遠い昔のことですが、春の暖かい風がそよぐころになると必ず肌トラブルを起こしていました。
私はTゾーンはオイリー、頬はカサカサという混合肌なので、市販の化粧水でしっくり合うものがなかなか見つかりません。
一人ひとり肌質は違うので、とっても良いと勧めていただいたものでも私にはそれほどでもなかったり、かえってトラブルがひどくなったり。
試行錯誤するうちに自分で化粧水を作ることを覚えました。
これが私の肌にピッタリで、コスパも最高なので、現在は顔だけでなく全身に使いながら一年を通して特に肌に大きなトラブルもなく過ごせています。
今回は手作り化粧水についてご紹介させていただきます。



化粧水の危険な添加物とその役割


化粧水をはじめとする化粧品には、水や油を含んでいるために雑菌やカビが繁殖しやすい特徴があります。
封を開けた後も常温保存するものが多く、同じ化粧品を半年以上使い続ける消費者も多いので、雑菌やカビによる肌トラブルを避けるるための「防腐剤」が使われています。
また、低価格で仕上げるための「合成着色料」や「合成香料」、テクスチャを良くするための「合成ポリマー」などさまざまな添加物が含まれています。
中でもよく使用される添加物成分についてご紹介します。

1.パラベン
少量で抗菌力を発揮するので防腐剤として使われる

パラベンと呼ばれる「パラオキシ安息香酸エステル」の中でも「メチルパラベン」、「エチルパラベン」、「プロピルパラベン」、「ブチルパラベン」は全体の1%以下でしか使用は認められておらず、安全性も高いと言われていますが接触性皮膚炎を起こす方もいます。
また、抗菌力から私たちの肌に必要な常在菌まで殺してしまう点も短所です。

2.界面活性剤
保湿剤として使われる

比較的低刺激と言われる非イオン性界面活性剤として使われる高分子化合物「PEG(ポリエチレングリコール)」や「PPG」「BG」などが含まれた成分は非常に安定していることや抗菌効果もあるのですが、石油系原料のひとつです。
界面活性剤が悪いという考えは言い過ぎですが、植物性なのか石油性なのかなどその原料の由来に気を付けてください。

3.人工(合成)着色料
色付け、コストを抑えるため

人工着色料(合成着色料)は、○色×号などで表記されているもので、石油やタールから合成している「タール系色素」が主流ですが、日本で認められていてもアメリカはじめ外国では発がん性があると禁止されているケースも少なくありません。

4.人工(合成)香料
香り付けやにおい消し

人工香料(合成香料)は、揮発性のアルコール類が体内で毒性のあるアルデヒドになったり、芳香性のエステル、合成ムスクは体内に蓄積されて母乳からも検出されるとも言われています。




手作り化粧水について

私が化粧水を自分で作り始めたときには、まだ市販の「天使の化粧水」は存在せず、「天使の化粧水」というネーミングもありませんでした。
バーバラ寺岡さんの著書の中に、手作り化粧水のレシピが載っていて、それをヒントにして私に合うようにパッチテストを繰り返して作っていったのです。

【手作り化粧水レシピ】

☆材料☆
・尿素(ホームセンターで肥料用尿素として売られています。袋に46.0粒状尿素、窒素46%等と書いてあります。価格は1kg入りで400円程度です。)
・グリセリン(薬局で市販されています。100ml入りで400円程度です。)
・精製水(500mlで100円程度です)
・美肌水を入れる容器(化粧品の空き瓶などフタができるもの)

☆作り方☆
1.尿素50g、水200ml、グリセリン小さじ1杯を用意します。
2.煮沸消毒して乾かした容器に、尿素を入れます。
3.2の容器に精製水を入れます。
4.容器にフタをして、尿素が溶けて透明になるまでよく振って混ぜます。(約1分間)
5.尿素が溶けたらグリセリンを加えて、もう一度よく振ります。

これで、美肌水「原液」の出来上がりです。

☆使い方☆
原液の尿素の濃度は20%です、体の部位やその人の肌質によっては刺激を感じる場合があるので、自分の肌に合うように適宜精製水で薄めて濃度を調整して使用してください。
特に顔に使用する場合は、必ず原液を水で5〜10倍に薄めてください。
あくまでも「刺激を感じない濃度」というのが鉄則です。
原液の使用期限は、冷蔵庫や冷暗所で6ヶ月です。

添加物は一切含まず、材料は肥料用尿素、グリセリン、精製水の3つだけ。

手作り化粧水の良いところは、遠慮なく全身ジャブジャブ使えることです。
乾燥する真冬には、簡単パックでカサカサ部分のケアもできます。

【手作り化粧水簡単パック】

手作り化粧水を無漂白のキッチンペーパーにたっぷり含ませ、気になる身体の部分にパックとして貼り付け、その上からサランラップをします。
そのまま30分間くらい放置すれば、即席パックで肌の奥深くまで化粧水がしみ込み、しっとりもっちりの肌になります。

手作り化粧水に使用する尿素は肌馴染みがよく、水分子をつかまえて肌の乾燥を防ぐ働きがあると同時に、皮膚表面の余分な角質を除くピーリングの働きがあるとも言われています。
尿素が肌に悪い、という噂の根源はおそらくこの手作り化粧水にあるのだと思います。
というのも、手作り化粧水の作り方・使い方を間違えると、かえって肌トラブルを起こす可能性があるためです。

角質を作るタンパク質はCO-NHという構造をたくさんもっており、互いに水素結合することでくっつき合っています。
ここに尿素を加えるとタンパク質同士の水素結合の間に割り込んでその構造を破壊し、溶かしてしまうのです。
尿素入りの化粧水やクリームをつけ続けると、しっとりするだけでなく角質が取れ肌がツルツルになってくるのはこのためです。
角質が取れると基底細胞の細胞が分裂活性化して新陳代謝を促進する反面、角質層は水分を保持したり外的刺激から皮膚を守ってる場所でもあるので、角質を取りすぎると皮膚が乾燥しやすくなり、かゆみや赤みが出たり、ヒリヒリ感や皮膚がむけたりします。

手作り化粧水は、基本的に濃い原液を作って、使うときに薄めるものですが、それを誤って薄めずに使うと肌が荒れます。
また肌に合う原液と精製水を薄める割合も人によってそれぞれ違うっため、トラブルを起こした人はかなり尿素の濃度が高い状態で使っていた人なのだと思います。

パッチテストを繰り返し行い、自分に合った化粧水を作って正しい使い方をしてくださいね。





天使の化粧水(市販品)について


私が手作り化粧水を使い始めてから後発として、市販品の「天使の化粧水」が販売されました。
原材料の精製水、グリセリン、尿素というシンプルさは変わらないまま、保湿成分の尿素とグリセリンの配合を変えたさっぱりタイプ、しっとりタイプ、ヒアルロン酸Na配合で保湿効果を高めた超しっとりタイプもあります。
自分で作るのは面倒くさいけれど、ちょっと試してみたいという方は、市販品を購入されると良いかもしれません。

天使の美肌水さっぱり 310ML


天使の美肌水しっとり 310ML


天使の美肌水超しっとり 310ML

まとめ

今回の記事はお役に立ちましたでしょうか。

年齢とともに肌質も変化するはずですが、私が20代後半からこの手作り化粧水を使いだして、今まで気になる問題は起きていません。
尿素1kg、グリセリン100ml、精製水500ml合わせて購入額は1000円程度と、費用対効果は抜群によく、小さなお子さんにも安心して使える化粧水です。
市販品の添加物が気になる方や究極の自然派といえる自家製化粧水に興味のある方はぜひ試してみてくださいね。

筆者プロフィール

こらっと

大阪生まれ。団体職員兼ライターです。
平日はできる社畜としてまじめに勤務してます。
早いもので人生を四季に例えたら秋にかかる頃になり、経験値は高めと自負しています。
今まで培ったいきいき生きる術(すべ)をお伝えできれば幸いです。

お問合せはこちらで受け付けています。
info.koratwish@gmail.com


海外からの人材受け入れ団体職員として働いてます。
遡ると学生時代のアルバイトでアパレルショップの売り子から始まり、社会人となってから広告プロダクションでコピーライターとして働きました。
結婚・出産を経て、印刷会社のグラフィック作業員として入社。
社内異動により⇒画像・写真加工部⇒営業部(営業事務)⇒社内システム管理者と、いろんな部署を渡り歩きましたが、実母の介護のためフルタイムでは身動きが取れなくなり、パート雇用として人材受け入れ団体に時短勤務転職しました。

2019年実母が亡くなり、パートを続ける理由がなくなったため物足りなさを感じる毎日でしたが、年齢の壁など一顧だにせず(笑)再びフルタイムで働きたい!と就活し続けた結果、別の人材受け入れ団体に転職しました。
責任も増えましたが、やりがいも増えました。

デスクワーク経験が長く、Office関係の小ワザや裏ワザ、社会人としての経験を共有できれば幸いです。

家族構成は夫がひとり、子どもがひとり
キジ猫のオス、サバ猫のメスの5人家族です。

趣味は、読書、語学学習、ホームページ制作などなど
好奇心が芽生えたら、とにかく行動、なんでもやってみます。

猫のフォルムがとにかく大好きで、
神が創造した生物の中で一番の傑作だと思ってます。
ちなみに「こらっと(korat)」は
タイ王国のコラット地方を起源とする
幸福と繁栄をもたらす猫の総称です。




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似顔絵は、「似顔絵メーカー」で作成しました。