もしその相手が特別親しい間柄でない他人なら、その判断はあなたの外見からされたことになります。
同世代で同じ年月を重ねていても、久しぶりに会うと老けこんで見える人もいれば、いつまでも若々しい人もいます。
あの人にあって、自分が失ってしまった境界線はどこなのでしょうか。
今回は、自分がどちら側の人間なのかを知って、「失わない人」になるにはどうすればいいのかを考えていきたいと思います。
年齢を重ねると、どうしても髪と肌が乾燥し、ツヤがなくなってきます。
パサつきやツヤのなさは、清潔感を損なう大きな原因になります。
メイクによる「若作り」は一時的なごまかしにしかならず、根本的な解決には至りません。
普段からしっかりスキンケアをして髪の手入れを続け、土台を整えることが年齢を重ねてからの清潔感の維持につながるのです。
コロナ禍で日常的にマスクで顔が隠れるいま、最も老けた印象を与えるのが髪の毛です。
パサつきやうねりは遠くからでも目に入り、実年齢よりも老けて見えてしまう恐れもあります。
髪の毛にツヤとハリを出すいちばんの方法は、洗髪後のドライヤーでのブローです。
髪は濡れている状態から完全に乾く瞬間にキューティクルが閉じてツヤが出て、熱がある状態から冷めるときに髪の毛の形がつくられます。
多くの人は髪の毛を完全に乾かしきらずに、微妙に水分が残っている状態でブローをやめてしまい、キューティクルが閉じる手前で自然乾燥になってしまうため、髪はダメージを受け、パサつくのです。
美髪をキープするためにはドライヤーで最後まで乾かしきることが大切です。
シャンプー選びも、年齢を重ねたら視点を変える必要があります。
若いときは、髪を保湿するタイプのシャンプーを選ぶのはよいのですが、年齢を重ねて細くなってきた髪を保湿してしっとりさせると、ボリュームが出ない原因になります。
年を取ってきたら、頭皮ケアを謳ったシャンプーやトリートメントで頭皮に栄養を与え、頭皮マッサージをして血行をよくするなど、根本的なケアが必要です。
また、近年白髪染めの煩わしさから解放され、より自分らしく生きるための象徴として「グレーヘア」がブームになっていますが、うっかりと流行に乗るとリスクも大きく跳ね返ってきます。
なぜなら、グレーヘアを美しく見せるポイントはツヤとまとまり次第だからです。
グレーヘアは普通の黒髪よりパサついて見えやすいく、清潔感が失われやすいため、スタイリング剤でツヤを出したり、まとめ髪にするなどの工夫が不可欠です。
グレーヘアにしたいけど、ヘアケアに自信がない場合は、ショートカットにするのもひとつの手です。
グレーヘアにしてみたものの、憧れのあの人のようにうまくいかないと悩んでいる人は、ヘアケア不足の可能性が大です。
行きつけの美容院で正しいブローのやり方などを教わるだけでも、与える印象は大きく変わってくると思います。
年齢を重ねると失われていく清潔感とともに、知らず知らずなくしているのが「品格」です。
年を取ってくると、自分がどうありたいか、人からどう見られたいか、ということを若いときほど考えない人が増えていきます。
自分の言葉遣いや態度に対して律する心がなくなって、気が付かないうちに品位を失い、だらしなくなり、平気で人の悪口を言ったり、人のせいにしたりするようになります。
こうした心のありようは、いくら外見を着飾っても無意識のうちに表情に表れ、隠すことはできません。
顔の表情金は30種類以上あるともいわれていますが、そのほとんどは自分の意思では動かせないのです。
自分の思いどおりに動かせる筋肉は、まぶたと口と舌の3つだけ。
それ以外は感情と連動して勝手に動くため、心の中で意地悪なことを考えていると、途端に顔つきも意地悪になります。
言い換えれば、数十種類の表情筋があなたの感情によって無意識に動いて、あなたの顔をつくっているともいえるのです。
逆に、周囲の人に感謝して、「ありがとう」という気持ちを言葉に出して伝えている人は、自然とその気持ちが表情にも表れます。
いい言葉を使っている人は、その言葉の通り美しくいられるということです。
ただ、子供の笑顔と違って、大人の笑顔にはその裏に隠された「この人、どんな人なのかしら」という猜疑心(さいぎしん)や警戒心も含まれています。
相手に関心を持ち、相手の話を聞こうとする好奇心を持てば、自然ないい笑顔を身につけられます。
年齢を重ねても内面を磨き続け、その内面を引き立たせるために外見を磨く人が、きれいであり続けるのでしょう。
まとめ
品位は意図的に作り出せるものではなく、普段から何事にも感謝の気持ちで、それを伝えることのできる人が自然と醸し出すものなのでしょう。
表情筋を鍛えて好感を持たれる表情を身につけ、言葉遣いに気を付けて、いつまでも好奇心を忘れずいきいきとしていることが美しくいられる秘訣なのかもしれません。