経営者のなかには、1円の数字が合わずに契約や手続きが滞ったという体験談のある人も少なくありません。
税理士として独立され、多くの経営者を見てきた亀田潤一郎さん曰く「お金が寄ってくる人、お金に好かれる人には共通の特徴や習慣がある」のだそう。
それならば、お金が寄ってくる人の習慣を真似することで、誰もがお金に好かれる体質になれるということになります。
今回は亀田潤一郎著書「稼ぐ人はなぜ、長財布を使うのか」、「稼ぐ人はなぜ、1円玉を大事にするのか?」より、お金に好かれる人の習慣を色々な角度から探ってみようと思います。
お金持ちになれる人は毎日財布の掃除をするのだそうです。
誰でも自分を注意して気にかけてくれたり、関心や好意を持ってくれたりしたら、嬉しく思いますよね。
そういう人に対しては、こちらも興味や関心を持つようになることもしばしばです。
逆に相手が自分に無関心だと、こちらも同じような反応になるものです。
お金にも構図があり、同じ関係が当てはまるようなのです。
お金に対して関心を持ち、いつも注意を向けていれば、お金の方もこちらに関心を持って寄ってきてくれるのです。
お金持ちの人は、お金に執着するという意味ではなく、全員がお金に対していい意味での関心を持っている人なのかもしれません。
彼らの行動を参考にして、ぜひ日課としてやってほしいことの一つが「財布のワンデイ・クリアリング」です。
それは毎晩、寝る前に必ず自分の財布をチェックすること。
財布に残っているお札をすべて取り出して、その金額を確認します。
するとその日どれだけのお金を使ったかが分かります。
お札を改めて種類ごとに分けて向きを揃えて財布に戻します。
その日の買い物で受け取ったレシートや領収書、割引券などが入っていたら、それを取り出して別な場所に保管します。
家計簿を細かくしっかりつけなくても、こうしてお金の残りやレシートや領収書を毎日チェックするだけでずいぶんと変わるのだそう。
ちょっと使いすぎたかなとか、明らかに無駄だなという支出は反省して、同じようなことを繰り返さないように気を付けるようになります。
たとえば資格のための本を買ったり、英会話を習うという自分の将来に向けて何かしら役に立つ、成長の糧になるお金は「投資」。
食費や住居費など生活していく上で必要なものを買うお金は「消費」。
そして本来なら必要のない遊びや無駄なものに使ったお金を「浪費」として分類します。
「浪費」を削り、「消費」はできるだけ抑え、「投資」にかけるお金を増やすことが、お金に好かれる人やお金持ちの人のお金の使い方だと言います。
「投資」には勉強や資格取得の他にも、旅行やトレーニングなど有意義な体験や健康管理などに使うお金も含まれます。
将来の自分の価値をより高めるのが「投資」ですが、そうすることによって能力が高まり活動範囲が広がって、それが収入という形でお金を呼び寄せることにつながっていくのだそう。
いずれにしても自分の1日の支出や生活全体を、1日の終わりの寝る前にチェックする、財布の「ワンデイ・クリアリング」でずいぶん意識が変わり、無駄使いがぐっと減ることでしょう。
最後は財布を専用の布で綺麗に拭いて、所定の場所に保管します。
これで明日もまた綺麗ですっきりとした財布を持って1日を始めることが可能になります。
お金持ちや成功している経営者ほど、こうして毎日自分の財布とお金をチェックして、お金に対する注意と関心、敬意を向けているのです。
意外なことにお金持ちの人ほど圧倒的に「拾う」と答え、そうでない人ほど「拾わない」と答えるケースが多いのだそうです。
「拾わない」と答えた人の理由としては、「1円玉くらい拾ったって大した得にならない」とか「1円玉を拾うところを見られたら、せこい人だと思われそう」などとと挙げます。
ところが、お金持ちの人の考えは全く反対で、「1円だって大切なお金。拾わないのはおかしいでしょう?」と答えます。
拾ったお金は警察に届けるという前提は、この際、別に考えるとして、なぜそんな分かり切った質問するのか?と言わんばかりなのです。
「拾わない」という人も、たとえばこれが100円玉、500円玉なら拾うのではないでしょうか。
1円は無視するけれど、100円なら拾うというのは、つまりこれはお金の大小によって差を付けているわけです。
お金持ちに共通のマインドは、どんな金額であれ、お金はお金であるということ、どんな大きなお金も最小の1円の集まりで成り立っている認識があることです。
ですから、1円も1万円もお金であることはかわりないので、同じように大切であるという気持ちがあるのです。
経営者の人などは1円という端数が足りないために決済ができなかったり、事業が滞ったりすることがあります。
1円がいかに大切であるかが、実際の経験に裏打ちされ身に染みている人が多いのです。
ですから、お金持ちの人ほど小銭を大切に扱います。
よく財布にはお札だけ入れていて、小銭はズボンのポケットにしわくちゃの領収書と一緒にじゃらじゃらと入れている人がいますが、彼らお金持ちからしたら考えられない行動に見えるようです。
多くの人はちゃんと小銭入れを持ち、細かいお金はそこに入れています。
実際に小銭入れを持つことで、お金の使い方、買い物の仕方も変わってくるようです。
たとえばコンビニ時などで、ちょっとしたものを買う時には小銭入れをまず取り出します。
小銭があまりないときは、わざわざ長財布を出して大きなお金を崩すまでもないなと、買い物自体をやめることができるのだそう。
小銭入れを持ち歩くことで手間が増えるため、商品の購入を思いとどまるようになる、つまり自然に無駄使いが減り、節約することになるわけです。
「ワンデイ・クリアリング」は小銭入れも同様に、毎晩寝る前に見直して今どれくらい小銭が入っているのかを確認するとよいようです。
手数料の改悪で、銀行でも郵便局でも小銭を預け入れる際に手数料がかかるようになり、昔のように500円玉貯金を楽みながら貯めることもためらわれるようになりました。
私は小銭入れが膨らんできたら、買い物をする際にスーパーのセルフレジで先に小銭を投入します。
たいていのスーパーのレジでは、小銭の使用枚数を20枚程度までに制限しているので 、できるだけ小銭のおつりが発生しないように工夫して支払います。 どんな金額でもお金はお金。 金額の大小で差を付けず、最小の1円も同じお金に変わらないという意識を持つことが、お金に好かれる人への道のようです。
まとめ
お金が寄ってくる人、お金に好かれる人には共通の特徴や習慣があることがおわかりになったでしょうか。
私も財布の使い方やワンデイ・クリアリングをしっかりとやって、お金と仲良くなれるように、お金が寄ってきてくれる体質になれるように精進したいと思います。