なぜ自分だけがこんなにつらい思いをしなくてはいけないのかと何かを恨みたくなってしまいます。
「あの人は幸せで何の悩みもないのだろう」「あれだけ稼いでいれば手に入れられないものはないだろう」と他人を羨ましがり、自分と比較して卑下してしまう。
今のあなたの状態がこのような形であれば、これからのお話が参考になると思います。
カリフォルニア以外のアメリカに住む人たちに「カリフォルニアに住む人たちは幸せだと思いますか?」と質問し、さらに回答者自身が感じている幸福度も点数にして表してもらいました。
「カリフォルニア」といえば海に面した温暖な気候で、大半のアメリカ人が「穏やかで過ごしやすいところ」というイメージを抱く地域です。
実験の結果はやはり多くの人たちが「カリフォルニアは、とてもいい場所だし、住んでる人はみんなハッピーに違いない」と予想しました。
そして同時に回答者自身が感じていたのは「カリフォルニアの人々に比べれば自分たちは幸せではない」ということです。
次にシュケイドはカリフォルニアに向かい、同じ質問をカリフォルニアの人々にも聞きました。
「あなたはどれだけ幸せですか?」と。
するとその結果、カリフォルニアの人たちの幸福度は、それ以外の地域の人と違いがないことがわかりました。
すなわち、カリフォルニアに住んでいるから幸せ、という図式は成り立たないことが分かったわけです。
これを日本に置き換えてみましょう。
地方に住んでいる人は「都会に住んでいる人は幸せだろう」。
戸建てに住んでいる人は「タワーマンションに住んでいる人は幸せだろう」 などと思うことも多いものです。
しかし、実験からもわかるように「きっと幸せだろう」と思う相手の生活を実際にしてみると、実は「それほどでもない」ということなのです。
いつも他人のことが自分以上に良い状態であるかのように思えて来てしまう心理のことを言います。
しかしこういう考えの人が、仮に羨ましいと思う相手を追いかけて実現させたとしても決して満足することはありません。
それが財産であれ、職業であれ、学歴であれ、家の大きさであれ、自分のコンプレックスを100%解消してくれることはないのです。
この「自分には○○が足りない」「相手の方が△△が上だ」という思考が続く限り、ネガティブな考えから抜けえ出すことは難しく、がんじがらめになってしまいます。
足りないところ、嫌なところ、短所はどうしても目についてしまいますが、それだけで終わるのではなく、必ず自分のいいところに目を留めることが大切です。
さらに言うと、あなたの気にしている短所は視点を変えて見てみれば長所かもしれないのです。
相手と比較する人生にはサヨナラしましょう。
例えばお金だけの観点で「あの人は自分より年収が高くて羨ましい」かもしれませんが、本当は「仕事に忙殺されて自分の時間がなく、家族との時間も作れない」かもしれません。
大切なのは自分の幸せの基準を誰かの幸せと比較しないことです。
誰かの幸せをあなたが感じることはできません。あなたの幸せが幸せの基準なのです。
人を羨まず、まずは自分の好きなところを探してみる、そこから自分の良いところ、長所を掘り出してやるべきことを見つけ、行動していくことです。
まとめ
恵まれた人生を、生きていると思いますか?
幸せになる条件を考え続けていると、条件がそろわない限り幸せにはなれなくなってしまいます。
よく幸せになりたい、って言いますが、幸せは「なる」ものではなく「感じる」ものだと。
幸せを感じるための条件はありません。
どこかの誰かがつくった幸せの条件に自分が合わせる必要はないのです。
自分より幸せな人がいようがそんなことはどうでもいいじゃありませんか。
その人の幸せはその人のもの。
あなたが幸せだと感じられるのは、あなただけです。
あなたが価値のある存在であることを信じることが、幸せの一歩目になるのではないでしょうか。