老後2000万円問題などの報道を目にすると、平均的な年金額はわかるものの、それはあくまで全体的なことです。
年金の受給額は人によって異なり、一人ひとり違います。
令和5年の年金額は昨年に比べて、67歳以下の人は2.2%、68歳以上の人は1.9%引き上がっています。

「自分がいくら年金をもらえるのか把握していない」
「どうやって調べるのかわからない」

という方もいるのではないかと思います。
今回は、自分の年金額が知りたくなったらどうやって調べればよいかを解説していきます。

目次

★ 令和5年度の年金額
★ 自分の年金額の調べ方
・50歳未満の場合
・50歳以上の場合
★ まとめ





令和5年度の年金額


◇ ◇ ◇


令和5年4月からの年金額は以下の通りです。


国民年金(老齢基礎年金[満額])

・67歳以下:6万6250円
・68歳以上:6万6050円




厚生年金(夫婦2人分の老齢基礎年金を含む年金額)

・22万4482円
※平均標準報酬43.9万円で40年間就業した場合に受け取る年金の給付水準




もらえる年金額は、現役時代の年収や納付した年金保険料により変わるため、人によって異なります。


厚生労働省の「令和3年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」から、国民年金と厚生年金の平均受給月額を見てみましょう。


・国民年金:約5万6000円
・厚生年金:約14万6000円




自分の老後の生活をどのようにおくるか考えた場合、どの程度年金をもらえるのか把握しておくことはとても重要なことです。

では、自分の年金額はどうやって調べればよいのでしょうか。







自分の年金額の調べ方

◇ ◇ ◇


年金額の調べ方は大きく分けて以下の2種類があります。




・ねんきん定期便
・ねんきんネット




「ねんきん定期便」は、これまでに納付した年金保険料に基づいて将来の年金見込額(年間)が記載されています。
「ねんきんネット」は、給与や国民年金保険料の支払い方式などの情報を設定して、将来の年金受給額(月額)をシミュレーションできます。




ねんきん定期便で調べる


「ねんきん定期便」は、国民年金や厚生年金の加入者宛てに毎年誕生月に郵送されるはがきです。
35歳、45歳、59歳の人には年金加入記録が記載された封書、それ以外の人には以下の内容が記載されたはがきが送られます。




・直近1年間の国民年金や厚生年金の加入状況
・累計年金保険料の支払額
・年金支給見込額



記載内容は、「50歳未満」か「50歳以上」かで異なります。




50歳未満の場合


日本年金機構「令和5年度「ねんきん定期便」50歳未満定期便(裏)」


「最近の月別状況です」の部分で、直近1年間の国民年金や厚生年金の加入状況を確認できます。




日本年金機構「令和5年度「ねんきん定期便」50歳未満定期便(表)」


「これまでの加入実績に応じた年金額」の部分で、年金の受給見込額を確認できます。




50歳未満の人の場合、同じ条件で年金保険料の納付を続けた場合に、65歳以降受け取れる年金額については確認することができません。




50歳以上の場合


日本年金機構「令和5年度「ねんきん定期便」50歳以上定期便(裏)」

1. 「国民年金」「厚生年金保険」「船員保険」の加入月数
これらを合算した月数が300月以上の場合に、受給資格を得ます。

2. 「国民年金」「厚生年金保険」「船員保険」の合算月数
受給資格である300月に到達できるかどうかチェックしましょう。
300月に満たない場合は年金を受け取れません。
その場合は、救済措置が適用されないか年金事務所に確認しましょう。

3. 国民年金の受取り見込額(年額)
今後の制度改正やご自身の加入状況の変化など様々な要因により変化する可能性があります。

4.厚生年金のの受取り見込額(年額)
今後の制度改正やご自身の加入状況の変化など様々な要因により変化する可能性があります。




日本年金機構「令和5年度「ねんきん定期便」50歳以上定期便(表)」

5. 老齢年金の見込額
60歳未満の方:現在の年金加入制度に60歳まで継続して加入した場合に、65歳以降受け取れる年金見込額です。
60歳以上65歳未満の方:「ねんきん定期便」の作成時点での年金加入実績に応じて、65歳以降受け取れる年金見込額です。

6. 最近の月別状況
最近の月別の年金保険料の支払い状況等が記載されています。記載内容に誤りや不明点がないかチェックしてください。
特に転職されたり姓が変わられた方は要注意です。




50~59歳の場合、いまと同じ納付状況が60歳まで継続したときにもらえる年金見込額を確認することができます。
60~64歳の場合、それまでの加入実績から試算した見込額が記載されます。




ねんきんネットで調べる


50歳未満の人で、将来自分が受け取る年金額をシミュレーションしたいときは、ねんきんネットを利用しましょう。

ねんきんネットは、利用者が自分の年金情報を確認できるオンラインサービスです。


ねんきんネットでできることは主に以下の通りです。




・年金記録の確認
・将来の年金見込額のシミュレーション
・電子版「ねんきん定期便」の内容確認
・「年金振込通知書」や「年金支払通知書」の確認 など




ねんきんネットの「かんたん試算」では、現在と同じ条件で年金保険料の納付を続けた場合に、65歳以降に受け取れる年金額(月額)を計算することができます。

また、「詳細な条件で試算」では、「今後の収入の変化」や「受給開始年齢」など条件を細かく設定したうえで、将来の年金支給額を試算することができます。





まとめ

毎月、年金保険料を漠然と納めているだけで、果たしてそれがいくらになって返ってくるのかを知らない方も多いのではないかと思います。 自分が将来貰える年金額を把握しておくことで、人生の設計もしやすくなるかもしれませんので、ぜひ一度、「ねんきんネット」https://www.nenkin.go.jp/n_net/index.htmlのサービスを使ってみてはいかがでしょうか。

筆者プロフィール

こらっと

大阪生まれ。団体職員兼ライターです。
平日は年季の入った社会人としてまじめに勤務してます。
早いもので人生を四季に例えたら秋にかかる頃になり、経験値は高めと自負しています。
このブログがいきいき生きる処方へのきっかけになれば幸いです。

お問合せはこちらで受け付けています。
info.koratwish@gmail.com


海外からの人材受け入れ団体職員として働いてます。
遡ると学生時代のアルバイトでアパレルショップの売り子から始まり、社会人となってから広告プロダクションでコピーライターとして働きました。
結婚・出産を経て、印刷会社のグラフィック作業員として入社。
社内異動により⇒画像・写真加工部⇒営業部(営業事務)⇒社内システム管理者と、いろんな部署を渡り歩きましたが、実母の介護のためフルタイムでは身動きが取れなくなり、パート雇用として人材受け入れ団体に時短勤務転職しました。

2019年実母が亡くなり、パートを続ける理由がなくなったため物足りなさを感じる毎日でしたが、年齢の壁など一顧だにせず(笑)再びフルタイムで働きたい!と就活し続けた結果、別の人材受け入れ団体に転職しました。
責任も増えましたが、やりがいも増えました。

デスクワーク経験が長く、Office関係の小ワザや裏ワザ、社会人としての経験を共有できれば幸いです。

家族構成は夫がひとり、子どもがひとり
キジ猫のオス、サバ猫のメスの5人家族です。

趣味は、読書、語学学習、ホームページ制作などなど
好奇心が芽生えたら、とにかく行動、なんでもやってみます。

猫のフォルムがとにかく大好きで、
神が創造した生物の中で一番の傑作だと思ってます。
ちなみに「こらっと(korat)」は
タイ王国のコラット地方を起源とする
幸福と繁栄をもたらす猫の総称です。




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似顔絵は、「似顔絵メーカー」で作成しました。