け入れ団体に時短勤務転職しました。

2019年実母が亡くなり、パートを続ける理由がなくなったため物足りなさを感じる毎日でしたが、年齢の壁など一顧だにせず(笑)再びフルタイムで働きたい!と就活し続けた結果、別の人材受け入れ団体に転職しました。
責任も増えましたが、やりがいも増えました。

デスクワーク経験が長く、Office関係の小ワザや裏ワザ、社会人としての経験を共有できれば幸いです。

家族構成は夫がひとり、子どもがひとり
キジ猫のオス、サバ猫のメスの5人家族です。

趣味は、読書、語学学習、ホームページ制作などなど
好奇心が芽生えたら、とにかく行動、なんでもやってみます。

猫のフォルムがとにかく大好きで、
神が創造した生物の中で一番の傑作だと思ってます。
ちなみに「こらっと(korat)」は
タイ王国のコラット地方を起源とする
幸福と繁栄をもたらす猫の総称です。




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似顔絵は、「似顔絵メーカー」で作成しました。