使い終わり、新しい通帳に繰り越し手続きをしたら、古い通帳はもう使いませんが、保管しておくべきか、それとも処分しても問題ないのか迷う方もおられるのではないでしょうか。
今回は、繰り越した通帳は保管しておくのか、処分するのか、処分する場合はどのようにすればよいのかについてご紹介します。
また、通帳を繰り越す際の注意点についても解説していきます。
繰り越した通帳はどのくらいの期間保管するのか、また処分する際にはどうやってすればよいのでしょうか。
繰り越した通帳を処分するタイミングや保管する期間は特に決められていないため、基本的にはいつ処分しても問題はありません。
ただし、近いうちにローンを組む予定の方や、個人事業主・フリーランスの人は通帳を処分せず保管し続けた方がいいケースもあります。
というのも、ローン審査などでは、直近数ヶ月分の通帳の記帳内容を提出するよう求められ、収入の状況を確認されるケースがあるためです。
予定のある方は、処分せずに通帳はきちんと保管しておきましょう。
事業用の通帳は、7年以上保管する義務があります。
これは、確定申告の際に必要な「領収書や帳簿」と同じく、通帳も申告書類の一部とみなされるためです。
さらに、所得税の還付請求は最大5年間可能とされており、こうした手続きにも備えて、最低7年間の保管が推奨されます。
通帳の処分方法としては「可燃ごみに出す」のが一般的です。
通帳を自分で処分する際は、個人情報の流出に注意すること。
何も対策せずにそのままで捨てたり、簡単に復元できる状態で捨ててしまったりすると、個人情報を悪用される危険性があります。
安全に処分するために、以下の3つのポイントをおさえておきましょう。
・情報を油性マジックなどで塗りつぶす
(氏名・口座番号・押印されていれば印鑑・磁気テープの部分)
・シュレッダーやはさみを使って、できるだけ細かくカットする
・見えないように新聞紙や不透明な袋で包み、ほかのごみと一緒に出す
さらに、切った紙片をほかの紙ごみと交ぜて処分したり、ごみ収集の直前に出したりすると、復元されにくくなり、より安心できると思います。
なお、銀行で処分してくれるケースもあるかもしれませんので、自分で処分することに不安がある場合は一度確認してみるのもいいでしょう。
通帳を繰り越す場合、発行手数料のかかる場合があります。
金融機関により、手数料の額に差はありますが、おおよそ330円~1100円と幅広く設定されているようです。
使い終わった通帳を処分すべきかどうか悩む一方で、繰り越しのたびに手数料を支払うことへの負担を感じる方もいるでしょう。
そういった場合には、ウェブ通帳(通帳レス口座)への切り替えを検討するのも一つの方法です。
ウェブ通帳であれば紙の通帳は発行されません。
そのため保管や処分の手間が省けますし、手数料がかからないケースも多く、よりスマートに口座管理ができます。
ウェブ通帳なら記帳する作業もいりませんし、いつでもどこでも残高や取引明細が確認できる点も魅力の一つです。
まとめ
ただ、処分する際は油性マジックで塗りつぶしたり、細かく切り刻んだりして、個人情報の漏洩には十分な注意が必要です。
また、通帳を繰り越す際に発行手数料として、330円~1100円程度の料金がかかる可能性があります。
紙での保管にこだわりがなければ、ウェブ通帳の利用を検討してみてもいいかもしれませんね。