新型コロナウイルス感染以降、出社する回数が減り、在宅ワークをする方が増えましたが、これにより、目立つようにになってきたのが睡眠障害です。 厚生労働省がコロナ禍の最中におこなった「令和3年度 健康実態調査結果の報告」では、自身の睡眠に満足している人は、たったの17.8%しかおらず、80%以上が眠るまでに時間がかかったり、途中で何度も目が覚めるといった不満を持っていることがわかりました。 さらに、病院に通うほどではないものの、睡眠に不満を持つ「睡眠障害予備軍」も生まれています。 では、睡眠障害予備軍のボーダーラインとは何なのでしょうか? 今回は、睡眠障害予備軍のチェック方法と自宅でできる簡単な睡眠改善方法について掘り下げてみたいと思います。




まずは「睡眠障害予備軍」チェックから



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「睡眠障害予備軍」と「睡眠障害」との明確な違いを述べるのは少し難しいところです。一般的に睡眠障害とは、夜寝れないことで日常生活に支障が出ている状態の総称です。


種類としては、不眠症、概日リズム睡眠覚醒障害、睡眠呼吸障害、睡眠関連運動障害など多くの種類があります。


症状や感じ方に個人差があるので、一概に「この症状が出たら睡眠障害予備軍です」とは言いづらいのです。




しかし、次のような症状が「頻繁に起こっている」のであれば、睡眠障害予備軍を疑った方がいいでしょう。






【 睡眠障害予備軍を疑う症状 】

・布団に入って30分以上たっても眠れない
・眠りが浅く、夜中に何度も目が覚める
・早朝に目が覚める
・寝て起きても疲れがとれない
・日中に強い眠気が来る
・足がムズムズして眠れない



ポイントは、「いくつ当てはまるか」ではなく「回数」です。

月に1度や2度ならば、たまたまかもしれません。

「途中で目覚める日が何日も続いている」という風に、回数として体感しているかどうかです。




もしも上記の項目に当てはまる場合は、睡眠アプリなどを使って、自分のデータをとってみるといいでしょう。

最近のアプリは性能が高く、入眠や起床時間、睡眠時間だけでなく、睡眠の深さまでわかるものもあり、睡眠状態からスコアを割り出すものもあります。

低いスコアが続くようであれば、専門家に相談してみるのもよいのではないでしょうか。




コロナ以降に増えた、在宅ワーカーの「睡眠障害」



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実際に、コロナ禍以降、睡眠障害で悩む人は増えています。
社会的にも深刻化している問題かもしれません。




特にデスクワークの方は、夜、布団に入ってもなかなか寝付けない入眠障害と、途中で目が覚めてしまう中途覚醒で悩んでいる方が多いようです。

通勤することがなく、朝からずっと家で仕事をしていると、いつの間にかプライベートと仕事の区切りがなくなり、寝る時間が遅くなりがちです。

それが日常化すると、今日は早めに寝ようと思っても寝れない、そして、朝、目覚めた時にもスッキリしないという状況になります。

すると、仕事がはかどらず、夜遅くまで仕事をして、また翌朝起きるのがツラくなる…、そんな生活サイクルに陥ってしまうようです。




眠れないことで生活サイクルが崩れて、仕事に支障がでるのは、在宅ワーカーであれば、人間の体の仕組み上、多少は仕方のないことと言えます。

1日は24時間ですが、人間の体内時計は24時間18分と少し長めであり、それをリセットしてくれるのが、太陽の光と食事と運動などといったものです。




朝起きて、太陽の光(2500ルクス以上)に当たることで、セロトニンという安定と癒しのホルモンが分泌されます。

それが14~16時間後にメラトニンという眠気を誘うホルモンに変わることで、自然と眠くなります。




在宅ワーカーの場合は、朝から自宅にこもってずっと仕事をしている方が多いので、体内時計がズレてしまい、これらの機能が正常に働いていない可能性があるのです。




質の高い睡眠をとる方法



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睡眠の質は交感神経と副交感神経が深く関わっていて、このバランスがいいと睡眠の質もよくなり、翌日もスッキリ起きれて元気に過ごせます。




現代人の多くは仕事などのいろいろなことをやった上で、余った時間を睡眠時間にあてているため、1日の間で交感神経優位の状態が長く続き、バランスの悪い方が多いと言われています。

年齢を重ねると、交感神経から副交感神経に切り替わりにくくなるというのもあるため、意識して副交感神経が優位になる状況を作る必要があるのです。




質の高い睡眠をとるためには、1.睡眠環境を整えること、2.意識して睡眠時間を確保すること、3.必ず湯船につかることが良いようです。




1.の睡眠環境については、寝室は落ち着いた暖色系の照明にして、枕元にはスマホやパソコンなどを置かないことが鉄則です。
ずーっと明るい照明をつけていると、脳が昼間だと勘違いしてしまいます。
また、スマホやパソコンなどから出る電磁波も睡眠を妨害する原因となる可能性があります。




2.の意識して睡眠時間を確保するというのも、そんなに難しくはありません。
たとえば、必要な睡眠時間を7時間くらいとろうとするならば、仮に翌朝6時に起きる場合は前日の23時には寝たいとなります。
すると、お風呂は寝る1時間半前、夕飯は寝る3時間前にすませるという風にどんどん逆算していくと、睡眠時間を確保したスケジュールが組めます。




3.の湯船につかるというのは、深い眠りに入りやすくする準備としてです。
入浴後90分くらいから深部体温が下がり、寝つきやすくなるといわれています。




ほかにも、質のいい睡眠をとるポイントとして、次の8点があげられます。




・スマホを目覚まし時計代わりにしない
・起きたら太陽を5分以上見る。朝食はできれば和食で。20分ほどの軽い運動をする
・昼寝をするなら、15時までに20~30分
・夕方以降は、照明の光色を電球色に変えたり、明るさを調整する
・お風呂は38~41度の湯船に10~15分つかる
・寝る時はパジャマ(麻・綿・シルク)に着替える
・寝る前はスマホを見ない
・スマホを充電しっぱなしで枕元に置いて寝ない





特に、スマホを目覚まし時計として使っている人は、すぐにやめた方がいいでしょう。
睡眠を妨害する可能性がある電磁波を出しているというのもありますが、音よりも光で目を覚ます方がいいので、最近少しずつ増えてきている光目覚まし時計がおすすめです。






まとめ

快適な睡眠を得るためには、小さなことを積み重ねての上にあります。
ご紹介した快眠方法は、今日からでも試せるものですが、全てを一度にやる必要はありません。
自分でやりやすいと感じたものから、ひとつずつはじめてみるといいでしょう。
最近は、いろいろな快眠グッズも発売されています。
入浴時のバスソルトやアロマ系オイルなど、快眠グッズとして取り入れやすいものがたくさんあるので、安眠ポイントを押さえつつ、副交感神経を優位にすることからはじめてみましょう。
そして、いろいろ工夫はしたけれど、なかなか改善しない場合は、睡眠専門の資格を持った快眠セラピストや睡眠インストラクターに頼ってみるのも良いかもしれません。

筆者プロフィール

こらっと

大阪生まれ。団体職員兼ライターです。
平日は年季の入った社会人としてまじめに勤務してます。
早いもので人生を四季に例えたら秋にかかる頃になり、経験値は高めと自負しています。
このブログがいきいき生きる処方へのきっかけになれば幸いです。

お問合せはこちらで受け付けています。
info.koratwish@gmail.com


海外からの人材受け入れ団体職員として働いてます。
遡ると学生時代のアルバイトでアパレルショップの売り子から始まり、社会人となってから広告プロダクションでコピーライターとして働きました。
結婚・出産を経て、印刷会社のグラフィック作業員として入社。
社内異動により⇒画像・写真加工部⇒営業部(営業事務)⇒社内システム管理者と、いろんな部署を渡り歩きましたが、実母の介護のためフルタイムでは身動きが取れなくなり、パート雇用として人材受け入れ団体に時短勤務転職しました。

2019年実母が亡くなり、パートを続ける理由がなくなったため物足りなさを感じる毎日でしたが、年齢の壁など一顧だにせず(笑)再びフルタイムで働きたい!と就活し続けた結果、別の人材受け入れ団体に転職しました。
責任も増えましたが、やりがいも増えました。

デスクワーク経験が長く、Office関係の小ワザや裏ワザ、社会人としての経験を共有できれば幸いです。

家族構成は夫がひとり、子どもがひとり
キジ猫のオス、サバ猫のメスの5人家族です。

趣味は、読書、語学学習、ホームページ制作などなど
好奇心が芽生えたら、とにかく行動、なんでもやってみます。

猫のフォルムがとにかく大好きで、
神が創造した生物の中で一番の傑作だと思ってます。
ちなみに「こらっと(korat)」は
タイ王国のコラット地方を起源とする
幸福と繁栄をもたらす猫の総称です。




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似顔絵は、「似顔絵メーカー」で作成しました。