私の居住している場所は30年以内に70%〜80%の確率でマグニチュード8〜9クラスの巨大地震が南海トラフで発生すると言われています。
日本人の平均寿命まで私が生きるなら、この大地震に必ず遭遇することになります。
私は1995年1月17日におきた阪神・淡路大震災で被災しました。
それ以前は関西に地震は来ないという根拠のない常識がまかり通り、防災の備えや避難経路の確認などしている人は少なかったように思います。
当時マンションの4階に住んでいましたが、未だ夜も明けぬ6時前、ひとり+猫1匹と眠りをむさぼっていたところ、飛行機が落ちたか、トラックが突っ込んだのかというようなすごい衝撃のあと大きな揺れに襲われ、家財道具が一斉に倒れる音を真っ暗な中で聞きながら震えていたことが今でも忘れられません。
その後も大きな被害を受けた地震だけで2003年の北海道十勝沖地震、2004年の新潟県中越地震、2011年の東日本大震災、また2014年以降の台風、豪雨による激甚災害など日本は常に被災と隣り合わせの国なのです。
これだけ自然災害が続いても、のど元過ぎればの言葉通り危機に対する心構えは時間と共に薄れていってしまいます。
日本のどこかで自然災害が起きるたびに緩んだ気持ちは締めなおされますが、これからも災害大国ニッポンに住む私たちにとってはいつ起きるかわからないと覚悟を決めて生きていかなけばならないのです。
この伊勢湾台風は阪神淡路大震災が起きるまでは自然災害の中では戦後最大の被害だったので、関東大震災が起こった9月1日を指定して翌昭和35年に「防災の日」が制定されました。
9月1日に決めてしまうと年によって平日や週末になるため、集客などの都合でイベントがやりにくいところがあり、拡大して「防災週間」が作られました。
災害直後は、まずどうやって生き残るかが非常に大切です。
確実に生き残るために必要な備えは何かを考えなければなりません。
昔と違って今はインターネットの普及が著しく防災に役立つアプリも出ているので、できるだけ早く情報をキャッチして、避難判断の基準にすることが大切です。
私が体験した阪神淡路大震災では、それまで非常時の備えを全くしていなかったので、ガスや電気が止まり、お湯も沸かせない状況にどうしたらよいものかと恐れおののきました。
日の出前の地震だったにもかかわらず朝の7時ごろには、お茶や水、缶詰、レトルト食品類はほとんどコンビニに残っておらず、棚にあったのは猫の缶詰ぐらいでした。
1月の地震だったため気温が低くストックしていた食料を食べることができ、数日間しのげましたが、日ごろの備えがいかに大切かということが骨身にしみてわかりました。
それから意識して防災対策をしてきましたが、「防災対策グッズの装備」とわざわざ身構えるのではなく、普段から使う長期旅行やアウトドアキャンプのグッズをそのまま防災の道具として使用すると考えればいいのではないかと思います。
まずは住んでいる場所で地震が起きたらどうなるのかを考え「ここに物が落ちてくる」「これが倒れるかもしれない」と具体的に災害をイメージします。
物が落ちないように、倒れないようにするにはどうすればよいか、を対策していくうちに、実際に災害が起きても慌てなくてすむようになるのではないでしょうか。
我が家では自然災害が起きた場合どこにいてもまずは指定避難所に集合する、指定避難所に行くことができない場合は、災害用伝言ダイヤル171でボイスメールを残すことを約束しています。
災害直後に避難所に行けた場合でもその日に食料が配給されるとは限らないので、たくさん持ちだすに越したことはないですが、我が家ではとりあえず3日分暮らせる防災リュックにそれぞれの好きなレトルト食品と栄養ゼリーを足して非常時にすぐ取り出せる玄関横のクローゼットに保管しています。
防災士厳選の防災リュック なので、今くるかもしれない、いつかの為の安心を確保している感があります。
自然災害は1年のいつ起こるかわかりません。
春夏秋冬もわからなければ、朝か昼か夜中なのかもわかりませんが、自然災害が起こると必ずと言っていいほど電気・ガス・水道などライフラインが遮断されます。
我が家ではとにかく電気だけは確保したいと考えて、防災リュックと一緒にモバイルバッテリー を置いています。
普段からキャンプやアウトドアBBQにもっていくので特に防災用というわけではないのですが、見た目がコンパクトで軽いしコンセントが使えるので、なかなかの金額ですが1台あればかなり便利だと思います。
まとめ
様々な災害のたびに生き残った人々はめげることなく難を乗り越え、復興してきたからこそ日本の歴史が終わることなく現在も続いているのです。
あまり堅苦しく考えず、これからも先人の様々な教訓を受け継ぎながら、今、自分ができることは何かを考えて未来にバトンをつなげていけばよいのではないでしょうか。