愛しい猫との共同生活。
その生活のなかで気になることのひとつが飼い猫の避妊・去勢手術です。
愛猫の身体に負担がかかることによって、大切な猫ちゃんが辛い思いをしないのか、本当に避妊・去勢は必要なのかどうか知りたいところですよね。
今回は愛猫の避妊・去勢手術を行う時期や手術のメリット・デメリット、手術の内容や手術費用、手術後のケアについて、獣医さんに聞いてみました!




避妊・去勢手術の時期

不妊治療は、望まない妊娠・出産を予防するためや、乳腺腫瘍など性ホルモンに関連する病気の予防のために行います。
猫の不妊手術には、メス猫の避妊手術とオス猫の去勢手術があります。
避妊手術は開腹して卵巣のみ、または卵巣と子宮を摘出し、去勢手術は陰嚢を切開して精巣を摘出します。
それぞれ手術の内容は違いますが、繁殖に必要な機能を手術で取り除くという点は同じです。
手術のタイミングは、生後6ヵ月から初めての発情を迎える前に行うのが適切な時期だといわれています。
発情が始まってしまう前に早い月齢の段階で行うことが肝心で、ゆっくり構えていると時期を過ぎてしまうので注意が必要です。
また、猫ちゃんによって体調や成長のスピードに差があるため、細かな時期については個々の猫ちゃんの様子を見ながら、かかりつけの獣医師と相談して決定しましょう。
うちの場合はメス、オスともに生後4か月で行いました。
まだまだ子猫で、特にメスは開腹手術になるので飼い主としても辛かったですが、二人との元気で健康体だったからできたのだと思います。




避妊・去勢のメリットとデメリットは?

なぜ猫に、避妊・去勢手術をした方が良のでしょうか?
その最大のメリットは、避妊・去勢手術をすることによる病気の予防です。
避妊手術は、望まない出産を予防できるだけでなく、乳腺腫瘍の発症率の低下や感染症・卵巣・子宮の病気を予防できる点にあります。
乳腺腫瘍は、ほとんどの場合悪性で、死に至る可能性のある病気ですが、発情の前に避妊手術を行った場合は、かなりの確率で予防できるというデータもあります。
発情中に見られる普段とは異なる行動や鳴き声もみられなくなるので、ストレスが軽くなるのもメリットといえるでしょう。
去勢手術は、避妊手術と同様、望まない妊娠の予防、感染症や精巣の病気から守ることができる点でメリットがあります。
その他、マーキングや発情期の問題行動の防止にもつながります。
デメリットは、避妊・去勢ともに手術によって食欲を抑えるエストロゲンが増加し、太りやすくなってしまうこと。
また、手術の際の麻酔のリスクはありますが、手術の前に病院側の説明をしっかりと聞き、納得したうえで手術を受けてください。
とはいうものの、猫ちゃんにとって避妊・去勢を受けるデメリットは、ほとんどないといってもいいでしょう。



手術を受けるときの注意点

避妊手術・去勢手術の際は、全身麻酔を使用します。
麻酔なしで手術をすることはありません。
全身麻酔のリスクはゼロではないので、手術後にちゃんと麻酔から目覚めてくれるかどうか、具合が悪くならないだろうか…など、飼い主としては心配なことがたくさんあります。
ほとんどの動物病院では、麻酔前に身体検査・血液検査を行い、麻酔をしても支障がないかしっかりと確認してから万全を期して行われます。
検査で異常が発見された場合は、避妊・去勢手術は後回しにして、まずはその病気の解明と治療を優先します。
検査の結果次第では、手術の日程を変更したり、中止したりすることもあります。
避妊手術・去勢手術は痛みをともなうものなので、愛猫の身体の負担を減らすためにも、麻酔は必要であることを理解しておきましょう。

手術は麻酔が完了したら剃毛と消毒をして、皮膚を清潔な状態にしてから始まります。
心電図や血圧、呼吸数、麻酔ガス濃度、体温などを常に測定して、異変がないかチェックしながら進めていきます。
メス猫の避妊手術は、ヘソから下の部分を開腹して、卵巣のみまたは卵巣と子宮を摘出します。
摘出したら縫合して手術は終了です。
オス猫の去勢の場合は、陰嚢の皮膚を切開して睾丸を摘出したら終了です。
縫合すると傷口を気にする猫がいるので、あえて縫合を行わない病院もあります。
手術後に麻酔から目覚めたら、猫の様子をしっかり確認します。
麻酔による変化はないか、痛みを感じている様子はないかを手術後、おおよそ数時間から半日程度病院で様子を見て変化がないようなら帰宅許可が出ます。
オス猫の去勢手術では、ほとんどの場合が日帰りになります。

メス猫は開腹手術のため、傷口や縫合跡を猫が舐めたり触ったりしないように、エリザベスカラーという襟巻のような器具を首元に装着して帰宅することもあります。
手術から約1週間で抜糸を行いますが、避妊手術の場合でも病院によっては溶ける糸や接着剤を使用するため、抜糸を必要としないこともあります。
手術後の処置は病院によって違うので、相談の際によく聞いておくと安心です。

帰宅したあとは、手術を乗り越えて頑張った愛猫にたっぷりの愛情でいたわり、ゆっくりと休ませてあげてください。
とくにメス猫の場合は、開腹手術なので身体に負担がかかって、痛みも感じているはずです。
特に性格が臆病な子や神経質な子は痛みを感じて心細く鳴きだすことがあります。
退院の際に痛み止めを処方してもらえるかを前もって聞いておくと安心です。
縫合した箇所が気になって、なめたり触ったりしないように、様子を見てあげましょう。
エリザベスカラーを付けていると安心ですが、狭い場所で引っかかってしまうことがあるので、しばらくは目を離さないように心がけてください。

若い猫で避妊・去勢手術をしただけならば、痛みが数日間も続くことはほとんどありません。
何日も痛がっている様子が続くようであれば、感染症を起こしていたり、縫合した糸が外れていたりするなど、何かトラブルが起きている可能性があるので、手術してもらった動物病院を早めに受診してチェックしてもらってくださいね。

まとめ

今回の記事はお役に立ちましたでしょうか。

大切な愛猫の避妊手術・去勢手術に不安を感じる方もいらっしゃると思います。
しかし、避妊手術・去勢手術は病気の予防にもなり、望まれない妊娠から愛猫を守るためにも必要な手術です。
ぜひ初めての発情期が来るまでに早めにかかりつけの獣医師に相談した上で、手術を検討されることをお勧めします。
猫の避妊手術・去勢手術に助成金を用意する自治体もあるので、お住まいの地域の役所で、助成があるか確認してみてください。
額は市町村によって異なりますが、一般的に3,000円から5,000円ほどの助成金を出す自治体が多いようです。
手術後はとても疲れているはずなのでゆっくりと休ませてあげてください。
術後、食欲が増したり、体重が増えたりすることがあります。
肥満は病気の原因となるので、元気で長く一緒に暮らすために体重管理・食事管理はしっかりと行っていきましょう。
猫ちゃんと生活していくうえで、ペット用品専門のアイリスプラザインターネットショッピング はお勧めです。
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筆者プロフィール

こらっと

大阪生まれ。団体職員兼ライターです。
平日は年季の入った社会人としてまじめに勤務してます。
早いもので人生を四季に例えたら秋にかかる頃になり、経験値は高めと自負しています。
このブログがいきいき生きる処方へのきっかけになれば幸いです。

お問合せはこちらで受け付けています。
info.koratwish@gmail.com


海外からの人材受け入れ団体職員として働いてます。
遡ると学生時代のアルバイトでアパレルショップの売り子から始まり、社会人となってから広告プロダクションでコピーライターとして働きました。
結婚・出産を経て、印刷会社のグラフィック作業員として入社。
社内異動により⇒画像・写真加工部⇒営業部(営業事務)⇒社内システム管理者と、いろんな部署を渡り歩きましたが、実母の介護のためフルタイムでは身動きが取れなくなり、パート雇用として人材受け入れ団体に時短勤務転職しました。

2019年実母が亡くなり、パートを続ける理由がなくなったため物足りなさを感じる毎日でしたが、年齢の壁など一顧だにせず(笑)再びフルタイムで働きたい!と就活し続けた結果、別の人材受け入れ団体に転職しました。
責任も増えましたが、やりがいも増えました。

デスクワーク経験が長く、Office関係の小ワザや裏ワザ、社会人としての経験を共有できれば幸いです。

家族構成は夫がひとり、子どもがひとり
キジ猫のオス、サバ猫のメスの5人家族です。

趣味は、読書、語学学習、ホームページ制作などなど
好奇心が芽生えたら、とにかく行動、なんでもやってみます。

猫のフォルムがとにかく大好きで、
神が創造した生物の中で一番の傑作だと思ってます。
ちなみに「こらっと(korat)」は
タイ王国のコラット地方を起源とする
幸福と繁栄をもたらす猫の総称です。




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