育児書や他人の受け売りではない、あなた流の育児方針はありますか?
「自分で育児方針を決められない」「誰かの言葉に流されやすい」と悩むママに、あなた流育児方針見つけ出すためのヒントをご紹介します。
例えば、「叱り方」について。
Aの育児書では「びしっと叱るべき」、Bの雑誌には「大目に見てあげるべき」と書いてあり、まったく対照的だったりします。
例えば、「トイレトレーニング」について。
我が子のトイレトレーニングはまだまだ先だと思っていたのに、同じ年齢の子どもを持つママ友に「うちはもう始めてるよ」と言われたら、「え?うちは遅すぎるのか」と焦ってしまいます。
この「どちらが正解なの?」「うちは遅すぎるのではないか?」という迷いがママ達の気持ちをぐらつかせてしまうのです。
初めての出産と育児においては、どんなママであれ初心者マークをつけて運転している状態ですから、だれもが不安で手探りなのです。
「うちはうち、よそはよそ」とゴーイングマイウェイ!我が子育てを行く、という方がおられますが、反対に周りの情報に特に影響されやすいママもおられます。
・周囲にとても気を遣う
・自分よりも他者を優先する
・自分の意見をなかなか持てない
誰しも心の中に持っている「自分軸」と「他人軸」があります。
自分の方法が見つからず育児で悩む方は、圧倒的に他人軸が優勢に働くタイプが多いのです。
もちろん内心ではそれに甘んじているわけではなく、自分で考えた通りに生きたいと思ってはいるのでしょうが、長年の生き方のクセとして、周囲に何か言われると自分が間違っているのではないかという思いに駆られてしまうのです。
欧米と日本では「軸」の在り方が大きく違い、欧米人は自分軸優勢、日本人は他人軸優勢という傾向があるようです。
これは単なる主観ではなく、研究結果でも裏づけされています。
欧米の人々の自己観は「独立的」なのに対し、日本人は「協調的」で、「周りから受け入れられている自分」をよしとする傾向が強いのだそうです。
和ともって良しとする日本人は、育児においても、周りのママとの違いに揺れてしまったり、育児書どおりに子どもが成長しないことに不安になったりするのです。
本意ではないけれど合わせておこう、みんなの意見なら仕方がない、ということはよくありますよね。
ましてや、初めての育児はどのママにとっても未知のことばかりなので、普段以上に自信が揺らぎ、他人軸が強くなってしまうのは当然のことなのです。
それを踏まえた形で、自分らしい子育て方針を見つけるにはどうしたらいいのでしょうか?
育児で迷ったら、自分の心の声を聞くことをおすすめします。
私がこの子だったら、どうして欲しいか、と自問するのです。
親目線で子どもに対して「どうすべきか」と考えるていると、どうしても他の意見に惑わされてしまいますが、子どもの立場になって「どうして欲しいか」と考えると、「自分だったらこうしてほしいな」と、素直で無理のない答えが出てきやすくなります。
実は、この子ども目線からの答えには、あなた自身の幼少期の思いがこめられています。
あなたが子どものとき、お母さんがしてくれて嬉しかったことを我が子にもしよう、お母さんにしてもらえなくて悲しかったことを我が子には繰り返さないようにしよう、というように、自分の幼少時代を思い出して、自分流の方向性を見い出すことができるのです。
「お母さんの笑顔がもっと見たかった」
「お姉ちゃんと比べないでほしかった」
「ヒステリーに叱らないでほしかった」
「もっと抱きしめてほしかった」
ならば、
「たくさん笑うようにしよう」
「子どもたちを比較するのはやめよう」
「叱るとき、感情的になるのをやめよう」
「たくさんハグしてあげよう」
という具合にです。
とくに、あなたが子どものときに親にもっとしてほしかった願いを、今、我が子に対して満たしてあげることは、大人になった自分自身への癒しにもつながります。
あなたの子育て本当に必要なことはあなたの幼少期の思い出にあると考えてください。
そのためには、自分の気持ちをコントロールしたり、家事をおいて子どもの相手をすることも必要になるかもしれませんが、あなたが望んでいたことを、今、お子さんにしてあげることほど、母子のニーズが満たされるものはないのです。
まとめ
子育てにひとつの成功パターンはありません。
親もそれぞれ、子どももそれぞれです。
100組の母子があれば100通りの子育てがあります。
育児書を読んだり、ママ友からアドバイスをもらうことは大切ですが、何かしっくりしないなと感じたときは、自分の子育ての軸になるヒントとして「私が小さいころ、お母さんに求めていたものは何だろう?」とあなたの中に眠っている思いを掘り起こしてみてください。
その思いの中にきっとあなた流の育児方針が見つかるはずです。