リビングの扉を開けると、足元にスリスリしながら、ご飯が出てくるまで鳴き続けます。
そして、ご飯皿をあげた後でも、なぜかまだ呼んでいることがあるのです。
この行動をするのは、24時間おなかがすいてるの?としか思えないオスの糖尿病持ちのほう。
「そんな食い意地がはってるから、糖尿病にかかるんでしょ!」とお説教しても知らんぷり。
一時期、ゲゲゲの鬼太郎に出てくる一反木綿ほどにぺしゃんこに痩せ細り、死にかけたことなどどこ拭く風です。
もう一匹のメスはといえば、普段は黙ってご飯が出てくるまで待っています。
たまに、ほんとにお腹がすいている時は、オスが鳴きだした横で「ごはんちょうだい」と一緒にご唱和されることもありますが、ご飯皿が出てくると黙って食べ始めます。
ご飯をあげても鳴き続けたりする、このような何かと不思議な行動の多い猫はいったいどうしてなんでしょうか?
今回は、食事の際に鳴く猫の行動について調べてみました。
うちの子以外にも、ご飯を食べる時に呼ぶ子はいるのかなと調べてみると、食事そのものを飼い主に見守ってもらいたがっている猫はかなりの数がいるようです。
毎日毎回となるとちょっと大変ですが、困りながらも「そこがかわいい」「ふれあいタイム」と飼い主側も楽しみながらおつきあいしていることが多いようです。
猫がご飯時に飼い主に鳴くのは、いくつかの理由が考えられるそうです。
1.食事を見守って欲しい
よく言われるのが、猫が食事している時はあまりかまわない方が良いという説です。
飼い主としては、猫が食べている時はそっとしておいた方がいいと思っていたのですが、なかには「そばにいて欲しい」「食べている時に撫でて欲しい」という猫ちゃんもいるようです。
また、飼い主を呼ぶということは、何か言いたいことがあるのかもしれないと、調べてみたところ、飼い主なりに、この状況での猫の気持ちをいろいろ想像していました。
「ご飯ちゃんと食べるから見ててね!」と飼い主さんにアピールするような気持ち
「全部食べたの、えらいね~」と褒めて欲しいのかも
「このご飯はうまいぜ!お前も食べろよ!」と友達のノリで。
ご飯皿から食べるのが下手なので、手から食べさせて欲しいという要求?
「ひとりで食べるのは不安だからそばにいて」という甘えた気持ち
などなど。
食べるという行為は母猫のおっぱいを吸うことに似ているので、飼い主さんがいてくれると安心するしリラックスして食べられるのかもしれません。
飼い主さん=お母さん、のような安心できる存在としてとらえているのでしょう。
2.外敵から身を守るため
また、食べている時は無防備なので外敵から身を守るために人を呼ぶのでは?という説もあります。
確かに野生動物は無防備になる食事の最中に敵に襲われないよう、ずっと気を張りつめています。
今でも野生味を多く残している猫にとっては、飼い主さんにそばにいてもらうことで守ってもらえる気持ちになり、安心して食事ができるのかもしれません。
様々な理由から猫は飼い主さんを呼ぶようですが、これは特に問題行動ではなく、過剰な心配はしなくてもよいようです。
なかには、飼い主さんに撫でてもらいながら食事をすると、よりテンションが上がってたくさん食べる猫もいるのだそう。
あくまでも、そういう猫もいるということで、なかには機嫌をそこねてしまう猫もいます。
このような猫は、無理に構おうとせず、そっと見守るだけにして、それぞれの猫の個性に合わせたお世話をすることが大切なようです。
まとめ
正直、食事を作っているときなど足元でスリスリされ、「今からご飯食べるから~」と鳴かれても、こっちは「勝手に食べてちょうだいな」という気持ちなのですが。
この何を考えているか分からない、気まぐれなところがあるのが猫という動物で、そこが毎日一緒にいても飽きない可愛らしさでもあります。
猫の心は分からないからこそ、今、どんな気持ちでいるのか察してあげて、あなたの猫がして欲しいお世話をしてあげるのが大切ですね。
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