コロナで始まった2020年ですが、一年の最終日、大晦日がいよいよ明日に迫りました。
子どもの頃から大晦日といえば、いつもならとっくに寝ている時間なのに、元日になるその瞬間に起きていても叱られもせず、紅白歌合戦を眠い目を擦りながら見ていると、母が湯気の立った年越しそばを運んでくる。
さっき晩御飯食べたからいらない、などと言おうものなら「縁起物だから食べなきゃだめ」と目の前にドン!とお椀を置かれる。
これもいつもなら深夜にものを食べるんじゃない、と叱られることなのに大晦日の年越しそばだけは半ば無理矢理にでも食べさせられるという…。
子どもごころに、どうしてこんな深夜にそばを食べるんだろう?って思っていました。
そして大人になった今も、縁起物として大晦日には年越しそばを食べていますが、そもそもの年越しそばの意味を詳しく知らない事実に気づき、ちょっと深堀りしてみました。
お正月のおせち料理とお雑煮、節分の恵方巻き、夏の土用の日の鰻、クリスマスのクリスマスケーキ、そして大晦日の年越しそば、などなど。
その中でも年越しそばは江戸時代から続いている風習で、大晦日に家族が揃ってそばを食べながら一年を振り返る大切な行事として浸透しています。
では、何故そばなのか?
うどんではダメなのか?
ここからは年越しそばの由来に触れてみましょう。
年越しそばを食べる理由として、主に以下の3つが知られています。
1.そばのように、細く、長く、長寿を願い食べた説
そばは細くて長いことから、その見た目を長寿になぞらえて、お晦日にそばを食べると長生きできるとされていたため。
2.一年の悪い縁を断ち切る説
そば粉は他の麺類と比べて切れやすい(十割そば)ことから、「今年一年の厄を断ち切る」という意味が込められていたため。
3.金運を招く説
江戸時代の金細工師が散らばった金粉を集める際に、そば粉を練ったものを使っていたことから「そばは金を集める」と言われ、そばを食べると金運がよくなるとされていたため。
なお、年越そばは温かくても冷たくてもどちらでもよいのですが、年を跨がずに大晦日の間に食べ終わるのがよいそう。
また、年越そばを残すのは縁起がよくないので、お腹が空いていない場合はあらかじめ食べきれるようい少なめに盛ってもらいましょう。
好きな具材や縁起のいい具材を入れて、お正月を迎える華やかな色どりにしたいものです。
年越しそばに添える縁起のよい具材をご紹介しますね。
1.海老
海老は腰が曲がっている姿から長寿のシンボル的存在として、昔から日本では縁起のよい食材です。
2.ニシン
ニ親(にしん)から子どもが生まれるという意味合いから、子宝の願掛けや縁起を担ぐ食材として、京都や北海道では年越しそばにニシンを入れて食べることが多いそうです。
私も甘い味付けのにしんがのった温そば、大好きです。
3.たまご
卵の黄色は金色を想像させ、商売繁盛の意味があると言われています。
4.鶏肉
年明けに最初に鳴くのが鶏。
縁起がよい食材として年越しそばに入れる地域が多くあります。
5.油揚げ
稲荷神社の守り神であるきつねの大好物であることから、商売繁盛の願いを込めてきつねそばを食べるとよいと言われています。
巣ごもりだった今年は、いつもと違ってちょっと変わった年越しそばを楽しんでみましょう。
【ホットプレートで瓦そば】詳しくはレシピタイトルをクリック
・茶そばを少し硬めに茹で、水に晒した後で水気を切り、サラダ油をまぶして置いていきます。・牛コマ肉(牛ミンチでもOK)を醤油、酒、みりん、砂糖で味付けします。
・錦糸卵を作ります。
・ホットプレートに茶そばを敷き、蓋をしてぱりぱりするまで焼きます。
・焼きあがった上に味付けした牛コマ肉、錦糸卵、刻んだねぎをトッピングして完成。
【すだちそば】詳しくはレシピタイトルをクリック
・すだちは洗って薄めの輪切りにしておきます。・そばを茹でて水に晒し、水気を切ります。
・鍋に水を沸騰させ、麺とめんつゆなどを入れて1分ほど煮込み、器につゆとそばを入れて、すだちをのせたら完成。
【茄子と豚バラ肉のつけそば】詳しくはレシピタイトルをクリック
・ヘタをとって適当な大きさにカットした茄子をレンジで加熱し、フライパンに油を入れて適当な大きさにカットした豚バラ肉とともに炒めます。・めんつゆを火にかけて沸騰する直前で止め、茄子と豚バラ肉と一緒に器に入れます。
・そばは茹でて冷水でしめておきます。
まとめ
私は昔からうどんよりそば派。
毎年大晦日にいただく年越しそばは年中行事の楽しみのひとつです。
どうせいただくなら美味しい年越しそばがいいですものね。
我が家の年越しそばは、徒歩10分のところに美味しいお蕎麦屋さんがあるので、大晦日の夕食はそこのおそばに決めています。
今年はコロナで散々な一年でしたが、来年はぜひとも終息することを願って、獲れたての秋そばで打ったにしんそばで締めたいと思っています。
ブログ読者の皆さま、どうか良いお年をお迎えくださいませ。