しかし、「弱」設定よりも実は「自動」にしておいた方が電気代は節約できるといううわさがあるようです。
今回は、エアコンは「弱」設定と「自動」のどちらがより節電できるのか、そしてエアコンの電気代を節約するポイントをご紹介していきます。

結論から述べると、エアコンを「弱」設定にしても節電効果はそこまで期待できません。
また、実は他にも約6割の人が「節電に効果的」として選択していたもののうち、逆効果になりかねない節電方法をしていたのです。
「節電に効果的」と信じているが実は逆効果なもの
第1位 風量はできるだけ「弱」で使う
第2位 室外機全体をカバー等で覆い、直射日光が当たらないようにする
第3位 少しの時間でも使わないときは、こまめにスイッチを切る
第4位 風向きは下に設定し、人が生活する床上付近を集中的に冷やす
ダイキン工業株式会社が実施した「エアコンの節電に関する実態調査」から、節電に関する動画をご覧ください。

同じくダイキン工業株式会社の検証によると、日中11時間エアコンを稼働した場合、エアコン冷房の風量「弱」設定の消費電力量は3.85キロワットアワー、「自動」では2.79キロワットアワーとなり、消費電力量は「自動」のほうが「約3割」少ない結果となりました。
「弱」設定で稼働すると、部屋の中を設定温度にするのに時間がかかり、運転にかかる負荷が増加するため消費電力が増えるようです。
一方、「自動」で稼働すると設定温度まで一気に冷やし、設定温度に到達したら維持する稼働を行うため結果的に消費電力が抑えられるのです。
その他の検証では、風向設定をななめ下から水平に変更すると約3割、設定温度を1度下げるより風量設定を「強」に設定すると消費電力量が約半分ですむ結果となりました。
ただし、これらの調査結果はあくまでもひとつの目安なため、住んでいる環境や気温などによって結果は変わるることをご留意ください。

1.フィルターをこまめに掃除する
フィルターが詰まっていると、吸い込む空気量が減り、部屋を冷やす力が落ちるため、消費電力が上がります。
フィルターの掃除は2週間に1度が目安です。
水洗いか掃除機で行い、汚れがひどいときは中性洗剤を溶かしたぬるま湯で洗い、日陰でよく乾かしましょう。
2.室外機は日陰に設置して周りを片付ける
室外機は部屋の熱を外に放出するため、室外機が日光に当たって付近の温度が上がると熱を放出するパワーが低下し、余分に電力を消費します。
また、室外機の吹き出し口がふさがれていると、外に放出するはずだった熱を再び吸い込んでしまい、冷却効果が薄れます。
「室外機を日陰に設置して直射日光や地面からの照り返しを避ける」「吹き出し口付近やその周囲にものを置かない」といった対策を行いましょう。
3.扇風機やサーキュレーターを併用する
冷たい空気は下にたまりやすいため、より遠くへ送るには扇風機やサーキュレーターを併用することも効果的です。
エアコンから来る風を背にして、風を送る方向に扇風機を向けるとよいでしょう。
4.短時間のオン・オフは控える
エアコンは、設定温度まで下げる際に電力を大きく消費します。
短時間でオン・オフを繰り返すと、設定温度まで下げる稼働が多くなるため消費電力が多くなりやすいようです。

まとめ
風量設定以外にも、電気代の節約のためにしていたことが逆効果を招いていた方もおられるかもしれません。
エアコンの活躍は、まだしばらく続きそうです。
正しい節電術を実践して、暑い夏を乗り切りましょう。