目まぐるしく変わっていく現代において、私の親の世代から受け継がれてきたような方法が通用しなくなりつつある部分が多々あります。
子育てや教育の分野では、特にそういったところが顕著に見られるのではないでしょうか。
今回は「子育て上手」「子育て下手」は何が違うのか、見分けるポイントについて解説していきます。



食べていける子に育てる

AIの台頭によって、様々な職種がコンピューター化され、現在人間がやっている仕事の約半数が近い将来、機械によって奪われるということを聞いたことがある人もおられると思います。
これが何を意味するのかと言えば、今、子育て真っ最中の親にとっては、自分が経験してきたことは役に立たず、実りあるはずの子どもへのアドバイスは、実は時代遅れということになりかねないということを指しているのです。

昭和においてよく言われた「親はなくとも子は育つ」という、どこか自然任せ、他力本願的な感覚では、到底太刀打ちできない世の中になってきているとも言えます。
この令和の時代では、子育てをする親は、子どもの成長に伴う長期的ビジョンを持った上での戦略的な子育てをしなければならないのです。

何が起きるかわからない、全く予測不能の未来を生き抜いていかなければならない子どもたちに対して親ができることといえば、少なくとも、子どもをつぶさない、ということに他なりません。
未来にどんな時代が来るとしても、そこで地に足をつけ踏ん張って食べていける子どもに育てなければならないのです。

しかしどうしようもないことに、子育てが「上手い親」と「下手な親」は確実に分かれてしまいます。
では、子育てが上手い親、すなわち「子どもを伸ばす親」と、逆に子育てが下手な親、すなわち「子どもをつぶす親」は何が違うのか、どういう共通点があるのかを見ていきたいと思います。





子育てが上手い「子どもを伸ばす親」

子どもを伸ばす親の共通点


1.夫婦で本音を言い合い子どもの教育方針を決める

小学校や中学校の受験願書に「我が家の教育方針」を書かせる学校があります。
その答えとして、「明るく、元気に育つように」といった抽象的な記述では十分ではありません。
これが「正解」という解答は1つではありませんが、「ただやみくもに、暗記による知識のつめこむ作業より、子どもが知的好奇心を持ってくれるような言動を両親ともに常に心掛けており、今後も子どもが自身の頭で考えて判断のできる力を大切にしながら育てていきたい」といった具体的で熱意の込もったメッセージが求められます。
子どもにどういう大人になってほしいか、どういう人生を歩んでほしいのか夫婦の一致した共同目標があり、そこに対して親はサポートを惜しまないという姿勢が必要なのです。夫婦がお互い腹を割って、「こういう子育てをしよう」と話し合うことが大切なのです。


2.小さな長所を発見して褒める

親は子どもの短所を矯正することがためになる思いがちですが、生きていく上で短所があることは特に重要なことではありません。
というのも、短所は長所の裏返しだと言えるからです。
子どもの長所や得意なことを瞬時に見つけて褒めること、そして的確にアドバイスすることで、子ども自身が自信を持てるようにしていくのは親の務めなのです。
自分を認めることができる「自己肯定感」を持って成長できた子どもは間違いなく幸せになれるのです。


3.「先送り」をしない

子どもは生きていくなかで、次から次へと初めてのものに出会います。
例えば、生まれて初めて箸を持つとき、初めて鉛筆で書くとき、初めて出会う提出物の期限、初めて出会うスマホ、などなど。
その瞬間瞬間にきちんと正しい方法を教えることができるかどうか。
めんどうだから今じゃなくても後でいいや、と先送りするならば、育ったあとで矯正しようとしても手間と時間が余計にかかるだけです。
子どもが出会う一つひとつの「初めまして」に心を配りながら、正しい使いかたをその時に教えていくことができるその瞬間を見逃さないことが親として重要なのです。


4.「誰かの役に立つ」素晴らしさを教えることができる

人間は誰かのために何かができるということに幸せを感じる生き物です。
子どもにも小さいころから「この仕事は世の中にこんな風に役立っている」という視点で解説していれば、仕事や職業に対する価値観が自然に養われていきます。
また、一番身近な親がどう社会に貢献し、努力しているのかという背中を見せ続けることも大切なことです。


5.打たれ強い子に育てる

親は子どもが小さいときから、失敗は恐れる必要がないことを教えてください。
失敗しないに越したことはないですが、人間は失敗する動物です。
どんな失敗をしたときもパニックおこさず、くよくよせず、どう粘り強く乗り越えていける人間に成長していけるかが大切なのです。
失敗しても「経験値が増えた」ことととらえ、逆に失敗から学べたことを喜べるくらいの度量が必要です。
先行き不透明な世の中で必要なのは「打たれ強さ」なのです。





子育てが下手な「子どもをつぶす親」

子どもをつぶす親の共通点


1.夫婦仲が悪い

特に、喧嘩のときに感情に任せて相手の悪口を子どもにぶつける親は最悪です。
安定しない家庭に心の安定している子は望めません。
夫婦仲が悪い原因はその家庭によってさまざまですが、夫や親族の愚痴を子どもの前で吐き続ける母の元に育つと、その子は遅かれ早かれ壊れてしまいます。


2.子どもの上限を決める

子どもが「将来こうなりたい」というような希望を口走ったときに「無理」「できるわけがない」「向いていない」などという親は、その瞬間に子どもをつぶしていることに気づきましょう。
子どもは二度と「将来」を口にはしなくなります。


3.ペナルティを科す

よくあるペナルティに「成績が落ちたからお小遣いを減らした」というものがありますが、罰則やペナルティを課すことから生産的なものは何も生まれません。
また反対に、成績が上がったからご褒美をあげるというやり方も正しいわけではありません。
別の欲が満たされるから勉強を頑張る、ということはルールとして続きません。
子どもが勉強する内容そのものに興味や好奇心を持つことが大切なのです。
はたして親にいつもエサで釣られる成績の良い子というのは存在しないのです。

4.環境を見ない

学校、習い事、塾、友人関係など、子どもが接するあらゆる空間である「環境」だけは親の努力が利く範囲と言えます。
自分の存在を認めてもらい、長所を伸ばしてもらえる「環境」に子どもを置くことが思春期の子育てには何より必要なことです。
「この内申点なら自動的にこの学校だな」というように「環境」を見ない親にはならないようにしましょう。


5.時代を見ない

昭和の出世モデルが崩れてしまった今、親は時代をよく見て子育てをすることが求められます。
よく子どもに良い影響はないという理由で、スマホやPC、タブレットなど機器を与えない親がいますが、今の時代、情報を収集するツールが使えないと生きていけません。
もちろんそのなかには有益な情報があれば悪い情報や嘘の情報も溢れています。
それらをすべて蓋するのではなく、まず親が機器を学び、その機器のメリット、デメリットを把握したうえで、子どもに説明し、年齢に適した使い方のルールを親子で話し合うことが重要なのです。
「機械」が悪いのではなく、要はどう使いこなしていくか、なのです。




まとめ

今回の記事はお役に立ちましたでしょうか。

日々の暮らしのなかで、子どもの成長に「手をかけ続ける」「目をかけ続ける」ことは簡単ではありませんが、子どもを伸ばす親とつぶす親の差は、子どもへの働きかけが少しあるかないか、だけなのではないでしょうか。
「めんどくさいから今じゃなくても」という気持ちを越えて、今、その瞬間の子どもに寄り添うことが、大切な第一歩だと言えると思います。

子どもを「伸ばす親」と「ダメにする親」の習慣 (アスカビジネス)

筆者プロフィール

こらっと

大阪生まれ。団体職員兼ライターです。
平日は年季の入った社会人としてまじめに勤務してます。
早いもので人生を四季に例えたら秋にかかる頃になり、経験値は高めと自負しています。
このブログがいきいき生きる処方へのきっかけになれば幸いです。

お問合せはこちらで受け付けています。
info.koratwish@gmail.com


海外からの人材受け入れ団体職員として働いてます。
遡ると学生時代のアルバイトでアパレルショップの売り子から始まり、社会人となってから広告プロダクションでコピーライターとして働きました。
結婚・出産を経て、印刷会社のグラフィック作業員として入社。
社内異動により⇒画像・写真加工部⇒営業部(営業事務)⇒社内システム管理者と、いろんな部署を渡り歩きましたが、実母の介護のためフルタイムでは身動きが取れなくなり、パート雇用として人材受け入れ団体に時短勤務転職しました。

2019年実母が亡くなり、パートを続ける理由がなくなったため物足りなさを感じる毎日でしたが、年齢の壁など一顧だにせず(笑)再びフルタイムで働きたい!と就活し続けた結果、別の人材受け入れ団体に転職しました。
責任も増えましたが、やりがいも増えました。

デスクワーク経験が長く、Office関係の小ワザや裏ワザ、社会人としての経験を共有できれば幸いです。

家族構成は夫がひとり、子どもがひとり
キジ猫のオス、サバ猫のメスの5人家族です。

趣味は、読書、語学学習、ホームページ制作などなど
好奇心が芽生えたら、とにかく行動、なんでもやってみます。

猫のフォルムがとにかく大好きで、
神が創造した生物の中で一番の傑作だと思ってます。
ちなみに「こらっと(korat)」は
タイ王国のコラット地方を起源とする
幸福と繁栄をもたらす猫の総称です。




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