もし聞いたことがなくても、これからご紹介する特徴を知ったら、周りに心当たりのある人がいることも十分に考えられます。
フレネミーは、かかわるとちょっとやっかいな人間です。
被害に遭わないためにフレネミーの特徴や心理を対処法と合わせて解説していこうと思います。
フレネミーとは、「友を装う敵」のこと。
仲のいい友達のフリをして、実は相手を貶めようとしたり、相手から何かを奪い取ろうとしたり、マウンティングしようとする「友達の仮面をつけた敵」ともいえる存在で、英語の「フレンド(友達)」と「エネミー(敵)」を合わせた造語です。
表面上は親し気で好意的な面をアピールしてくるため、なかなか気がつけないこともありますが、仮面の人なつっこさを最大限に利用して、取り入ったり、蹴落としたり、裏切ったりしながら、利用できるものは何でも利用して世渡りしていくという怖い存在です。
やり方が功名なフレネミーもいるので、一見するとわからないこともあります。
フレネミーは、誰かに友情を感じて近づいてくるのではなく、敵としてターゲットを定めて襲い掛かってきます。
最初は親しげで善人の顔をして近づきますが、狙われた誰かにとっても、もちろん友人になることはなく敵なのです。
あなたの周囲にも「もしかして、あの人がそうだったのかも……」と当てはまる人がでてくるかもしれません。
フレネミーの気になる特徴とそれを引き起こす心理状態を見ていきたいと思います。
とてもプライドが高い
フレネミーは、とてもプライドが高い人が多いです。
自身のプライドが傷つくような出来事があると、それが許せずに感情をむき出しにして怒り出してしまうこともあります。
さらに人と張り合って勝つことを信条としているため、自分より優れた人や幸せな人を見つけると「私より仕事ができてムカつく!幸せをアピールしてムカつく!」と勝手にライバル心を抱き、相手より優位に立ちたいと考えます。
この態度は、強い嫉妬心からくるものです。
このタイプの人にはいつも何かに対してとても強い嫉妬心があり、他人を羨ましく思ってしまう心理が潜んでいます。
表面的にはにこやかに人当たりが良くても、心の中は相手に対する嫉妬心でいっぱいなことも少なくありません。
もし不用意に嫉妬心をあおってしまうと急に攻撃的になって、傷つけられてしまうこともあります。
悪口を平気で言う
フレネミーのわかりやすい特徴として「悪口を平気で言う」というのがあります。
友達同士なら気をつかって言わない話や聞きたくない話、誰かを誹謗中傷するようなことまで踏み込んで話をします。
ターゲットの耳にわざと入るような悪口やうわさを陰で広めたり、仲間外れにしたり。
内緒で楽しいイベント計画を進め、ターゲットには「あれ?連絡行ってなかった?ごめん、また今度ね。」と明るく謝りながらも、決して誘うことはありません。
この態度は、ターゲットを貶めたい心理からくるものです。
人前でわざとターゲットが嫌がる話題をだしてきたり、悪い方に話を誘導したり…、足をひっぱって貶めるためならどんな話題も提供します。
イベントが終わったあとも延々と話をして、集合写真をSNSにアップしたりして楽しかったことをアピールしてきます。
ターゲットが意気消沈して苦しむのを見て、陰で楽しんだり、笑ったりしています。
悪口に限らず、人の不幸な話や噂話も大好きなのもやっかいなところです。
自分が一番
自分が一番、という雰囲気をだしているのも、フレネミーの特徴の一つです。
恋人がいてもターゲットの恋人の方が優っていると感じたら、恋人と交際しながらターゲットの恋人に近づいて誘惑することもためらいません。
ターゲットがやきもきすることを楽しみながら、仮にうまく落ちるようなことでもあれば、それは勝利の喜びの極みとなります。
そしてそれを人に話さなければ気がすまないのがフレネミー。
自分がモテることをアピールをしながら、同時にターゲットにダメージを与えることができる、というわけです。
この態度は、自分が一番でないと気がすまない心理からくるものです。
フレネミーは自分が大好きなので、どんなときでも「一番」であることを望みます。
なので、周りに優秀な人や幸せそうな人がいると比べてしまい「自分が一番」という特別感が薄れてしまうためその人を敵だとみなします。
いつも「自分が一番」という心理があるので、どうしてもプライドが高く、負けず嫌いになってしまいがちです。
人を見下す
人に対して見下した態度をとってしまうのもフレネミーの特徴となっています。
他者へアドバイスをするときは、どうしても上から目線になりがちです。
相手が知らないことを自分は知っているという意識が過剰に表れ、悪気はなくても人をバカにしたような態度や発言に出てしまい、周囲の常識や話と少しずれていると思われることもあります。
この態度は、満たされない心理からくるものです。
人は自分が満たされているときは、他人にも優しくなれますし、小さいことや周りのこともあまり気になりません。
心のなかに「満たされない何か」があり、満たされていないからこそ、自分の優位さを誇示しようとしてターゲットを見つけては敵視して攻撃してしまうのです。
表面的には明るく人懐こく、幸せそうに見えたとしても、心のなかは「満たされていない」という心理が隠れているのです。
学生時代の友達の話をしない
会社の同僚など、社会人になってから知り合った人で、学生時代の友達の話をしない人は、フレネミーかもしれません。
フレネミーだという性格が周りにわかってしまうと友達が離れていったり、性質上トラブルを起こして絶交されてしまうからです。
フレネミーは人と対等につきあうことが難しいので友情が長続きしません。
必然的に友達と呼べる人が非常に少ないのです。
この態度は、フレメニー体質を隠したいという心理からくるものです。
最初はいい人の仮面をつけて近づいてきます。
愛想がよくいろんな話を聞き、個人的な悩みにも真剣に耳を傾けてくれます。
例えば、昔は人見知りであまり友達がいなかった、などと話そうものなら、ひとしきり相手の情報をゲットしたあとで、「心配しているいい人」を装いながら、「友達がいなかったんだって。かわいそうだからみんな仲良くしてあげて」などと周囲に上から目線で吹き込んだりします。
反対にフレメニーは自分の情報はあまり出しません。
いつも聞き手にまわってくれるので、深く知らない人はフレメニーをいい人だと評価していることも多いのです。
細かく話を聞きたがる
フレメニーは人の話は細かく聞きたがります。
「彼とは最近どう?」「仕事は順調?」「困ったことはない?」など、一見気遣いのある会話ですが、かなり深い、突っ込んだ内容まで聞かれてしまいます。
反対に聞き返してもはぐらかされてしまい、自分のプライベートは話しません。
フレメニーにとって、基本的に会話をするのは自分を知ってもらうためではなく「相手の情報を得るための手段」となっていることが多いからです。
この態度は、有益な情報だけを得たいという心理からくるものです。
選んだ相手のなかから自分にとって有益な情報だけを集め、都合良く話をします。
フレメニーにとって会話は損得勘定が大前提なので、自分からはプライベートな話はしませんし、聞かれてもはぐらかされてしまいます。
何か不都合なことがあった場合は、自分を守るために相手を裏切ることもあります。
距離感が近い
相手に「友達」だと思ってもらうために、親しくなくてもぐいぐいと近づいてきます。
元々人当たりが良くて人懐っこい面を持ち合わせている人が多いので、距離感をつめることにためらいがありません。
会って間もないのにすぐに「私たち、親友でしょ!」などと距離感を近づけてくる人には注意が必要です。
この態度は、相手が自分にとってメリットがあるという心理からくるものです。
人は利用しないと損、と思っているのがフレメニーです。
社内割引で洋服を買えるアパレル企業に勤めているなど、自分の得になる人ばかりを周りにそろえて交流をはかります。
利用するだけの存在なので、その人たちと仲良くなろうとは思っておらず、適当につながっているだけです。
フレメニーは気が合うから付き合うのではなく、自分より人脈が広そうな人、自分よりお金持ちの人、自分の言うことを聞いてくれそうな人など「自分にとってメリットがある人」のなかから付き合う相手を選びます。
嫉妬心が湧いてくるような相手でも、「損得勘定」で「得」に振れたならニコニコと笑顔で付き合うことを選びます。
フレネミーは自分にとってメリットがある人を選びます。
メリットがある人とは、つけ入りやす人のことで、逆に言うと被害に遭いやすい人ということです。
では一体どんな人が、フレネミーの被害に遭いやすいのでしょうか?
フレメニー体質人間の被害に遭いやすい人の特徴を解説します。
優しい性格の人
人を信用したり面倒をみたり、当たり前のように人に親切にできる人は、ターゲットにされやすい傾向にあります。
人を差別することなく公平に接する優しさが、フレネミーにとっては自分の支配下に置くのに都合がいいのです。
自分の話をするのが好きな人
フレネミーは明るくて話上手、さらにリア充な人とは性格が合わないためライバル視されることが多いです。
相手が気に入らないという理由で狙われることになってしまい、ターゲットにされてしまいます。
うっかりタイプ
天然な発言をしたり、ちょっとうっかりなところがあるけれど、でも憎めない人。
そんな人は周りからの人気があることが多いですが、その人気がフレネミーの気に障り、狙いやすいターゲットにされてしまうこともあります。
被害を最小限にするためにできる、対処法について見ていきたいと思います。
プライベートな話をしない
フレネミーは、人のプライベートを事細かに根掘り葉掘り聞くのが大好きです。
聞かれたからと素直に話してしまった場合、その話は必ず他人に漏れてしまうと思ってください。
さらに話の内容によっては、嫉妬されたり逆恨みをされて被害を受ける可能性もあります。
しつこくいろいろ聞かれたとしても、プライベートな話をすることはできるだけ避け、当たり障りない答えを返して、詳細は話さないようにしましょう。
自慢話をしない
嬉しいことや楽しいことがあったときは、ついつい人に話したくなりますが、ほんのちょっとした自慢話でもフレネミーは嫉妬してしまい、見逃してはくれません。
「恋人ができた!」「旅行に行く」「昇給した」など、嬉しくて話したい気持ちは我慢して、ちょっとした自慢話でも、できるだけ話さないように気をつけてましょう。
うっかり話してしまったときは、早めに話を切り上げた方が、被害が少なくてすみます。
同調しない
話を振られると、つい同調したくなるものですが、相手がフレネミーの場合は、同調した人は仲間だと思い、批判してくる人は敵だと判断します。
フレネミーが人の噂話や悪口をしてきても、同調も批判もせずにさりげなく上手にかわすようにしましょう。
話を真に受けない
フレネミーはありのままの事実を伝えるのではなく、話を盛ったり嘘をついてくることがあります。
相手がフレネミーだとわかっている場合は、相手の話を鵜呑みにするのは危険です。
フレネミーの話は真に受けず、自分で直接聞いたこと、確かめたことを信じるように気を付けましょう。
相手を刺激しない
フレネミーは自分が敵対心を持った相手をターゲットにするので、ターゲットにされないために相手を立て、刺激しないようにするのも、被害を最小限にするために有効な手段です。
フレネミーはプライドが高いので、おだてられると悪い気はしません。
「敵ではない」という態度で相手に示しておけば、狙われる確率も下がります。
できるだけ刺激しないように行動しましょう。
まとめ
フレネミーの特徴や心理、対処法をお話ししてきましたが、あなたの周りに当てはまる人はいたでしょうか。
もし特徴に当てはまる人に狙われてしまった場合は、対処法を参考にして賢く行動してくださいね。
被害に遭わないためには、相手との距離感が大切です。
ぐいぐいと来られても深入りはせず、上手にかわしましょう。
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