たまーにつけても、ワンデイの使い捨てのコンタクト限定です。
街中を見てもコンタクトをしてる高齢者っていないよね…、と、気づいた方もおられるのではないでしょうか?
学生時代からコンタクトで過ごして中高年を迎えた世代にとって、はたしてコンタクトは何歳までできるのだろう…というギモンや不安は当たり前かもしれません。
今回は、コンタクトレンズをやめるタイミングやその理由、やめた後はどうしているのかご紹介したいと思います。
コンタクトレンズには、医療的にやめるよう推奨される年齢制限などはありません。
高齢の方でも目に問題がなければ普通に使用を続けて問題ないのです。
実際、レンズ性能が理由でコンタクトをやめる人はほとんどいないのですが、コンタクト自体に問題がなくても、歳を重ねると使用する側の事情が変わってきます。
加齢による涙量の変化や老眼のはじまり、毎日のケアやレンズの取り外しなど繊細な作業が難しくなるなど、高齢になっておこる様々な変化がきっかけで、多くの人がある程度の年齢になるとコンタクトに限界を感じるのが、街中で見かける中高年の方々がコンタクトをしなくなる理由です。
私の場合は、加齢とともにコンタクトは目の疲労がとてもひどくなりました。
外出時は100%コンタクトだったのを、10年ほど前から少しずつメガネに替えていき、現在ほとんどコンタクトをつける日はありません。
若い時は強めの近視だけででしたが、やはり老眼が加わると近視用コンタクトだけでは様々な景色に対して焦点が合わなくなってきます。
メガネなら取り外しは自由ですので、今は、外出時やテレビや映画を見るなど日常生活のほとんどはメガネで過ごし、読書の時のみ裸眼です。
目の疲れもとても軽減されています。
一般的に高齢になってからコンタクトレンズをやめる人の理由やタイミングについて詳しくみてみましょう。
1.涙の分泌量の減少
多くの人は、歳を重ねると涙の分泌量が減少してドライアイが年々強まる傾向があります。
コンタクトは涙に浮いているのが正しい状態なので、うるおい不足で使用すると乾きやすくなり、ドライアイの悪化や角膜障害につながります。
付け心地が悪くなるのでメガネに切り換える日が徐々に増え、やがてコンタクトをやめてしまうのです。
2.角膜内皮細胞の減少
目の表面をつくる角膜内皮細胞は、加齢やコンタクトによる酸素不足で減少し、減ると再生しない細胞です。
角膜内皮細胞が減りすぎてしまうと、角膜の濁りの原因になる上、眼科手術も受けられなくなる可能性があります。
老後に起こりやすくなる目のトラブルや手術に備えてコンタクトをやめる人も多いのです。
3.老眼鏡との併用が不便
早い人だと40代から老眼が始まりますが、「コンタクトをつけているのに、さらに老眼鏡を掛けなければならないことが面倒になった。遠近両用メガネ1つでいいや。」という方人も結構おられるようです。
4.コンタクトのケアやつけ外しが面倒
歳をとると指先の感覚や動きが鈍くなり、繊細さが必要なコンタクトのケアやつけ外しが難しくなります。
また、目元の筋肉が衰えてまぶたが引き揚げにくくなるため、それもレンズのつけ外しをやりにくくします。
毎朝毎晩の習慣のなかでレンズを落としたり、装着に時間がかかって苦労するのなら、やめてし追うと思われるのも、無理はないでしょう。
5.白内障手術のため
白内障の手術を受ける人は、ほとんどそのタイミングでコンタクトをやめると言っても過言ではありません。
白内障は60~70代で約8割、80歳以上にはほぼ全員が発症すると言われています。
白内障の手術の前後はコンタクトができません。
また、手術を受ける際に眼内レンズをいれて視力を戻す人も多いので、コンタクトが必要なくなるのです。
コンタクトレンズに年齢制限はありませんが、加齢によって角膜内皮細胞や涙の分泌量が減った状態でコンタクトをすると、角膜の透明性が保てない、ドライアイの症状が強くなるなどのリスクが高まります。
コンタクトレンズの装用時に違和感を覚えたり、老眼の始まりで不安になったりしたらすぐ眼科医に相談しましょう。
眼鏡が嫌でコンタクトをされていた方で、もしコンタクトに限界を感じても、諦めることはありません。
老眼が始まり、老眼鏡をかけはじめると近視用コンタクトとの併用は不便ですよね。
そんな方には遠近両用コンタクトが便利です。
1枚のコンタクトレンズに近くが見えやすい度数と遠くが見えやすい度数の両方が入っており、2つのアイテムの役割を兼ねてくれます。
また、白内障で水晶体が濁ってしまうと、手術で取り除いてメガネでピントを合わせるしか方法はありませんでしたが、いまは水晶体の代わりになる人工の眼内レンズを入れる方法もあります。
眼内レンズの種類は増えており、乱視に対応するものもでていますので、選択肢は増えつつあります。
まとめ
何歳まででも使える医療器具ですが、加齢による目の状態の変化によりコンタクトレンズの装用をやめてしまう人は少なくないのです。
近視用コンタクトに限界を感じても、遠近両用コンタクトや眼内レンズといった選択肢もあります。
老眼鏡との併用やコンタクトのつけ外しが億劫な方、白内障手術でコンタクトをつけられない方でも快適な生活を送れます。
年齢を重ねてコンタクトの使用に不安を覚えたら、眼科を受診するようにしましょう。