これ、必ず一度や二度は聞かれたことのある質問ではないでしょうか。
ときには「犬派って〇〇なんだよな」とか「猫派は〇〇だから」と、血液型占い級のいい加減さでそれぞれの性格を決めようとする風潮があるのも事実です。
まあ、それはそれで会話の潤滑油になっているから今まで廃れることなく延々と繰り広げられてきたテーマであると言えるのですが。
さて、この派閥問題を、今回はお金の観点で探ってみようと思います。
一般的なイメージだと、犬派は明るく社交型、猫派は孤独を好むマイペース型、といったところでしょうか。
2016年8月8日、Facebookが国際猫の日に、犬派と猫派の趣味嗜好などについて独自のツールでアメリカ在住のFacebookユーザーから16万人の犬派・猫派を抽出し、プロフィール情報などからその傾向分析した調べた調査結果を発表しました。
その結果はというと、果たして一般的なイメージを裏付ける結果だったといってよいものとなりました。
犬は毎日散歩に行くので、犬友だちができやすい傾向があります。
また、ドッグランやドッグカフェなどで犬派同士で会ったり、一緒に遊びに行く機会が多く、そこで友だちの輪が広がりやすいことが考えられます。
一方、猫は散歩をする必要がありません。
そもそも猫は「外を連れて歩く」という概念がないといっていいでしょう。
なので猫派はインドア派が多いのではないかと推測できますね。
このようなことから、猫派に比べると犬派のほうは友だちが多いのではないかということになります。
そして、調査結果ではそれが見事に調査結果に表れたのです。
犬派は猫派よりFacebookでつながっている友だちが平均して26人多いという結果が出ました。
一方で、猫派は犬派よりも「イベントに招待されることが多い」という。
犬派は積極的に自らが動いて友達を増やすのに対し、猫派は受け身の姿勢で友だちの輪を広げているといえるかもしれません。
犬派と猫派で独身者の割合を見てみると、犬派では24%、猫派では30%と、結婚していない飼い主は猫派のほうが多いことがわかります。
これは居住地域に影響されると考察されていて、犬派は郊外に暮らす人が多く、猫派は比較的都市部に多いため、猫派は「都会暮らしの独身者」が多いといえるのです。
では、メンタル面はどうでしょうか。
Facebookの「感情機能」から得られた集計データによると、犬派は「興奮」「誇りに思う」「恵まれている」など、ポジティブなキーワードを示す人が多いことがわかり、猫派は「疲れた」「面白い」「イライラする」とポジティブからネガティブまで感情表現が幅広いことがわかりました。
Facebookの「いいね」をつけた観点から一番高い数値のものを比べて導き出したという、本、テレビ番組、映画といった娯楽面の嗜好性についてのデータでは、犬派、猫派がどんな異なる嗜好性を持っているのかを垣間見ることができます。
「本」では、犬派は「Marley&Me」というラブラドールレトリバーのマーリーと過ごした13年間について綴られたジャーナリストによる自伝本、猫派はホラー小説「ドラ
キュラ」が一位。
「テレビ番組」では、犬派は「Duck Dynasty」というドキュメンタリー番組、猫派はアニメの「NARUTO」が一位。
「映画」では、犬派は「The Notebook」というラブストーリー、猫派は「ターミネーター2」が一位。
以上の結果から見てみると、犬派はリアリティ主義でロマンチックなラブストーリーを好む傾向が高く、猫派は現実逃避のできるファンタジーやSFものが好きな方が多いといえそうです。
犬派と猫派で、どれだけ稼いでいるのか、つまり「年収」の違いはあるかどうか。
参考にできる調査として、2014年、株式会社ネオマーケティングが行った有識者286名の個人年収をヒアリングしたものがあります。
このヒヤリングでは、女性は犬派・猫派で差はありませんでしたが、男性においては、犬派が561万円、猫派が464万円と、約100万円もの差が出ました。
犬派も猫派も職位に違いは見られないため、検証はできていないものの職種や企業規模が異なるせいかもしれないと分析しています。
ペットを飼っていると、突然の病気やケガなどで出費がつきものになります。
とくに必要となる医療費はバカにならないため、いざというときのためにペット貯金をしている飼い主も多いようです。
株式会社マクロミルが2017年に行った調査によると、ペット貯金の平均額は犬派が295,102円、猫派が162,164円と、犬派のほうが約13万円上回りました。
ペット保険加入率は、犬派が28.4%、猫派が11.4%と2倍近くの差があったことから考えると、犬派のほうがお金に関しては堅実といえるかもしれません。
アニコム損害保険株式会社の調査によると、犬の飼育にかかる年間費用は306,801円、猫は158,680円で、犬は約30万円、猫は約16万円となり、犬の飼育費は猫の約2倍かかることがわかりました。
では、犬派は何にお金をかけているのでしょう。
年間支出調査の項目別で見ると、犬の「ケガや病気の治療費」は44,869円。一方、猫は23,919円で、犬の治療費は猫の約2倍となっており、他に大きく差があった項目としては猫にはほとんど費用がかからない「しつけ・トレーニング料」「シャンプー・カット・トリミング料」「遊べる施設」「洋服代」に犬は数千〜数万円かかっています。
犬は、外に一緒に遊びに行く機会が多いため、レジャー関連の出費が多くなるのは当然といえるでしょう。
では、一方、猫派がお金をかけるのは、どこだと思いますか。
それはずばり「防災費」なのです。
猫の場合、犬のように外出慣れしていないだけに、いざというときに備えての必要性を強く実感したのかもしれませんね。
日本では度重なる自然災害で、意識が高まった結果とも言えるでしょう。