ふと思いつくひとりごとやつぶやく言葉は「セルフトーク」と呼ばれており、無意識ではあるものの自分でも気づかないうちにじわじわとメンタルに影響を与えます。
マイナスのメンタルに働いてしまう言葉はできるだけ避け、自分のなかの良い部分に意識を向けることが大切です。
物事は見方によって違ってくるのと同じように、浮かぶ言葉もポジティブなものに替えることができます。
癖になっているならやめると楽になる10の言葉をご紹介します。
他者から「それはできない」と繰り返し言われれば、素直に納得してしまいませんか。
自分が自分の言葉で自身に向けることでも同じ作用があり、誰に言われなくとも自分が無理だと思えば本当にできなくなってしまうのです。
難しいかもしれないと感じることでも、「Aは無理だけれどBの方法ならできるかも」という別視点からの小さなきっかけを探すように心がけると、「できない」「無理」というネガティブな思考を振り払うことができるのではないでしょうか。
2.「あんなことしなければ」
人生は選択の連続です。
自分がいつも正しい方を選んでいるのか、確信を持てていますか。
いつも頭のどこかに疑わしいところを抱えて「あんなことしなければ」と後悔することもあるかもしれませんが、しかし別の選択肢を選ばなかったからこそ、あなたの今があるのです。
「あんなことしなければ」ではなく「あれをしたからこそ」できた物事に目を向けていきましょう。
3.「~すべきなのに」
今あなたがいる場所と目標との間にギャップがあると、「~すべきなのにできていない」と自分を責めがちになります。
そんなときはギャップを認めたうえで、今あなたがいる場所にもポジティブな面があることを確認します。
たとえば「結婚できていない」と考えるよりも、「結婚の選択肢もあるが、自分はキャリアに重点を置いているのだ」と現状を整理してみましょう。
すると、結婚すれば幸せになれるという考えではなく、いろんな人生の選択のなかで、自分の幸せを見つけるという前向きな思考につながりやすくなります。
4.「~しなくてはならない」
すべての物事に対して「~しなくてはならない」などと考えると、義務感とプレッシャーで疲れてしまいます。
例えば「課題を終えなければならない」「子供を迎えに行かなければならない」と考えずに「新しいことを知る機会になる」「子供に会える」など、小さなチャンスだと考え直すことで、毎日はもっと豊かになることでしょう。
人間であればミスをしたり大切な機会を逃したりすることは、誰にでもあることです。
そんなときは「自分はバカだ」と自己否定して諦めるのではなく、「今回はうまくやれなかった」「まだよくわかっていなかった」など、その瞬間を反省するフレーズに切り替えたいものです。
エジソンの言葉「私は失敗したことがない。ただ、1万通りの、うまく行かない方法を見つけただけだ。」「私たちの最大の弱点は諦めることにある。成功するのに最も確実な方法は、常にもう一回だけ試してみることだ。」
このように次はうまくやろう、もう一度試してみようという気持ちが、モチベーションにつながっていきます。
6.「孤独だ」「不幸だ」
内心で「自分は孤独だ」「なんて不幸なんだ」とネガティブな愚痴を繰り返せば、どんどん本当に不幸な気持ちになっていきます。
「独りの時間こそ貴重だ」「寂しい日こそゆっくりと輝く夕日を眺められる」など、見方を変えるだけでずいぶんと気持ちが軽くなるはずです。
7.「きっとこう思われている」
友人や同僚などの何気ない態度がひっかかり、自分が悪く思われているのではないかと不安になることがありませんか。
友人同士や職場での何かの集まりに自分が声をかけられなかったからといっても、必ずしもそこに深い意味があるとは限りません。
小さいことに深読みしすぎていると、本当は何もないのに自分で自分を勝手に傷つけてしまっていることもあるのです。
8.「みんなみたいになりたい」
他者と自分を比較することで、他者は持っているのに自分には欠けているところに目が行きがちになります。
自分は持っていない優れたポイントに敬意を払うことは大切ですが、自分にもかけがえのない長所がいくつもあるのです。
他者と自分にはそれぞれ別の輝きがあることを心に留めておくことが必要です。
新しいことに取り組むまでは億劫でも、いざ始めてしまうと意外と簡単だったというケースも多いものです。
いつも行動する前に「やりたくない」と口にしていると、周囲からもネガティブな人間だと思われてしまいます。
好奇心とポジティブな心を動かして、悩む前にまずは行動してみるようにしましょう。
10.「~があれば」
「◯◯があれば」「◯◯が必要なのに」という言葉は、今の生活に欠けているものや自分自身が満たされていないことを心に植えつけ、物や他者への依存を高めてしまいます。
常に物に囲まれて他者の手助けを求めるような生き方にならないために、現状を肯定的に捉え、自立して自分の足で歩みを続けてください。
まとめ
「幸せと言うのは、それを追いかければ追いかけるほど、遠のいてしまう。これを理解するためには、人間というものが根本的に幸せになろうと懸命になっているという先入観を取り外す必要がある。実際に人間が欲しいと思っているのは、幸せになるための「根拠」だ。そして、一度その根拠を手に入れたら、そのあとは自然に幸せな気分がやってくるわけだ。幸せと言うのは、結果として起こるものであって、幸せ自体と目標にすることはできないのだ」
また、キェルケゴールはこう言っています。
「幸せへの扉は外に向かって開く」
キェルケゴール『死に至る病』