とくに幼少期の好奇心旺盛時期に、好きなことに熱中することで、集中力や創造力が身につきます。
去年の東京オリンピックでもそうでしたが、世界を舞台に活躍する10代のアスリートたちも、幼少期に芽生えた好奇心と適切なトレーニングを積むことによって才能が開花しているケースがほとんど。
注意しなければならないのは、親が子どもの意思を無視して勝手にレールを敷いてしまうこと。 子ども自身が本当に興味をもったことでなければ、好奇心は育ちません。
今回は、子どもの才能を伸ばすことについてお話ししたいと思います。
親が「この遊びはOK」「この遊びはダメ」と選別すると、子どもに芽生える好奇心のつぼみを摘んでしまうことになりかねません。
どんな些細なことでも、子ども自身が見つけた「好きなこと」「興味のあること」を尊重して好きなだけ熱中させてあげましょう。
また、小学校に入学をすると授業についていけるかが心配になり、つい勉強を押しつけてしまいがちですが、これ、親としてはかなりNGな行動です。
無理やり勉強させることによって、子どもは「勉強はイヤイヤすること」という先入観を植えつけられてしまい、勉強そのものが嫌いになってしまいます。
小学校低学年までは、「勉強しなさい!」はぐっとこらえて、子ども自身が興味を示したものに、どんどん夢中にさせて好奇心を育んでください。
すると自然と好奇心が勉強にも向くようになります。
2.自分のことはできるだけ自分でさせる
自分で着替えや食事をしたがったときは、時間がかかったり、間違ったりしても手を出さずに見守りましょう。
時間がかかりすぎたり諦めそうになったら、粘り強く口頭で上手に誘導してパパやママと一緒にできたという達成感が得られるようにします。
すると「今度は自分だけで挑戦する」という意欲が芽生えてきます。
小学校も高学年になると、勉強の内容も高度になってきます。
すぐに答えの出ない問題だからといって途中で投げ出していると、思考力は身につきません。
勉強においても分からないからとすぐ解答を見てしまうような勉強法はNG。
諦めそうになったら、少しヒントを与えて、できるだけ自分で考え抜く習慣をつけることが大切です。
ヒントをもらって解けたら、似たような問題を次はひとりで解いてごらん!と応援エールを。
この積み重ねで、粘り強さや集中力が身についてきます。
3.人間として尊重し自尊心を育む
「自分は親から愛されている」という安心感が、子どもが自分を尊ぶ心を育んでいきます。
自尊心があれば、思いどおりにいかないときも落ち込まず、その悔しさをバネにステップアップできます。
親が子どもに対して、日常的にバカだのダメだのグズだのとネガティブな言葉を投げていると、親にとって自分は大切にされていないと感じてしまい、自分自身でもダメでバカな存在だと思い込んでしまいます。
すると、子どもも自分自身を好きでいられなくなり、成長を妨げてしまう恐れがあります。
叱るときは子どもの人格を否定するのではなく、叱る対象の行動に対してのみ指摘し、「あなたを大切に思っているから間違った行いを正す、という意識で叱ってください。
言葉を覚え始め、脳が飛躍的に発達する時期です。
この時期は同年代の子どもと同じ空間にいることが大切です。
徐々に社会性を身につけるときなので、ほかの子どもと同じ空間で遊ばせるように意識してください。
もしも幼くてまだ一緒には遊べないとしても、同じ空間にいるだけでも大丈夫です。
自分とパパ、ママ、それ以外の他者がいることを認識することで、次第に上手に友達づき合いができるようになります。
一緒にいてくれる親がいつも笑顔だと、子どもは「親に守られている」という安心感が得られます。
順調な脳の発達のためにも、安心できる環境のなかで、少しずつ新しい経験を増やすことで、健やかな成長につながります。
【 4歳〜5歳 】
知恵がついてきて、複雑な思考もできるようになる時期です。
この時期は、ときに生意気なことを言っても、成長過程のひとつだと受けとめましょう。
また、なぜなぜ期もこのころに強くなります。
子どもの「なぜ?どうして?」の疑問はすぐに答えを教えたり適当にあしらわずに、「調べてみようか」と本やネットで一緒に答えを探したり、直接博物館に連れて行ってあげたりすると、自分で調べて、考える力が身につきますので、根気強くつき合ってあげてください。
また、節分に「家族の年齢の豆を分けてみよう」など、生活のなかで数を扱う機会を増やし、意味としての数字を知るように心がけてください。
数に意味の感覚があると、たし算や引き算も吸収しやすくなります。
4〜5歳にもなると、適当なお世辞は子どもに伝わってしまいます。
たとえば絵を描いたら「目が動いているみたいに上手だね」というように、具体的にいいところをあげてほめましょう。
うまくにほめることで、苦手分野でも得意分野へと変えていけます。
【 6歳〜9歳 】
好きなことへの興味が深まり、知識が豊富になってくる時期です。
小学校に入学を機に「勉強はイヤイヤすること」という先入観を植えつけてしまわないように押しつけないように注意しましょう
子どもは叱られると、また失敗するのは嫌だから、新しいことに挑戦するのはやめようと考えがちになります。
叱るのは危ないことや命にかかわること、ほかの人を傷つけたときにして、挑戦したうえでの失敗は悪いことじゃないと伝えましょう。
【 10歳〜12歳 】
高学年になっても、幼少期のような好奇心をもち続けることが才能を伸ばすカギです。
「こうなってほしい」と、親の理想を押しつけていると、子どもは「自分がやりたいから」ではなく、親の期待に応えるためにがんばるようになってしまい、結果的に、子ども自身が何をしたいのかという目標を見失ってしまうこともあります。
親の一方的に思いを押しつけていないか、自問自答してみてください。
また、親自身が何かを一生学び続けようとする姿勢があると、自然に子どもも見習うようです。
【 13歳以上 】
思春期を迎え、素直に親の言うことを聞かなくなる時期です。
子どもに興味をもたせたいのであれば、親自身が楽しむ姿を見せるのが効果的です。
親が好奇心をもち続け夢中になるものには、自然と子どもも興味をもちはじめます。
受験の際に、偏差値の高い学校へ入ることだけを目標にすると、いざ入学したあとに、何のために学ぶのかという目的を見失ってしまいます。
受験のために勉強するのではではなく、知らないことを知るのが勉強。
興味があって深めたいことを学べる場所として進路を選んでください。
この時期の親の考えや言葉づかいは、知らず知らずのうちに子どもに影響するものです。
親が他人を見下す言動をとっていると、子どもは無自覚にそういうもんだとマネをします。
普段から汚い言葉を使って他人を見下していないか言動に注意しましょう。
まとめ
親は、子どもが示した興味の種を見逃さないことが大切です。
好きなものを一緒に見に行ったりして、好奇心が深まるようにきっかけをつくり、好奇心との出会いを増やしてあげましょう。
この好奇心を満たし、知りたい欲求を満足させることが、才能を伸ばす子育てのポイントです。
勉強も好奇心から学ぶようになれば、学力はあとからついてくるものです。
コロナ禍で子どもとふれ合う時間も長くなっている今、参考になれば幸いです。
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