しかし、猫の鳴き声は1パターンではありません。
感情の起伏でわざとたくさんの鳴き方を分けているふしがあるような…。
それがまた可愛いのですが。
声色によって今どんな感情を抱いているのかが飼い主に分かると嬉しいですね。
今回は猫の鳴き声について書いていきたいと思います。
飼い猫の場合は、大まかに「甘える、要求を伝える」「不安や恐怖を感じている」「発情して威嚇している」の3種類に分類することができそうです。
一般的にはオス猫の方がたくさん鳴く傾向があると言われていますが、性格や飼育環境などで非常に個体差があって、鳴き声自体も猫の個性としてとらえることができるようです。
うちの子ふたりを比べてみてもオスは甘えたで、ニャーンともカワイイ声でよく鳴きますが、メスの方はマイペースでとっても自立しており、ごはんやトイレの掃除してよ!など、何かを要求する時以外はあまり鳴きません。
しかしあまり鳴かないからといって、必ずしも性格的に自立しているとか、単に要求がないというのではなく、鳴き方がわからない場合や、鳴き声が非常に小さいということもあります。
おとなしい猫は、そのような場合もあることを踏まえて注意深く観察すると良いでしょう。
●短く「ニャッ、ニャッ」
朝の時間帯に猫が短い発声で、「ニャッ、ニャッ」と鳴いているときは、おはようのご挨拶だそう。
うちのオスの方が、朝私をおこしに来るときに、そーっと顔に触れながらこの鳴き声を発します。
●訴えるような「ニャーン!」「ニャオ!」
何かを訴えるように「ニャーン!」「ニャオ!」と何度も鳴くのは、ごはんが欲しいときや、何かをしてほしいとき、遊んだり撫でたりなど構って欲しいときだそう。
うちの子は両名ともおなかがすいて食器が空になってると、すり寄ってきてこのような声を一斉にあげ始めます。
「早くご飯入れてー」「缶詰ちょうだい!」「おやつ食べたい!」ってことですね。
●長めの「ニャーーーン」
長めに「ニャーーーン」と可愛らしく鳴くのは甘えているとき。
同時にのどのゴロゴロ音がついてきます。
うちのオスはこの声とともにのどをゴロゴロ言わせながら、頭をこすりつけてきます。
1音か2音高いキーで鳴くのが特徴。
会話はできませんがこの鳴き声を聞くと「甘えたいんだな」とわかるので抱っこしたり撫でたりしてスキンシップをとっています。
●不安なときの「ニャッ、ニャッ、ニャッ」
朝の挨拶以外にも、不安なときに「ニャッ、ニャッ、ニャッ」と短めに鳴くことがあります。
うちのメスの方は見慣れない人間が玄関から入ってくると(もちろん飼い主にとってはお客様ですが)この声をあげて、サッとどこかに隠れてしまいます。
●興奮状態の鳴き声「クククッ」「カカカッ」「ケケケッ」
これらの鳴き声はクラッキングといいます。
猫の狩猟本能からくる興奮状態の行動の際に出てくるもので、「クククッ」「カカカッ」「ケケケッ」と鳴くことで、外の鳥や、室内にいる虫などに反応しているのです。
何かをじっと見つめたり、睨みながら、クラッキングすることが多いです。
上記以外でも、発情時には大きい声で「ニャーオ」や「ナーオ」と鳴きます。
「シャー!」「フー!」と鳴くのは、威嚇しているとき。
毛が逆立ってふくれ、表情も険しくなるので飼い主にも分かりやすいですね。
飼い猫でも飼い主さんと意思疎通を図るだけでなく、猫の本能から出る場合もあるようです。
私も何度か体験しましたが「鳴いているはずなのに声が聞こえない。声が出なくなっちゃったんじゃ」と、心配になったことがある飼い主さんもいるかと思います。
これは通称サイレントニャーといい、英語圏では“Silent Meow”と呼ばれています。
サイレントニャーは、声が出なくなったわけではありません。
実は猫は人間には聞き取ることのできない周波数で鳴くことができるため、飼い主さんに向かってこのサイレントニャーで鳴いている場合は、飼い主さんのことを母猫と同じくらい信頼しているという証拠なのです。
猫は相手に対してリラックスして甘えられる存在と認識している場合にだけ、このサイレントニャーを行うようです。
まとめ
猫はさまざまな声色を使い分けて、自分の意思を伝えようとしています。
上記のような鳴き声ではなく、いつもとは明らかに様子の違う鳴き声でなき続けている場合は、飼い主の気づかないところで怪我や火傷などを負い、体に痛みがあるか、何らかの異常がおこっている可能性が考えられます。
また、排泄中に悲鳴のような鳴き声を上げていたら泌尿器系に病気があるかもしれないので、専門家や医療機関に相談してみることも検討しましょう。
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