なので、飼い猫も子猫時代の名残りからゴロゴロしている可能性もあるのです。
猫と暮らしている人なら、飼い猫がおひさまを浴びながら昼寝をしている時や飼い主さんに抱っこされている時などに、ゴロゴロとのどを鳴らすのを聞いたことがあると思います。
猫のゴロゴロは周波数25~150ヘルツでパターンがあり、人間の耳にも十分聞こえるし、その振動も感じることができます。
今回は、猫が鳴らすのどのゴロゴロの理由についてご紹介したいと思います。
1. 幸せだから
2. 母猫と子猫のコミュニケーション
3. ストレスを感じている
4. 傷を癒したり、痛みを和らげている
5. 他の猫に挨拶している
6. 何かを要求している
★ まとめ
1.幸せだから
ペットに遠隔治療を提供するHello Ralphieと連携している獣医師のミーガン・コンラッド氏によれば、猫がゴロゴロとのどを鳴らす一番の理由としては、もっと触ってほしいという気持ちを表していることが多いと話しています。
また、Cat and Bird Clinicの獣医師クリスティーン・セラーズ氏によれば、食べている時や飲んでいる時にゴロゴロとのどを鳴らして、幸せな気持ちや満足感を表現している可能性もあるといいます。
2.母猫と子猫のコミュニケーション
母猫とコミュニケーションをとり、親密な絆を結ぶために、子猫は生まれてからわずか数日でゴロゴロとのどを鳴らし始めるとセラーズ氏は言いいます。
子猫は生まれた直後は目が見えず、耳も聞こえないため、授乳するときに母猫のゴロゴロの振動を感じることが必要不可欠になります。
なので、母猫は子猫が生まれるとすぐにコミュニケーションを取ろうとするし、子猫は生まれて数日後にはゴロゴロとのどを鳴らすことで母猫に応えようとするのでしょう。
3.ストレスを感じている
一般的には幸せの表現とされるゴロゴロだが、動物病院を訪れた時など、ストレスや不安を感じた時にもゴロゴロとのどを鳴らすことがあります。
イライラしている自分を落ち着かせるためにのどを鳴らすこともあるのです。
このような不安によるゴロゴロのサインは、セラーズ氏によると、
・幸せや満足感を表す時のゴロゴロよりもやや高い音になる
・呼吸が浅く速くなり、歯を見せながらゴロゴロ鳴らす
ストレスを感じた時のゴロゴロは、意図的にのどを鳴らしているようで、満足感を表す時の無意識のゴロゴロとは異なって見えるのだそう。
4.傷を癒したり、痛みを和らげている
子どもを産む時や怪我をした時にゴロゴロと言う猫もいます。
こうしたケースのゴロゴロは、痛みを和らげたり、呼吸を整える助けになっていると、研究者らは指摘しています。
加えて、コンラッド氏によると、ゴロゴロが生み出す低周波振動は骨や腱などの治癒を促すとのこと。
人間にも猫のゴロゴロが生み出す振動に似た低周波振動が、骨の成長や筋力アップを促すためにに使われています。
5.他の猫に挨拶している
別の猫に出会った時に、挨拶としてゴロゴロとのどを鳴らしている可能性もあります。
コンラッド氏によれば、実際に猫たちの間でどんなコミュニケーションがとられているのか、まだ解明されていない部分が多いそうですが、ゴロゴロとのどを鳴らすことで自分が友好的な存在だと他の猫に知らせ、脅威ではないとのメッセージを伝える方法のひとつかもしれないとのこと。
6.何かを要求している
自分を世話してくれる人間に「お腹が空いた、ごはんが欲しい」といった特定の要求をするためにゴロゴロとのどを鳴らしている可能性もあります。
そういう時のゴロゴロはそうでない時のゴロゴロに比べ、高くて差し迫ったような音になりがちだとセラーズ氏は話します。
まとめ
その時の状況によって、そのゴロゴロの振動を受け止めて、飼い猫がどんな気持ちなのか想像するのも楽しいかもしれません。
いつもより高い音で差し迫ったようなゴロゴロを発していたら、それは飼い主さんに何かしてほしいのかもしれませんよ。
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